ナレッジワークのデザイナーが追求する4つのユーザビリティポリシー
はじめに
ナレッジワーク デザインマネージャーの小川(@dyki01)です。
7月よりデザイングループとして新たにユーザビリティポリシーを制定し、運用を始めました。
本記事ではその背景や内容についてお伝えしたいと思います。
ナレッジワークにおけるユーザビリティポリシー
「デザインガイドラインをスタートアップ創業期から作成運用したナレッジ」という記事で紹介した通り、ナレッジワークにはプロダクトガイドラインやデザイン業務手順のポイントをまとめ、再現性のあるプロセスを行えるようにするためのプロダクトデザイナーハンドブックといったナレッジが社内にすでに存在します。
今回新たにユーザビリティの高いプロダクトをお客様に届けるためにデザイナーが意識し、デザインに反映させるべきものとしてユーザビリティポリシーを定め、まとめました。我々が決めたポリシーは以下4つになります。
ユーザビリティポリシー制定の背景
セールスイネーブルメントクラウド「ナレッジワーク」(※以下「ナレッジワーク」とする)のデザインは、これまで多くのお客様から高い評価をいただいており、大変ありがたいと感じています。しかし、これらは従来BtoBで使われてきたツールのデザイン性と比較した上での評価だとも同時に感じています。
ナレッジワークでは、ワークエクスペリエンスという考え方を競争優位性の一つとして捉え重要視しています。これまでのソフトウェアはマネジメントの視点に基づく管理のソフトウェアであり、「ナレッジワーク」はワーカー(利用者)の視点に基づく支援のソフトウェアであるということが大きな違いになります。
その上でプロダクトのユーザビリティというのは非常に重要な要素であり、これをさらに高めていくべきであると考えました。
しかし、日々の改善やボトムアップの積み上げだけでは高いユーザビリティを提供し続けることは難しく、ユーザビリティポリシーを制定することであるべき姿からプロダクトを考えられるようにすることが狙いです。
その上で、BtoBで使われてきた従来のプロダクトと比較して良いユーザビリティという水準を目指すのではなく、世界の素晴らしいtoCサービスと同等のユーザビリティを実現していきたいと思いこのポリシーを制定しました。
ユーザビリティポリシーの内容
以下で我々が定めたポリシーをご説明いたします。
Minimal step ~やりたいことを最小工数で実現できるようなインターフェースを提供しよう。~
「ナレッジワーク」に訪れたユーザーが、最小工数の画面遷移やクリックで目標のナレッジに辿り着けるような動線・情報配置を心がけます。
Easy understand ~toCサービスから流用し、ユーザーの認知・学習コストが低いインターフェースを提供しよう。~
「ナレッジワーク」のデザインは、競合のSaaSプロダクトをベンチマークするのではなく、利用者が日常で触れているtoCサービスの優れたインターフェースを流用することで高いユーザビリティを届けるともに、ユーザーの認知コストを下げることを目指します。
United structure ~複数領域にまたがって操作しても、ユーザーが迷わないよう統一されたインターフェイスを提供しよう。~
「ナレッジワーク」には複数の大きな機能があります。それらを触る際、すべて同じ見た目や振る舞いの機能を提供することでユーザーの学習コストを下げることを目指しています。
Lean information ~過剰な情報量を避け、必要なもの以外を削ぎ落としたシンプルなインターフェースを提供しよう。~
「ナレッジワーク」上に表示する情報は重要度や利用頻度を考慮し、優先度が低いものや繰り返してみる必要がない情報はクリックしたら表示されるようにする等の検討をします。
運用方法
ナレッジワークには以前デザイン原則というものが4つ定められておりました。しかしその原則が定められた背景が浸透していなかったり、運用方法が定まっていなかったため形骸化してしまいました。
そこでこのユーザビリティポリシーは、同じ轍を踏むことにならないよう以下の運用方法を決めました。
社内でのコミュニケーションや判断軸としての活用
デザイナー間でのデザインに対するフィードバックをする際、今回定めたユーザビリティポリシーを言葉として使い、またデザインの良し悪しの判断軸としています。また他職種も参加しデザインについて議論をする場でもポリシーを言葉に出すことを意識しています。
slack スタンプの作成
ナレッジワークのデザイナーはslackに途中経過のデザインを貼り、他メンバーからフィードバックをもらうことが多々あります。そのデザインに対して気軽にユーザビリティポリシーを用いてコミュニケーションを取れるようslackスタンプを作りました。デザイナー以外もこのスタンプを目にし、押してくれるようになってきているので、社内のポリシー浸透にも一役買ってくれています。
終わりに
以上がナレッジワークのユーザビリティポリシーでした。
ナレッジワークでは現在事業展開に伴いデザイナーの募集をしております。
このユーザビリティポリシーを元にしたプロダクト作りにチャレンジしたいと感じていただけた方は、ぜひご応募お待ちしております!
また、まずは話を聞いてみたいという方も大歓迎ですので、その場合は下記カジュアル面談フォームよりご応募ください!