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多くの人が挫折する受験数学を得点源にする勉強法

2022年6月追記

この記事へアクセスしていただきありがとうございます。


この記事は受験数学の仕上げ方について基本から完成まで詳しく書いた記事です。



受験生の多くそして難関大に合格した人間の多くも、「受験数学」と「数学」の区別がついていません。

読み方が少し似ているだけです。


私は皆さんの定義しているような「数学的思考力」「発想力」というものは持ち合わせていません。

受験前日でも明日見たこともない問題が来たら必ず解けない自信がありました。


え?じゃあどうすんの?って話です。

この答えは記事中に出て来ますが、これを読めば私が受験前日に先ほどのような気持ちになる反面、明日は天変地異が起きても確実に合格できると確信できた理由が分かります。


私は数学オリンピック受賞者でもありません。

しかし受験数学においては確実に合格点を取る方法に基づいて勉強を進めてきて結果を出しただけです。


もし数学で誤った解釈や勉強法をしている受験生がこれを読んで少しでも楽に目標を達成できることの助けになれば、文章の書き手としてこれほど嬉しい事はありません。



この記事を読むと

・数学とは違う受験数学での合格点の取り方がわかる

・医科歯科合格する際に結果を出した全ての問題集とその使い方を知れる

・数学について誤った解釈や勉強法をしているほとんどの受験生をごぼう抜きできる

といった事を得られます。

それ以外にも受験全体を俯瞰して書かれていることも多く書いています。



最後の段落には私の高校時代の学習状況から医科歯科受験当日までの、各参考書・問題集のペース配分も掲載しています。



数学を含め各論の記事はそれぞれ、

【1年という制限時間の中で志望大学の合格最低点以上の知識を効率的に身につける】

という目的に沿った私の経験からの知見をもとに書かれています。

それ以外のことは一切考えていないのでこの目的と同じ目的の受験生は読む価値があります。




第1章

受験数学の出来は計算力で決まる!センスなんて言葉に騙させれないように!


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題名にインパクトがあってびっくりする方もいるかもしれません。

しかしこれは「計算力がない人」は受験数学で点が取れない、ということを主張したいのでは決してないことをあらかじめ伝えておきます。



受験数学をなんとなく苦手と感じる人はいませんか?

原因はなんだと思いますか。

はっきりこれといったものが確実に断言できますか?

おそらくできないと思います。


なぜなら断言できるならそれを改善することをすでにしているか、これからするはずだからです。


多くの人が受験数学が苦手でそのはっきりとした原因を分からずじまいです。


大学受験における数学ができない人は何ができないかというと8割以上の人は単に計算が苦手です。

計算が苦手だといくら正しい式を立てられても答えまでたどり着けません。これではいくら頭で内容を理解していても大事なテストで点数になりません。


この章では

・よくある数学が苦手な高校生の例

・受験では計算力が高いとかなり有利

・数学的センスなんか受験では関係ない!計算力つけて解法暗記で誰でも点が取れる!


について解説します。3番目の項目を伝えたいがために最初にこの章を書いていると言っても過言ではありません。



☆よくある数学が苦手な高校生の例



私が以前高校生に数学を教えていた時のある生徒は解き方を教えればすぐに理解してくれる生徒でした。

しかしその直後に一人で解かせてみると制限時間内に終わらず答えも出せませんでした。

原因は何かと計算用紙を見せてもらってその過程を見てみました。

すると計算力が全くといっていいほど足りていませんでした。


例えば分数の分母に分数が来たらそのまま計算するよりも何よりもまず式を見やすく簡潔にするためにそれを解除する方が効率がいいのは常識です。

そういう基本的なことを理解していない状態でした。


その生徒は青チャレベルの問題だと解説すれば解き方自体は驚くほど覚えが早く、数学が苦手な生徒と聞いていたのに私は不思議に思いました。

色々聞いた結果、彼は小学校レベルの割り算掛け算レベルにまで問題がありました。



計算できないということはないですがスピードがかなり遅く、効率が悪い計算しかできていませんでした。

ある時31×29は?という質問をしたとき、

計算が得意な高校生なら(30+1)(30-1)=899という答えがいちいち筆算しなくても答えられます。

しかし彼は紙に書き始め挙句の果てには計算間違いをしてしまいました。


これでは受験ではまともな点は取れません。



☆受験では計算力が高いとかなり有利



物理や化学でも同様に多くの立式をしなければなりません。

・物理なら文字式を扱うので分数における効率の良い式変形

・化学だったら分子量を用いた繁雑な計算

など、計算力の出来不出来で受験生をふるいに掛ける問題が数多くあります。


逆に計算力さえあればなんとかなる場面も多いです。

数学のベクトル計算など、ゴリゴリ計算すれば答えまでたどり着けることが多く芸はないですが解けないよりよっぽどましです。

数学の採点者は意味不明な論理の飛躍は減点しますが計算のゴリ押しで解いて答えがあっていた場合は満点をくれます。

なぜなら減点要素が一つもないからです。



受験数学において国公立の問題でも東大でも難関私立医でも数3の積分問題というのは出ない年の方が少ないぐらい頻出です。

この積分問題は理解レベルで言うとかなり底が浅く計算さえまともにできればかなりほとんど満点が取れます。

体積問題で言うとほとんどの問題は切り口の面積を文字式で表して積分するだけです。


しかし計算力が足りてないと三角関数を絡めた積分のところでミスしたりします。

凡人の私には整数問題の方がよっぽど難しかったです。

最後まで苦手で本番で出たら部分点取ることだけ目指していました。



☆数学的センスなんか受験では関係ない!計算力つけて解法暗記で誰でも点が取れる!



次の章で書きますが三角関数の微積などは計算レベルⅢであるのでさきほどの高校生には解けないでしょう。

解法の理解事体は説明すれば出来るでしょうがいざ自分で解かせてみると計算でつまずき十中八九正しい答えにはたどり着けないでしょう。

最初の高校生の彼は数学の解法が理解できないのではありませんでした。


計算力がないから自力で答えにたどり着けていないだけなのです。


それなのに彼は

「自分は数学ができない」

「思考力やセンスが数学が出来るやつに比べて足りない」

など数学に対して自暴自棄になっていました。

そうではありません。


人が賢いかどうかを決める基準が数学的能力だけで測れるわけもなく測って良い訳もありません。

彼は文系の生徒で、歴史に異様に詳しく単に好きなんだと言っていました。

私は地理選択でたいして歴史を知らないのですが、江戸時代の始まりの話をしてくれと言ったら、中学校までの知識しかない自分にとてもわかりやすく説明してくれました。


「事実をつなげてわかりやすい言葉で説明する」という彼の能力は間違いなく彼の賢さの一つです。


受験数学においてセンスがどうこうではありません。

単に計算力が足りてなく勘違いしているのです。

計算力を鍛えて頻出問題を確実に覚えれば間違いなく数学の成績は上がります。


題名には数学の出来と書きましたが、物理でも化学でも計算問題において計算力の出来は得点に直結します。


なまじっか数学の得意な人ほど「数学にはセンス、思考力が必要」とか言いますがそれは数学が得意な自分を過大評価してるだけの器の小さい人間です。

私は見たことがない問題は一切できる自信がありませんし、それを恥だともセンスがないだとも一切思いません。


こんな私でも受験の最高峰の医学部の数学で合格点が取れるのですから安心して彼らの言うことは無視してください。学者でもない上に20年も生きていない凡人たちにセンスや思考力を語る資格はありません。


これを見てる数学に苦手意識を持っている人は、早く受験数学なんて終わらして楽しい大学生活に心踊らせてください。



第2章

数学の3つの計算レベルとは?自分がどのレベルかを知ろう


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前の章で「数学の出来は計算力で決まる」という説明をしました。つまりセンスや思考力がないから数学の点数が伸びない訳ではないんだよということが言いたいのです。


数学の苦手な人は計算力を鍛えることが有効な対策となります。


計算力が強化されれば問題を解く能力も上がります。

もし分からない問題にあたって解答を見る場合にも素早く数式の意味が掴めるようになり理解のスピードが格段に上がります。


計算力を鍛えるのは筋トレと似ています。

スポーツの技能を上げるためにはそのスポーツにあった運動を反復することが重要ですがそのための筋力があれば、負荷にも耐えられるし何より効率が上がります。

しかし筋トレだけしてもスポーツの技能は向上しないことを理解してください。

技能の向上にはやはりその運動をしなければなりません。

数学で言うなら解法を覚えることです。


数学の計算レベルには大きく分けて3段階あります。

そしてこの3つのレベルは1つ下のレベルができないとそのレベルができないような構造になっています。

文字式の展開が出来ない人は二項展開など出来るわけがありませんよね。

自分は数学が苦手だと自覚している人はまず自分がどの計算レベルにあるかを知りましょう。



☆計算レベルⅠ 単純な計算(四則計算、分数、文字式など)



計算レベルⅠは単純な計算(四則計算、分数、文字式など)です。

このレベルの計算は数学だけでなく理系科目の基礎でありここでつまずくとそれ以降の勉強に大きく効率性を欠いてしまいます。

どれも単純な規則に基づいて機械的に処理するだけです。


決まりを覚えて一定量の練習を積めば、確実に精度とスピードは上がります。

このレベルの計算の演習を積むときに大切なのは時間です。

時間をかければ誰でもできますが、このレベルだといかに少ない時間で正確に処理できるかが重要です。

この基本動作がべらぼうに早い人は俗にいう「ハイスペックな人」ということです。

演習のレベルも自分が頭を酷使せず余裕で処理できる問題よりもやや自分にとって難しい計算が良いです。

時間を短くする工夫が重要です。



☆計算レベルⅡ 数式計算(方程式や不等式など式変形を伴う計算)



計算レベルⅡは数式計算(方程式や不等式など式変形を伴うもの)です。

このレベルは数式を自在に変形できる、もっというと問題を解くために適切に式変形できる能力が求められます。

これが不得手だと、数学が大得意になることはまずないのでしっかり克服していきましょう。

レベルⅠがさくさく進められるのであれば数式計算はさほど難しくありません。

どんな参考書でもいいので問題数をこなすことが大切です。

見たことのある式変形だったら次に見た時もすぐに理解できます。

頻出の式変形ならば、変形が分からない時でももしかしたらあれかもしれないと思考することが出来ます。

これもⅠと同様に時間のプレッシャーをかけることを忘れずに練習しましょう。



☆計算レベルⅢ 演算処理(微積、シグマ記号、二項展開など)



計算レベルⅢは演算処理(微積、シグマ記号、二項展開など)です。

このレベルではどれも入試で高得点を取るための頻出問題の解法で出てくる演算処理ばかりです。

レベルⅡまでで計算力そのものはカバーできています。

ここからは受験に直結するものばかりです。このレベルの出来不出来が受験数学で大きな差となるのは間違いありません。

ここで使う教材は青チャートがなど体系的な問題集がおススメです。

なぜなら青チャートならば多くの受験問題で出てくる解法をバラバラにした際の基本的な解法が全て学べるからです。

受験数学の問題というのはどんなに難しそうに見えても分解すれば、青チャートレベルの基本的な解法を組み合わせたものに過ぎません。



ほかの数学の頻出問題集だと、解法の途中でこれらの演算が当たり前のように出てきます。

演算の処理が遅いと解法の理解にも時間がかかり何やら難しく見えてきてしまいます。

青チャートの様な体系的な問題集だとこれらの基本演算の練習用の例題もかなり入っているので、分厚いと言って青チャートなどを敬遠するのではなくどんどんこなすことで演算処理も鍛えられます。



青チャート以外だと1対1対応の演習でもいいでしょう。

例題の前に公式や演算処理のエッセンスが詰まったまとめページがあり時間がない人はそれをこなしていきましょう。

焦ってレベルⅢばかりに手を着けすぎて一つ一つに理解の時間がかかりすぎるとどうしても一定時間内に処理できる問題数に限界が来てしまいます。

半年もあれば計算力はみっちり鍛えられます。

現時点で高校1,2年生の生徒も毎日計算練習すれば数学が得意な連中に引けをとらない点数をとることも全然不可能ではありません。



この章を簡単にまとめると、


・レベルⅡが危うい人がレベルⅢが出来ないからといって焦ってⅢばかり演習しても効率が悪いのでⅡを満足行くぐらい演習しよう


・受験数学は「計算力」があれば解法理解が早くなるのは確かだが、受験数学の点数が上がらないのは決して「思考力」「センス」が足りないわけではない


ということです。



第3章

基本中の基本!青チャートの正しい使い方


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青チャートの具体的な使い方を紹介します。私が浪人時代に実際に行っていたやり方です。


青チャートというのは受験数学において最もよく知られた参考書で汎用性が広い参考書です。

東大合格も医学部合格もこの参考書から始まります。


いきなり薄い問題集よりも青チャートからこの記事通りに始めると受験数学で困ることはなくなります。


何より数学という科目は受験本番で最も点が上下する科目なのです。数学がいつもの半分以下の点数なんてザラにあります。

逆にいつも練習で英語が100/120取れているのに本番で40点しか取れないということはありません。右手を骨折している可能性が高いです。


私は青チャートを正しく使っていたので受験数学でも全く困ることなくクリアできました。数学に必要なものはセンスや発想力ではないことは常に口すっぱく言っています。

必要なことは本番までの数学の準備を正しく行うことです。


この章では

・青チャートの3段階の使い方

・青チャートの有用性

について解説します。


数学では基本にあたるこの問題集こそ使い方をしっかり意識しましょう。



☆青チャートの3段階の使い方



▪️STEP1


まず例題の問題文を読み、解法が分かるか分からないかを判断します。

1分考えて分からないならSTEP2に行きます。


分かりそうならそこらのざら紙に書いて解きます。

ここでポイントは本番さながらに綺麗に書くことを意識しないことです。

その例題が分かっているかどうかのみが知りたいのでわざわざ時間をかける必要もありません。

2分以内に終わります。

最初から知っている問題や既存の知識で解けた問題には×印を問題番号の所につけましょう。そのページから得られる知識はもはやないからです。



▪️STEP2


解説を読んで暗記します。

10分以内が目標です。

ポイントは解答の流れを理解することです。

数学の解答というのは初見ではどこか冷めていて無味乾燥なものに見えます。しかしその解答には無駄がなくすべての行のすべての文に書いてある意義があります。

そのことを念頭におくと、「解答中のこの文は何のためにあるのか」を考えて理由付けしながら解説を理解していけます。

そうすると忘れにくく、翌日や翌週に復習した際に頭に定着しやすくなります。


問題は解説を読んでも分からない場合です。

どうしても分からない時は周りに聞くことをオススメします。

分からない問題があっても翌日に聞くぐらいの気持ちで気軽に構えて大丈夫です。

1つの分野に1~2問なら大丈夫ですが、10題以上分からないとなるともっと根本のところに原因があります。

もう少し教科書レベルをざっと復習した方が良いでしょう。

全然分からない状態で青チャートを解き進めてもほとんど効果は得られないので方針を変えましょう。

1つ注意点は解説を読んで暗記する際には解説をノートに写経するような頭を使わないことに時間を使わないようにしてください。

眼で見て解法が浮かぶまで暗記できれば次に行きましょう。



▪️STEP3


翌日に復習します。

復習の方法は、×印の付いていない問題の問題文を読んで解法がパッと頭に浮かべば大丈夫です。

浮かばなければ、もう一回STEP2を繰り返します。

またその単元が終わり別の単元に入った際に前の単元(20題程度)の×印が付いていない問題をまとめて同様のやり方で復習します。

こうすると青チャートが1通り終わる前にかなり復習を繰り返すことが出来、知識を定着させやすいです。



このやり方でやると1題15分程度で終わるので1日6~8題終わらせるペースがいいです。

数英の基礎を定着させたい高校生なども、朝早くいって2題、学校の授業中に4題ほど終わらせれば復習さえしっかりしていれば、数学はメキメキと力がついていきます。



☆青チャートの有用性



私は浪人決まる際に、新数演などの私の志望校に合格した人が使っていた問題集をやろうにも基本的な解法が体系的に身についていませんでした。



青チャートの必要性を強く感じていました。

実際5か月間で3冊終わらせましたがそこからの2回の一般的な模試では分からない数学の問題はまったくありませんでした。

すべて知っている問題でした。

満点ではありませんでしたが完答できなかった問題も解説読んで

「あぁこれ青チャートでやったな」と認識できたので復習も10分で済みますしあまりに十分すぎる手ごたえでした。



精神的にも圧倒的に数学に対する余裕ができます。

例えば青チャートなどの体系的な問題集に手を着けていない受験生は分からない問題があったら、「まだ分からない解法があったのか。まだ努力不足か。」となります。

ドラクエで例えると残りの敵が何体か分からない状態で戦い続けるような状態です。

しかし仕上げてからは、分からない問題を見ても「絶対ほかの受験生の大半も分からないか、青チャの解説に似たようなのあるな」と認識できます。

これは敵の絶対数を知りながら戦っている状態です。



問題集はいつも完璧にしろと私は言いますが、薄い問題集や理科なら良いのですが青チャートでそれをするとさすがに精神的にも参るでしょう。


青チャートの場合は

1周通る間に2~3周分復習して8~9割ぐらい身に着ければ次の問題集行きましょう。

これから薄い問題集で受験までさらなる頻出問題の演習を積んでいけば大丈夫です。



第4章

受験で成功する数学の問題集の進め方


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実際に勉強計画で立てた自分が使う問題集の進め方について例を挙げてみます。

他の記事を読んでなんとなくわかっている人もいるでしょうけれどこの章では「具体的な進め方」に焦点を当てて見ていきましょう。


ここでは「1対1対応の演習 数2」を例にして私がやっていた具体的なやり方を紹介します。


この章では

・数学の問題集を進めるときの考え方

数学の問題集は解いてはいけません!実際のやり方

問題集を進める上での最重要ポイント!!

問題集を覚えることのメリットと効率的な方法

について解説していきます。


各項目は数学の話をしているようで理科の問題集にも全く同じことが言えます。

この章は総論各論含めたあらゆる章の中でもトップクラスに大事な章です



私の紹介する通りに問題集を進めれば、受験では必ず合格できます。

合格に近づくなんてぬるい言い方しません。確実に合格できます。



☆数学の問題集を進めるときの考え方



まず「1対1対応の演習 数2」では1ページに例題とその解説、その例題と同じ手法の演習題(答えは巻末)で構成されていています。

全部で83題収録されています。


このシリーズの問題集のオススメは1日3題です。そうすればまず1か月近くで1周できます。


「1対1対応の演習」ではインプットを目的として使っています。

知らないことを頭に定着させるのが目的です。


1日に5題もするのは少ししんどいかもしれません。

1日に1題だと終わるのに受験当日まで終わるのにギリギリです。


★考え方としては目の前の問題集の総問題数を数え、それを1日何題ペースで毎日やれば何日間で終わるか簡単に頭の中でシミュレーションしてみましょう。



☆数学の問題集は解いてはいけません!実際のやり方



まずその日の3題ですが答案を紙に書く必要はありません。


ていうかこの問題集は同じページに例題の模範解答が載っています。

問題文読んで

「この問題はどうやって解くのだろう」

と10秒考えて予想がつけば予想してつかなければつかないで全く問題ありません。


10秒たったらすぐ下の模範解答を読んで理解しましょう。

理解したら頭の中でその模範解答を見ずに再現できるかチェックします。

再現出来たらその例題は終わりです。


ここでポイントなのは理解して意味のある文脈として覚えてください。

意味が理解できずに覚えることが先決すると100%頭に定着しません。


次に下の演習題に取り掛かりますが、ここでは問題文を読んで

「こういう問題文が来たら上の例題にあるような解き方で解けばいいんだな」

レベルの感覚で大丈夫です。


私みたいな普通の人には例題理解した後に演習題の問題文を見て頭の中だけで答案を形成できるなんて離れ業は無理なので「この問題文はきっとこういう解き方だな」レベルで大丈夫です。


違う章でも書きましたがよく合格体験記とかに載っている東大理系合格者で

「青チャートした後、25ヵ年の過去問で対策しました。」

と語る正体はこれです。

彼らはその問題を理解したらすぐに頭の中で違う問題にも対応した解答形成力をもっています。

ただこんな人は受験ではほんの数えるほどで、私も医科歯科に入って知り合った友人もみんな多くの問題をこなしてきた人ばかりです。

だから気にしなくて結構です。



演習題を見たら、次にすぐ巻末の答え見ます。

さっきより早く理解できるでしょう。

これも同様に頭の中だけで再現出来ればそのページは終わりです。

それを3回繰り返したらその日のノルマは達成です。



☆問題種を進める上での最重要ポイント!!



実はここで最重要ポイントがあります。

それは1周する期間で3~4周することです。


まずその日のノルマの3題をやる前に前日のノルマを3題確認します。

ここでも目を閉じて頭だけで答案を構築できればよし、できなければ覚えなおす、これをしてください。

せっかく1日でその問題の解法を理解して覚えても次に見るのが1か月後ならばまた理解して覚える労力が必要です。

「1日のノルマの前に前日のノルマを復習」

これは数学に限らずすべての科目に共通して言えます。



さらに章ごとの復習も並行して行います。

この問題集で例えるなら、大体平均して1章につき13題程度ですから開始10日目から前日のノルマ復習に加えてこの章ごと復習も取り入れましょう。

やり方は全く同じで頭だけで再現出来たら次、できなければまた覚えなおす、を繰り返します。



人間は次の日、1週間後にやる復習は記憶の忘却曲線のグラフを見ても記憶に定着しやすいです。

しかも一度理解した問題なので2回目3回目にかかる時間的コストもかなり下がります。



1周目が大変ですがこれをやりきって何周かしたら、例えばその問題文に似た文を違う問題集や模試などで見たら頭が勝手に反応して瞬時に答えを頭に描くことが出来ます。

これは本当です。嘘だという人がいたら、その人はその問題集を一回解いただけで「問題集をやった」と勘違いしている人間です。完全に覚えるほど繰り返せば、似たような解法の問題は初見でも普通に解けます。



☆問題集を覚えることのメリットと効率的な方法



数学において頻出問題の暗記というのは試験会場で圧倒的有利に働きます。


見たことない問題に対応する精神的余裕も生まれます。(私は見たことない問題はどの受験生も見たことないと確信できるまで多くの頻出問題を覚えるマインドでした)。


最後にここまで書いて気づいた人もいるでしょうが私はこの数学の問題を解く際に何も紙に書きませんでした。


これもこのノルマをこなすために必要なことです。

これを読んでいる人に強く認識してもらいたいのは頭の中に浮かぶことは書いたことがなくても本番ではしっかり鮮明に書けるということです。


書いても覚えられないという人がよくいますが彼らは理解せず手しか動かしてないからです。

書いたら頭に残るともよく聞きますが一番良いのは眼で見て頭の中だけで理解することです。

人間が読解可能な文字で紙に書き始めるとどうしても進行が遅れます。

自分は高校時代もノートを取っている時など何か文字を書いてあるときに頭がフル回転していたことなんてありませんでした。


たいていの人は

何か書いてるとき頭がフル回転していることなんてない

はずです。


眼だけで見て理解すると格段に1日の可能処理量も曝上がりします。

ぜひ効率的な方法で典型問題を周りの受験生がウンウン考えている間に覚えてしまいましょう。



第5章

1対1対応の演習を覚えれば東大でも医学部でも余裕で合格点が取れる!


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この問題集は私が実際に使っていた問題集の中で一番長い期間に渡って何周もした問題集です。

それは東京出版が出している「1対1対応の演習」シリーズです。


典型問題の中でもトップクラスに重要な問題のみを集めた、受験数学の最重要問題集の一つといっても過言ではないでしょう。


なぜこんなに手放しで褒めるかというと、

東大・医学部合格者たちが手放しで褒め、私もそれに習ったら結果を出せた

ことに尽きます。


このnoteでよくいう、結果を出せる問題集ですね。


地方国公立の数学は年によっては全ての大問でこの問題集に書いてあることから出題されていたりします。

全統模試などでは数学の問題のレベルも旧帝大学にちょっと届かないぐらいですので満点取れます。


実際に私は、4〜8月にこの問題集を終わらした後の11月の模試では192点/200でした。もちろん分からない問題など一問もなく減点はされましたが満点だと確信していました。

問題見た瞬間に解法がわかるので、時間も大幅に余りました。

自分の勉強法が間違ってないんだと確信し、あと数ヶ月頑張ろうと思えました。



これからこの参考書の紹介と受験についてのかなり重要なことを書いていきます。

私は受験数学では分からない問題がない状態で2/24の夜を迎えましたがそれの第一歩がこの参考書です。(厳密に言えば青チャートもですが。)



この章では

・「1対1対応の演習」の問題数と構成

・「1対1対応の演習」の難易度・レベル

・「1対1対応の演習」の使い方 例題だけではダメ!

について解説します。



☆「1対1対応の演習」の問題数と構成



1対1対応の演習の問題数は、以下のようになっています。

1対1対応演習Iの問題数・・・例題53題、演習50題

1対1対応演習Aの問題数・・・例題54題、演習54題

1対1対応演習IIの問題数・・・例題83題、演習83題

1対1対応演習Bの問題数・・・例題41題、演習41題 融合例題18題、融合演習18題

1対1対応演習III(微分・積分編)の問題数・・・例題75題、演習75題

1対1対応演習III(複素数平面・式と曲線編)の問題数・・・例題30題、演習30題、融合例題6題、融合演習20題



こう書くとなんだか問題数が多いように見えますが

大変なのはあくまで「新しい解法の知識を頭に定着させる」こと

です。


なので演習題は大して苦になりません。

例題の半分以下の時間と労力で処理できます。



構成としては1ページにつき1問です。

問題文の下にはすぐ解答がついており、一番下には演習題がついています。



☆「1対1対応の演習」の難易度・レベル



1対1対応の数学のレベルはどうだろうか?と疑問に思い、レビューや評判を調べると

中堅私大や地方国公立に対応、旧帝大以上はこれだけだと厳しい

と大抵どのサイトにも書いてあります。



私の見解は違います。


私は

東大や医学部にも対応できる

と考えています。


え?笑となりますよね。でもこれは真実なんです。

なぜなら次の2つの点で、多くのレビューと私の見解は異なっているからです。

・本当に頭に定着させたのか?

・受験数学でいい点数なんか取れないし取らなくていい



▪️本当に頭に定着させたのか?


頭に定着させたか疑問が残る点については、まず大抵のレビューの書き手はこの問題集を受験までに1回や2回解いただけという場合が多いのです。

1回や2回解いてその本の中身が全て頭に定着しているなら何も問題ありません。

しかし多くの場合しっかり紙に解答を、時間をかけてウンウン唸りながら書いて「自分は勉強した」と思い込んでいるケースが多いのです。

そういう勉強法しかしてこなかった人は、この問題集を紹介するときに「あんまり効果が得られなかった」とよく言います。


それは完全に定着させられてないからです。

問題集というのは自分に足りない知識が詰まっている宝の山です。

何が何でも全て吸収しなければなりません。


私は6冊とも10周以上はしました。問題文見た瞬間に解法と大学名がわかるまでになっていました。

そんなん無理や〜と思うかもしれませんが、私は覚えることのみに焦点を当てていたので、問題文見て解法を思い浮かべられたら次、また次、といった風に非常にスピーディにこなしていました。



▪️受験数学でいい点数なんか取れないし取らなくていい


まず数学の入試問題で8割も取る必要はないということです。

理科の場合は、市販の問題集から逸脱した問題が出ないどころか聞き方を少し変えてるだけで解き方が全く同じという問題が多いです。

受験生に問える問題が頭打ちになってきているのでしょう。


受験では、理科と英語で9割近く、数学で6割以上という点数配分が一番努力で手にできうる実現可能な点数配分だと思います。


理科は典型問題を覚えまくれば9割行きます。

英語は長文読む練習をしまくって、英作文暗記すれば9割行きます。

数学は9割は無理です。

私は天才ではないので、東大の数学で9割なんか取れません。

ですが、必ず毎年よく問題集に出てくるような問題が6問中2問以上でるので6割〜7割は取れるようになります。

つまりこの問題集の知識を頭に入れれば数学において東大でも医学部でも必ず合格点に達するのです。



この問題集を使う際には青チャートの基本例題レベルが理解できていれば大丈夫です。

解説も詳しく分かりやすいです。

解説が余りにわかりにくいなら好評にもならずこんなに人気にならないでしょう。

受験までには全て解法を覚えて行きましょう。



☆「1対1対応の演習」の使い方 例題だけではダメ!



具体的な使い方について説明します。

1日3題(演習題含まず)、90分以内に覚えましょう。

次の日は前日の3題と今日のノルマの3題を覚えましょう。

これならちょうど5ヶ月ぐらいで終わります。(体験談)


ちなみに例題だけではダメです。せっかく例題を覚えたのに演習題を飛ばすのはもったいないです。

演習題に新しい知識は少ないですが、本番では例題と全く同じ聞き方はされないかもしれないため、例題と演習題の2通りの聞き方を覚えることで本番対応力も劇的に上がります。



この問題集でよく陥るパターンは分からない問題が続いて萎えるパターンですね。

その時に多くに人が「この問題集は私に合っていない」なんてことを思ってしまいがちです。


分かる問題集なんて何の意味もないですし問題集っていうのは7割自分の知らない知識であることが望ましいです。

ていうより、極論を言えば受験当日まで自力で解ける問題なんて一問もなくていいのです。


なぜなら正しい受験勉強であるなら自分ができない問題ばかりに手をつけているはずだからです。


この問題集は合う合わないではなくて確実に結果の出る問題集なのだから理解して覚えなければならないと強く理解しましょう。



第6章

1対1対応の後にすれば効果絶大の「やさしい理系数学」


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前章で1対1対応の演習シリーズについて紹介しました。

もちろん1対1に書いてある知識を身につければ地方国公立の問題や早慶文系や中堅私立理系の問題もほぼ満点近く取れるでしょう。


私が1対1対応の次に手をつけた問題集を紹介します。

それは河合出版の「やさしい理系数学」です。

ちまたでは、やさ理って呼ばれていますね。理系の受験生なら聞いたことある人もいるのではないでしょうか。


この章では

・「やさ理」を選んだ経緯

・「やさ理」の構成と問題数、難易度

・「やさ理」を使うメリット 別解の宝庫で問題対応力が上がる!

について解説しています。



☆「やさ理」を選んだ経緯



私の医科歯科合格に向けて、数学でのゴールは「新数学演習」を滞りなく暗記することでした。


青チャートと1対1対応の演習で基本的な解法は身につきました。

しかし私は心配性でした。


理科と英語は二次試験で限りなく満点近い点数を目標にして数学は6割でいいやという計画を立てていたにもかかわらず、市販のみんながやるような好評な問題集は全てやろうと意気込んでいました。

新数学演習の間の橋渡しとなるような薄い問題集で一番好評だった問題集の一つが「やさ理」だったので選びました。



率直な感想は

こんなコンパクトで有用な問題集なんてあるのか!儲けもん!

ていう感じでした。その理由も後でちゃんと説明します。(笑)



☆「やさ理」の構成と問題数、難易度



▪️構成と問題数


やさ理では数1から数3まで全てが収録されており、

例題50題

演習題150題

合計200題の問題集です。とてもこなしやすくコンパクトです。



▪️難易度


やさ理の難易度についてですが、名前とは裏腹にやさしくありません。

名前に騙されて買わないようにしてください。


1対1対応を終わらした後で取り組んでも、一瞬ではわからないような問題が多いです。

解き始めると普通に標準的な解答なことが多いですが一見では初見の問題に見えてしまうものが多いですね。

受験本番にもこの状況は言えます。

地方国公立だと、標準問題を非常にシンプルに直線的に聞いてくれますから1対1対応の知識があればほぼ似たような問題が多くで即解法が浮かびます。

しかし東大・京大・東工大は標準的な解法(超難関大の問題でも指導要領から外れられないため解法自体は標準的なものしか出せない)を使って解けるのですが一見草におおわれていて中身が見えません。そこに至るまで草をかき分けないといけません。

草をかき分けて、標準解法にたどり着けばその問題は完答です。


この問題集はそういう草をかき分けさせる問題が多いです。

つまり、普通の解き方だけど問題文の構成だったり、最初の一手がシンプルではないのです。

途中からの解き方自体は大抵見たことあるやつです。



他の知ったかぶる人に聞くと、論証力や論理的思考力が試されるいい問題集だった、と口にする人がいますが論理的思考力が身についたならもっと明確にメリットや使い方を教えてくれよ、という言葉が毎回喉元まで上がってきますね。



余談ですが、他の数学の問題集と比べると

スタンダード演習<やさ理<<ハイ理

の順番です。

おそらく「やさしい理系数学」という名前は同じ河合出版の姉妹本である、「ハイレベル理系数学」と比べてということでしょうね。



Twitterも運用していてそちらに「ハイレベル理系数学はやらなくていいのですか?」という質問がかなり来ます。

私の意見としてはハイレベル理系数学はいらないです。


根本として私の目的は受験数学で高得点を取ることではなく「理科や英語も含めた総合点で合格最低点を取る」ことのみです。

ですので、数学の公式的な成り立ちやあまり典型問題では見られない出題形式など、医科歯科大の数学では全く見ないような問題だらけでした。

なので私にとっては受験数学の本ではなくただの数学の本であるハイレベル理系数学はいらないです。


理科と英語に時間を費やす方が100倍大切です。



☆「やさ理」を使うメリット 別解の宝庫で問題対応力が上がる!



最初に言っておきますが、この問題集を使う人の前提は

標準解法をある程度身につけた人

です。


その人がやさ理を使うと絶大な効果があります。

私が最初に書いたあの驚きの感想はそれです。


なぜでしょう。

それはやさ理の別解の多さにあります。


問題数自体は多くないですが、1問に対しての別解がとても多いです。

その別解1つ1つは標準的な解法なのですが、この事実が何を意味するかわかりますか?

それは草で覆われているような難しい数学の問題が出題される大学入試に対して非常に多くのアプローチを学べるのです。


言い換えると、

1対1対応の演習で身につけた独立した解法同士がその草に覆われた問題を目の前にして線で繋がるのです。

この感覚は驚異的です。


空間図形の問題をベクトルで解いたり、非常に解法の使い勝手が広がります。

またそういう問題を経験するとより1対1対応の演習の標準解法を忘れにくくなります。



非常に私の数学に関する知識をブラッシュアップし、再構築してくれた良い問題集です。



☆「やさ理」の使い方と使うオススメの時期 例題だけではダメ!? 



やさ理の具体的な使い方についてですが、まず「例題だけ」というのはダメです。

他のレビューに多く書いてあって驚いたのですが、しっかり演習題もやりましょう。


例題だけで数学の本質の部分を捉えているから十分!なんてことたまに言われますね。

私は疑い深い人間で自分で確信したこと以外はあまり信じないので、受験生の私には数学の本質とか論証力とかちょっと抽象的なことは腑に落ちなかったので信じていませんでした。

世間には具体的でない言葉が多いですから気をつけましょう。



問題数が200なので1日5題こなし、1ヶ月半で終わります。

次の日は当然前日の5題を復習してから今日のノルマをこなします。



1対1対応の演習を終えた人はこれからの数学の勉強でいちいち紙に書く必要はありませんよ。

「基本解法は目で覚えたから、演習では書かなきゃ!」なんて思ってる受験生多そうですけど私に言わせると、やさ理を使うのも今自分にない知識を身につけるためだけであって決してアウトプットの練習ではないということですね。


実際に私は読み物として何回も読んで理解していました。


やさ理を使うオススメの時期なのですが9月から11月の秋頃が一番適していると思います。

夏前はまだ標準的な解法が身についていない可能性があり、抜群の効果を得られないかもしれません。

年明けからはセンターが頭にちらつき、過去問に手につける人も多いです。

だから秋の2ヶ月間ぐらいで集中的に終わらすことが一番効率的です。



1対1対応だけで受験を迎えそうという人もいるでしょうがそれでも全然構いません。

ただもし時間に余裕があるならやりましょう。

この問題集は思っている以上に効果があることを保証します。



第7章

スタンダード演習 数Ⅲをこなすことが確実に合格に近づく理由


画像7


「青チャート」「1対1対応の演習」「やさしい理系数学」

この3つを終わらした時点での私は一般的な模試では見たことない解法など1つもなくなっていました。

私の受験時代に合わせると、4月から上記の問題集に取り組み、10月時点での話です。

この時点でも東大をはじめとした難関大学で、数学における合格点(=6割)ぐらいは取れるかなと思っていました。



この時期には少し余裕ができ適当に学参コーナーで色んな大学の赤本を眺めていた時、私はとてもいいことに気づきました。

いいこと、と言っても捉え方によっては嫌な人もいるかもしれません。(笑)



それは東大から地方国公立に至るまで、ましてや私大医学部に至ってはもっとですが、

数3が二次試験で課される大学はほぼ微積分の問題が1題は出題される

ということです。


これって皆が知ってるようではっきりと意識しないことだと思います。


そしてこれがどんなにチャンスか。


数2Bならば、ベクトルも漸化式も確率もありますがどれが出るかはランダムでなんならその大学の傾向に左右される部分もあります。

数3は曲線や極限など他の分野も多いですが、出題されるのが何故かほとんど微積分の問題です。

つまり各大学の理系の問題では出される範囲に偏りがあります。



受験数学において数3の範囲の出題となると圧倒的に微積分が多いということです。


慶応大学の医学部など上位の私大医学部では4問中2問が微積分を絡めた問題構成の年もあります。

東大でも確実に6問中1問以上は微積分の問題が出ます。



ここから言えることは、

数3の微積分の範囲を網羅してしまえば入試本番でその大問はいただいたも同然

ということです。


よく考えるとこれはすごいことです。


数学という本番で点数が1番上下する科目で、大問のうち1つを高確率で手中に収めるというのは数学における合格点に大きく大きく近づきます。



もちろん他の分野も完璧に穴がないようにしなければなりませんがこれは出題の確率の問題です。

ベクトルの問題をどれがきても必ず解けるようになるよりも微積分の問題をどれがきても必ず解けるようにしておく方が入試本番で功を奏する可能性が圧倒的に高いのです。


大問が少ない大学だとベクトルや確率の問題はもはや出ないかもしれませんが微積分の問題はほぼ必ず出ます。



そこで私は東京出版の「スタンダード演習 数Ⅲ」を覚えることにしました。


次に微積分を完璧にすることへの皆さんが思っているであろう疑問を説明します。


この章では

・微積分の範囲は完璧にできるのか? – できます!

・「スタンダード演習 数Ⅲ」の構成

・スタンダード演習 数Ⅲ」を使っていい人と効率的な使い方

について解説していきます。



☆微積分の範囲は完璧にできるのか? - できます!



微積分の範囲の問題を完璧になんてできるのか?

というのが先ほど書いたことへの読者の皆さんの疑問だと思います。


これ実はできるのです。

なぜかというと微積分の問題は、解法自体は単純だからです。



なのになぜ皆があんなに毛嫌いするかというと単純に計算が煩雑に見えるからです。


そういう人の特徴は

・計算が苦手

・不定積分を覚えてない

・三角関数が苦手

のどれかがほとんどです。


微積分で回転の問題などは切り口を文字式で表して適切な範囲で積分するだけです。

二重積分などはいかにも数学っぽく見えますが、基本的な解き方は1~2通りしかありません。

f(x)に代入する値もパターンも多くなく、大抵0か1か-1のどれかと相場が決まっています。


しかし解法の途中での煩雑な計算式がそれを単純と思わせないのです。


これは非常にもったいないです。

微積分の範囲を抑えれば、数学の大問が1つ丸々手に入ります。

大抵そういう問題は焦って計算ミスさえせず答えがあっていたら間違いなく満点がもらえます。


微積分の範囲はできる人にはボーナス問題だと思ってください。



ここで1つ微積分を有利にする実際に私がやっていたポイントを紹介します。

sinθ, cosθ, tanθを中心とした不定積分はノートにまとめて暗記しましょう。

これかなり大事です。問題集では解法暗記のみを目的としているので途中の計算式で「なんでこの式変形はこうなるの?」といちいち思っていたら恐ろしく効率が悪いです。

しかも問題集の解答は、その問題に対する解答のみしか書いてないのである一定レベル以上の問題集になると平気で途中計算を飛ばしたりします。


要は途中計算の式変形は分かっているという前提ですね。

しかしそこで問題集の解説のせいにしていては何も始まりません。

不定積分は必ず覚えましょう。

私も実際まとめていましたがノートで3ページ分もありません。毎日見て即答できるまで覚えましょう。

そうした後で問題の解答を何問も見まくれば嫌でも覚えます。



☆「スタンダード演習 数Ⅲ」の構成



新スタンダード演習 Ⅲは135題が収録されています。

1~7章までが分野別で約90題

8~9章が融合問題約50題

となっており、全9章で構成されています。



スタンダード演習の難易度は、

中堅大レベルが1割

難関大レベルが6~7割

超難関大レベルが2~3割程度

です。



東京出版の「大学への数学」シリーズは問題ごとに全て難易度がA~Dで記載されています。

レベルは把握しやすいです。

この問題集ではCレベルの問題が50題ほどあります。

また解答目安時間も記載されていますので、時間を決めて取り組みやすいことも特徴です。



この問題集を使わない人が多いのは恐らく「解説」のせいでしょう。

東京出版の問題集は解説の流れ自体は非常にわかりやすいのですがたまに計算を端折る節があります。


数3などになってくると煩雑な計算だらけですのでそこが大きなネックになります。

しかしこのnoteでは何回も言っていますが問題集を選ぶときに考えるのは、使いやすさではなく結果が出せるかどうかのみで選ぶべきです。



解説がわからないのは極論を言えば自分の理解度が足りないからです。

この問題集でいうならば、

定積分を覚えておらず解法を目で追う途中で腑に落ちない場面が続出する

からです。



☆「スタンダード演習 数Ⅲ」を使っていい人と効率的な使い方



この問題集を仕上げることは

受験数学で大問1個手に入る確率がかなり高くなる

という超最大のメリットがあります。

8割も取らなくて良く6割取れたら大成功の受験数学においてこれが圧倒的なチャンスだと強く認識してください。


私が医科歯科大を受験した年も例年と同様に微積分の問題が出ました。40点×3の120点満点のテストで40点まるまる手にしました。こんなの残りの大問が完答できなくても15/40ずつ取ればいい計算ですので解法暗記しまくった私にはあまりに簡単なミッションでした。



話を戻します。

この問題集を使う際には注意が必要です。

この問題集を使っていい人は、微積分の煩雑な解答を見ても解法が分からないが途中計算はほとんど理解できる人です。

途中計算でいちいちつまづいては135題こなすには時間がかかりすぎて効率が悪いです。



私は冒頭の3つの問題集をこなしてから進んだので、解法は初見で分からない問題があっても解法途中の式自体はすんなり飲み込める段階でした。

そういう人は少ない数3の解法パターンを解答を読みまくることにより頭に効率的に定着させることができます。



オススメのやり方は1日1章です。大体1日15題ぐらいです。

いちいち紙に書いて解いたり時間を使うようなことはしません。



この問題集は1周目から答えを読みまくりました。

問題文読んで解こうとすらしませんでした。

それで十分ですし、数3の微積分の解答は目で追ってるだけでも実際に頭の中で式と式の間を計算してればそれでも計算練習になります。

微積分の計算をいちいち紙に [      ]とその中身を書いて計算することなどしていたら時間がもったいないです。

新しい知識が増えないことは極力しないようにしましょう。



第8章

難しい「理系数学の良問 プラチカⅢ」を使うべき人と勉強法


画像8


前章で数3の微積分の範囲は理系受験生ならほぼ必ず受験会場で目にする分野だと解説しました。

そのためにスタンダード演習Ⅲをこなし微積分の範囲をさらに盤石にしました。


しかし数学において「青チャート」「1対1対応の演習」で標準的な解法を身につけたので少し余裕がまだありました。


そこでさらに微積分の範囲の薄い問題集として身につけたのが

河合出版の「理系数学の良問プラチカⅢ」でした。


この問題集を一応は全部覚えましたが、プラチカはこの記事でで紹介している他の数学の問題集とは違い

手放しで勧められる問題集

ではありません。


なのでしっかり読んで、自分で導入するか判断してください。


この章では

・「理系数学の良問プラチカⅢ」の構成

・「理系数学の良問プラチカⅢ」の難易度

・「理系数学の良問プラチカⅢ」を使うべき人

について解説します。



☆「理系数学の良問プラチカⅢ」の構成



数3だけの範囲を76題収録しています。


この本のいいところの1つに問題数が少ないので2週間ほどで軽く仕上げられるというメリットがあります。

受験直前の数3のメンテナンスの意味も込めて使うのはいいかもしれません。



☆「理系数学の良問プラチカⅢ」の難易度



ここが皆さんに手放しでオススメできないポイントの1つです。

問題自体ではなく解説です。


問題のレベルとしては、標準~やや難といったところです。

大学でいうと、地方旧帝大~東大京大阪大のレベルです。

一筋縄ではいかない問題ももちろんあり、市販されている問題集の中では難易度の高い部類に入ります。


解説なんですがやや端折られる箇所が多いです。

1対1対応の演習でも少し感じますが、あれは標準解法レベルなので理解が追いつきます。


しかしプラチカの方は高いレベルの問題を集めているのでこの本をこなすのに見合わない受験生が使うと拒否反応が出るでしょう。


ていうよりもむしろ別冊の解答は、解説が載ってあるというよりもただの問題に対する解答しか載っていないと思ってください。



このnoteで紹介している問題集だからといってこの問題集を使う必要はありません。

この本を使わなくても合格できる人は合格できます。

ただこれ以外の全科目の問題集参考書は私の紹介する通りにしさえすればどの大学でも必ず合格します。

私は医科歯科の数学が大問3つしかなく必ず数Ⅲが1問出ると分かっているのであえてやりました。



他の科目とのバランスもありますからこの問題集をするなら理科の頻出問題集の方が何倍もする価値があります。

ただ少し余裕があり、短期間で数3の範囲を確認したい人はぜひ使いましょう。



問題自体は普通で解答を読んで式の意味がわかるなら効率的に使うことができます。

解答を読んで式の意味がわかるというのは

東大京大阪大東工大の数学の過去問を解ける訳じゃないけど答え見たら理解できる

レベルです。



☆「理系数学の良問プラチカⅢ」を使うべき人



この問題集を使っていいのは

数3の範囲の標準解法を身につけていて、他の科目とのバランスが取れる人

です。


標準解法が身についていないと式の意味がわからない場面が出てきて効率的に進めようとしても難しいです。



あらゆる問題集に言えますが、

式の意味が分からない

何書いてるか分からない

この2つが連続して出てきたらその問題集をやめることをお勧めします。

使うタイミングのミスです。


問題集というのは本によって難易度がバラバラなので

使うタイミングが適切でないと最大の効果が得られない場合があります。

例えば5月の段階から「東大数学25ヵ年」を使い始めようとしたら時間かかってこなせるかもしれませんが対して知識も入らず何より時間をドブに捨ててしまっています。

25ヶ年は標準解法を身につけて年明けから一気に進めると短時間で最大の効果が得られます。



プラチカⅢがいいことは確かです。

ただ時間と入れられる知識はトレードオフなので制限時間がある受験勉強の中でこの問題集を取り入れるかは自分の計画と相談してください。



☆「理系数学の良問プラチカⅢ」の進め方



プラチカの具体的な進め方は

とにかく短時間で終わらせる

ことです。


76題しかないので2週間ほどで終わらしたいです。

もちろんある程度の標準解法を頭に入れているという大前提はあります。


この問題集に時間をかける必要はありません。

1周で2割以上はもう何回も見たことあるような問題のはずですので2週目からはさらに量が減ります。



薄いこのレベルの問題集になると1週目から解答読んでも大丈夫です。

一見、最初に何するか分からない問題でもすぐに答え見て「ああ大体こんな感じで最初いじくるのか」と認識してその答えの式変形を暗記しましょう。


そうしたらその問題を復習している時には当然解けるだけでなく、

違う問題に出くわした時にも、

(プラチカで出てた)あの問題の式変形をこの問題でもするかもしれない

と予想することができます。



こういった形の予備知識はかなり大事です。

なぜなら他の記事でも書いていますが、

人間は一回も見たことない知識には既存の知識からはアクセスできない

からです。


その式変形を見たことあることによって本番でも対応できる可能性が高まるのです。


だから私は1題にウンウン唸って1時間かけるよりもより多くの問題の解法パターンを知識として頭に入れ、本番で総動員するという勉強法が確実に合格できると確信しています。



第9章

多くの難関大の受験数学に王手をかける新数学演習


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多くの受験生は1月か2月には過去問演習にはいるでしょう。

過去問演習にはいるために自分の受験数学の知識としての解法を1個でも多くストックしていたいです。


1つでも多くの解法を身につけることにのみ専念していった私は医科歯科や東大の過去問を見ても見当もつかないような問題は滅多に遭遇しませんでした。



今回は東京出版の新数学演習について使い方となぜこれを使うのがいいかを説明していきたいと思います。


私も過去問にはいる直前の問題集としてこの本を使いました。

その頃の学力はどうだったかについても説明します。

東大京大阪大を狙う人はこの問題集は受験数学に王手をかけます。この問題集をこなせば数学でかなりのアドバンテージが狙えます。医学部の中でも地方を狙っている人は数学の試験で満点が狙えます。



この章では

・「新数学演習」の構成

・「新数学演習」の難易度と使ってもいい人の学力

・「新数学演習」を使うメリット

について解説していきます。


医科歯科本試験までの計画を立てる際、数学においてはこの新数学演習だと気づきましたがその時にはまだ浪人が決まったばかりの3月で道のりは長いなと思っていました。

ですが上述の問題集を卒なく暗記した後、この問題集に入れた時は少しだけ感動しました。



☆「新数学演習」の構成



全15章からなり総問題数は200題程度です。

私は1日10題ほど解答を読んで短い期間で3周はしました。


東京出版の「スタンダード演習」の姉妹書でもあり構成スタイルはほとんど同じです。

各章の最初に問題が15問弱掲載されていて後ろに詳しい解説が載っているという感じです。


東京出版の本は使われている色も黒一辺倒でなんだか無味乾燥で堅い本という印象がありなかなか好印象を持てない人もいるでしょう。

しかし中身を見ずに外身だけを見て使うのを断念することは受験勉強での問題集を選ぶ際にはあり得ません。



参考書は別です。

体系的に色分けもされていて見やすくわかりやすい参考書を使うのは当たり前です。

目的は理解ですから。


そもそも問題集については合格者も使ったこれをやれば合格がより確実になると考えていたのでレイアウトとか気にしたこともありませんでした。



☆「新数学演習」の難易度と使ってもいい人の学力



この問題集ははっきりいってハイレベルです。


姉妹本である「スタンダード演習」を比べると、

やや易:標準:やや難:難の割合は


スタンダード演習では

2:6:2:0


新数学演習では

0.5:3:4.5:2


という具合の構成です。

今書いたのは他の多くのサイトで同じようなことが書いてあります。



このnoteでは他のサイトと同様に「難しいですねー」なんて言いたいのではありません。


私がこの本は使ったのは

「青チャート」「1対1対応の演習」「やさしい理系数学」「スタンダード演習Ⅲ」「理系数学の良問プラチカⅢ」「解法の探求・確率」

を全て終わらした後に使いました。

やさしい理系数学とスタンダード演習とプラチカはほとんど紙に書かず解答を読みまくって頭の中で完全に再現ができるまで覚えました。

これらを終わらした後で使うとほとんどの問題の解法が理解できます。



「解ける」ことが大切ではありません。

その問題集の解答が「理解」できればいいのです。どうせ理解した後それ全て覚えるのですから。

問題集なんていうのは今の自分にない知識を増やすためだけに存在しているのですから、逆に解ける問題だらけの問題集は使う意味がありません。

こんなことを言うと、「じゃあ本番でどうするんだ!?」という疑問が湧きますよね。



そういう疑問に答えたいと思います。

「青チャート」「1対1対応の演習」「やさしい理系数学」「スタンダード演習Ⅲ」「理系数学の良問プラチカⅢ」「解法の探求・確率」

これらに加えて「新数学演習」もインプットしたら他の受験生より知識が足りないと思いますか?

これだけやれば本試験でウンウン唸っている受験生を差し置いて問題を瞬殺できます。

余談ですが、「解放への探求・確率」は全問題インプットしたわけではないです。



使ってもいい人の学力を一般的に定義しておくと体系的な標準解法を身につけて薄い問題集で演習をある程度積んでいる人です。


模試の偏差値でいうと、

河合の全統記述模試で数学偏差値75以上

駿台の全国模試で数学偏差値65以上

各東大模試で偏差値55以上

ぐらいが目安ですね。

私は全統の数学で80の時に使っていました。



これらの一般的な定義や模試偏差値の目安などよりもっと本質的に言うことができます。

あらゆる問題集に通ずることです。

その問題集を使ってもいいのは初見では解けないが解答が時間をかけずに理解できる問題集です。

これは数学や理科の問題集を選ぶ際にかなり重要なことです。



「初見で解けない」というのはいつも言っている通り解ける問題ばかりの問題集はあなたを合格へ連れて行ってくれないよということですね。


大事なのは「解答が時間をかけずに理解できる」ことです。

具体的にいうと1つの問題について10分以内が望ましいです。

解答の途中で計算レベルⅢの微積やシグマ記号や二項展開でいちいち立ち止まっているようでは多くの問題集の解法を理解するのに時間がかかるでしょう。

それだと効率も落ち、何しろその問題がもっと強大な問題に見えてしまいます。

二項展開の知識がしっかりあれば式変形を見てもなんとも思いませんがいきなりあの式変形を数学の苦手な文系に見せると戦意喪失するでしょう。

微積での定積分ももったいないです。あれは必須暗記事項なのにあやふやな状態で解答を読むから何やら難しい計算が続いているように見えるのです。



解答が時間をかけずに理解できるとその問題集の効率性は爆上がりします。

書かなくても解法の流れを目で何回も追って行って頭の中だけで組み立てられるようにしたらその解法はもう頭に定着したと言っていいです。



☆「新数学演習」を使うメリット



この問題集を選んだのは受験数学界で最もハイレベルな問題集の1つを過去問演習の前にこなしたかったからです。



しかしそれではなぜ私は東京出版の「新数学演習」を選んだのでしょうか?

なぜ

・最高峰の数学へチャレンジ(駿台文庫)

・チャート式難問100(数研出版)

・お医者さんになろう医学部への数学(駿台文庫)

・入試数学伝説の良問100(講談社ブルーバックス)

などの問題集ではないのでしょうか?



総論や各論の記事を読んでくれている人はわかると思います。

その理由は

・シェア率の高さ

・合格者の多くが使っている

というだけです。


私にとっては伝説の良問を100問用意されていたとしても志望大学の合格者がほとんど使っていなかったらそれは無価値です。



受験会場で合格を確信できるのは

成功者が使っていた問題集の中身を全て覚える

ことです。



それとなぜ新数学演習のシェア率がこれほど高いのか私の見解を書きます。

新数学演習や先ほど挙げた問題集は全てハイレベルで理系受験生の中でも数学である程度の学力がないと手が出せる問題集ではありません。


しかし新数学演習は他の問題集と違う点があります。

それは

・「東京出版」ということ

・東京出版は「1対1対応の演習」という文系理系問わず多くの受験生に使われるかなりシェア率の高い問題集を出版している

ということですね。

知名度が高いおかげで使う人も多く、またそれで多くの人が合格しているのでクオリティも証明されているのです。

それがまた次の年へと繋がって行くという構図で、「新数学演習」はハイレベルな数学の問題集界隈で高いシェア率を誇っているのだと思われます。

にしても伝説の良問100っていう言葉、勢いがあっていいですね(笑)



第10章

使用した全参考書・問題集とそのペース


14717049-栄光の朝ライトの光線


☆使用した参考書・問題集



▪️問題集

青チャート、1対1対応の演習、やさしい理系数学、スタンダード演習3、プラチカ3、新数学演習、解法の探求・確率



☆解法暗記の際に意識する事



数学の解法暗記(例:1対1対応の演習)


▪️1周目

問題文読む

2〜3分考えて分からなかったら答え見る

解法の流れを理解
・この解法は結局何を求めるために式が続いていくのかを意識
・全ての解答は読んでる人に理解できる様に書かれていることを意識

流れを暗記
・何をするために論理が進んでいるのか?を自問自答しながら暗記すると理屈で覚えられる

演習題も同様


☆ 1対1対応の演習でさえ350題あるから分からないのに1題につき20分も考えない

☆このレベルの問題集は知ってれば出来るのだから知らないことを悩まない

☆1周目が1番労力使う

☆解法の流れを理解してから暗記するのが鉄則

☆丸暗記は何の役にも立たない


▪️2周目以降

問題文読む

解法の流れを脳内で再現する
・0から答えまでを脳内で再生は物理的に無理なのでメモ書き程度に殴り書きする
・解答をノート等で隠して1行ずつ答えて最後まで辿り着けるかチェック
・とにかく量をこなすためにスピード感を意識

できればその問題は終了、定期メンテナンスのみ
できなければもう一度理解し解法の流れを覚え直す


☆絶対に1から綺麗に書いて解こうとしない

☆チェックだけなので30分で5題はできる

☆脳内で具体的に解答できるものは本番でも確実に紙に書ける

☆一度覚えても定期的にメンテナンス

☆同じ問題を何回も理解して覚え直すことで強く記憶に定着する

☆人間は理解できる物事は覚えられる生き物



☆使用ペース



【現役時】


現役時は数学と英語の授業はまともに受けていた

高3の夏からニューアクション(学校で配られる汎用問題集)を解いていったが解法暗記など意識せずいつまでたっても思うように解けず

11月で使用を断念


そこからプラチカ1A2Bを使用開始

問題数も少なく難易度も高くないため、なんとかこなせた


だが結局九州大学レベルの問題は解けず、来年医科歯科に受かるためにかなり数学に時間をかけなければならないことを実感

1年という時間が与えられたので基本となる青チャートからやるべきだと確信


なぜなら青チャートを一通りやれば、「理論上」どこの大学の問題も解けておかしくはない話になる。(実際そんな才能のある人間ではないと重々分かっているが)

だから青チャートをベースにして合格者たちが行った問題集まで段階を得てレベルを上げて行く方針で決まった



【戦略】

【医科歯科医学部に行くには数学で80/120必要】


もちろん数学の点数に依存しないように計上している

医科歯科は二次360点満点のうち240点取ればセンターで足切りさえ引っかからなければ確実に受かる点数だと分かった


理科で90、英語で70、数学で80で行こうと戦略を立てた

なぜ数学が英語よりも高いかというと医科歯科の数学の出題傾向にある


医科歯科の数学は大問3つで数3の範囲の問題が1問か2問でる

かなりの確率である

そしてその中でも圧倒的に微積分の問題が出ていることに気づく

微積分の問題はこの記事にも書いてある通り、計算こそ煩雑だが解き方は非常にシンプルで落ち着いて正確に解けば満点が狙える


微積の問題を解いたらそれだけで40点確保である

残りの問題はどんなに難しそうに見えても、市販の有用な問題集を解法暗記しまくれば完答できなくとも部分点は稼げる

だから残りの2問で40点を取りに行くという方針


ちなみに選んだ問題集は医科歯科の合格体験記を読み、最大公約的な問題集を調べた

それが「やさしい理系数学」「スタンダード演習3」「新数学演習」であった


以上の戦略から、数学の勉強における最終目標は「数3の微積分の解法パターンの完全網羅」+「広い範囲の1対1レベルの頻出問題の解法暗記」に決定



【浪人時】


▪️4月

青チャート1Aと1対1対応の演習1から順に毎日3題


青チャート1Aは非常に基本的な問題が多く、知らない問題を重点的に潰して行くという意味合いが強かった

しかし問題を選んだりせず最初から最後までやった

1対1対応の演習は記事中のやり方でコンスタントにこなした



▪️5月~6月

青チャート2Bと1対1対応の演習の継続


1Aと違い1日にできる問題ががくっと減るし、現役時に実際に分かっていなかった曖昧な解法も多数

それでも1日9~12例題はコンスタントに継続

1対1対応は上に同じ



▪️7~8月

青チャート3と1対1対応の演習継続


2Bと同様2ヶ月で終わらせるペース配分で進める

微積分のところは本番確実に出ると分かっているのだから青チャートの段階から完全に理解しようとかなり集中した

曲線などはこれからも触れるため青チャートの段階ではこだわらなかったがそれでも1A2B同様全問題を通した


1対1対応の演習は上に同じ、だが8月末で6冊とも終了(この段階で、前日の復習の名目で毎日昨日の問題を暗記し直す&日にちを開けての追いかけ再生のため実質3周はしている)



8月の終わりの段階で河合塾の記述模試があった

数学大問5つのうち試験中に分からない問題は1問だけで解答読んだら以前見たことある問題だったので、確実に学力向上を確信



▪️9月

やさしい理系数学1日5問と1対1対応完全暗記への通読


やさしい理系数学5問をすぐ答え見るやり方で継続

1問につき何個も別解があるため実質読み物のような感じで理解して覚えまくった


1対1対応の演習は一通り終えたがここからが本番

受験当日までに1対1対応に載っている問題・類題ならば反射で解法が思いつくように暗記し直しまくる

もちろん紙に書いたりせず問題文読んで脳内で再生



▪️10月

やさしい理系数学1日5問とスタンダード演習3と1対1対応通読継続


やさしい理系数学は上に同じ

スタンダード演習3もやさ理と同じ要領で問題文読んで答え見まくった

1日1章15題ぐらいは簡単にこなせる

1対1と同じ解法の問題はいきなり1周目で外して行くのでこれだけで問題数を半分にできた


1対1対応通読は上に同じ



▪️11月

やさしい理系数学とスタンダード演習3と1対1対応の演習の完全暗記への通読

プラチカ3


前者は上記の要領で通読継続、頭だけをフル回転させるためスピードは速いし完全に覚えたものは外していく


プラチカ3は76題しかなく10日ほどで終わる

スタンダード演習3と同じ要領で完全に被っている問題は1周目から外していく



▪️12月

1対1対応の演習通読継続と新数学演習


1対1はまだ継続する、受験数学の基本の問題集をメンテナンスを怠ることだけはしなかった


新数学演習は医科歯科合格者が行っていた問題集で一番多く使用されているかつ1対1対応の演習と同じ出版社で「多くの受験生を合格させてきた」という実績もある

だからこそ新数学演習を最終問題集とした


1日8題程度こなしていき年内までに一通り終了



▪️1月

新数学演習と1対1対応を通読暗記

解放への探求・確率


センター対策はセンター1週間前に数1Aの図形を過去問と市販のセンター演習本で対策

それ以外はなし


新数学演習と1対1対応は今まで同様に通読


解放への探求を使った理由は単に自分が確率が好きで、もし確率が出るのならそれも高得点を狙いたく使用

もし本番で3問中2題が微積分と確率であれば数学で余裕で80点を超えて天地がひっくり返っても受かるかなと想像していた

結論本番ではでなかった


正直もう数学でやることもなくなってきていたので新しい風的な意味で手を出した

私が出を出したのは

1対1対応の演習、やさしい理系数学、スタンダード演習3、プラチカ3、新数学演習の解法を暗記

したからであり、これすら覚えてないようだと他の物においそれと手は出さない



▪️2月

1月と同じ


もう完全に覚えきったと言ってもいいので数学にかける時間は1日の中でも2時間ぐらいだった



【結果】

80弱取れて受験勉強大成功

予想通り数3の微積分が出て開始20分で瞬殺した

開始20分で1問分(40点)を手に入れたのでその後も落ち着いて試験に望めた









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