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当事者が夢見る、脊髄損傷の未来とは

はじめまして。
J-Workout株式会社代表取締役の伊佐拓哲です。
私は二十歳のころ首の骨を折り、脊髄損傷者となりました。
当事者として思う脊髄損傷者の未来はとても拓けています。
脊髄損傷はたった四半世紀前には死を待つだけの残酷な生き残り方でしかない傷病でした。
しかし今では、健常者と同じだけの寿命を全うできる傷病になりました。
いずれは治ってしまう傷病になっていくことでしょう。
しかし、これらは医療技術やサポート環境の進歩がもたらした結果で、何もせずにいれば死を待つだけの大けがであることには変わりません。
享受できる知識や技術をしっかりと使って一人でも多くの脊髄損傷者が充実した人生を送っていただけたら。
そんな思いで今後もこのノートに情報発信していきますので、ご活用ください。
情報を得るのに脊髄損傷者であることは障害になりません。
情報弱者にならないためにしっかりアンテナを張っていきましよう。
前置きが長くなりましたが、私が目指す脊髄損傷者の未来についてJ-Workoutの歴史からひも解いてお伝えしていきます。

J-Workoutの理念とは

J-Workoutは創業以来「KNOW NO LIMIT」「回復に限界はない」という言葉を大切にしています。そして1人でも多くの方々を歩かせるため二度と歩けないという方々にトレーニングを提供してきました。
【KNOW NO LIMITを体現し追い求める】というミッションを掲げ、脊髄損傷=障害という概念を壊してきます。

Project Walkをなぜ日本に持ってきたのか


脊髄損傷者として受傷当時、退院後に生活をしていくことにとても不安がありました。その中で少しでも生活を良くしていきたいそういった思いで様々なトレーニングやリハビリを探しましたが、なかなか良いものを見つけることはできませんでした。そんな中アメリカには『Project Walk』というところがあり、ここでの出会いは大変衝撃的でした。創業者である渡辺淳と一緒に見に行った日のことを今でも覚えています。そこでは体の大きなアメリカ人達がそれこそ本当にこの人達車椅子かなというパワフルさでトレーニングをしていました。「これだけやれる環境があったら歩くことだって夢じゃない」そんなふうにすら思えました。そして渡辺と一緒に「これを日本に持っていかないといけないね」「いや日本に持っていきたい」そんなふうに語ったのを覚えています。当時の僕と同じように急に車椅子生活になってしまった人達にとってあの日僕が感じた希望を与え続けられる場所、そういった場所として存在していくことそれがJ-Workoutにとって大きな役割だと感じています。

これからのビジョンについて

脊髄損傷のトレーニングは日々変化しています。僕が脊髄損傷になった当時、歩くなんていえば鼻で笑われた時代でもありました。しかし今では再生医療や様々な医療の発展によって脊髄損傷の皆さんが歩くことは夢の話ではありません。私たちJ-Workoutも無理だと言われ続けながら創業から今日まで500名以上のクライアントさんにトレーニングを提供してきました。その中から無理だと思われていた人たちが歩く姿だったり生活を良くしていく姿、笑顔が増えていく姿を目の当たりにしてきました。私たちはこういった奇跡のような体験をしてきました。私たちはこれからこのような知識・技術・経験をより多くの方々のお役に立てていきたいと考えています。

J-Workoutが実現したい3つの未来


J-Workoutには実現したい三つの大きな未来があります。
一つ目はクライアントさんに向けて。「すべての脊髄損傷者に一生かけて向き合い一人でも多くの脊髄損傷者を歩かせる」。
次にスタッフに向けて。「クライアントの夢の実現を通してスタッフと家族の幸せを実現する」。クライアントさんに歩いていただくためにどんなことができるだろうか、もっと新しいやり方は無いだろうか、こうやって切磋琢磨しているスタッフの幸せの実現できなければクライアントさんの幸せも実現できないこう考えています。
最後に社会へ向けて。「世の中の脊髄損傷=障害という概念を変える」。脊髄損傷は一般的に障害と言われています。私たちはそもそも障害って何だろうと考えられる社会にしていきます。歩けない事が障害なのかそれとも人の助けが必要なことなのか働けないことなのか様々な考え方はあると思います。しかし私たちが歩いてしまえば障害の概念が変わります。また、歩くだけでなくて様々な関わりを持っていくことで「そもそも障害ってなんだろう?」そう考えられるようになります。私たちはこのような考え方を当たり前の世の中にしていきます。

自身にとってJ-Workoutとは?


僕にとってのJ-Workoutはズバリ希望である。僕自身当時感じていた将来の不安はアメリカに行くことで解消できました。しかし誰もがこういった環境があるわけではありません。だからこそJ-Workoutがあります。J-Workoutがあることで望むなら誰でも歩行をすることが目指せる、夢を実現できるこれからもそんな環境を私は作り続けていきます。



サポートよろしくお願いいたします。サポートくださったお金はすべてJ-Workoutでトレーニングをしてく脊髄損傷の方々のトレーニング費用として還元させていただきます。