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脊髄損傷から再び歩くことを目指して

交通事故やスポーツ事故、転倒、病気などにより脊髄を損傷してしまうと、手足に麻痺が残り立ち上がったり、歩けなくなってしまう場合があります。
現在の医療技術では自力で歩行するのは難しい状態と診断されても、「トレーニング」により歩行の再獲得ができる方もいらっしゃいます。

では、その「トレーニング」とは、一体どんなことをしているのでしょうか?

ポイントは、「積極的に麻痺部へのアプローチを行いながら、全身状態の改善を図り年単位で再歩行を目指す」ということを主な目的としてトレーニングを行います。

病院などで行われる「残存した身体機能を活かし、なるべく早期に社会復帰すること」を主な目的としたリハビリとは少し異なります。

積極的に麻痺部へのアプローチ
全身状態の改善
年単位での再歩行を目指すために行っているJ-Workoutの代表的な「3つ」のオリジナルについてご紹介いたします。

① オリジナルのトレーニングマシン

・トータルジム(TG:ティージー)
・グリーンウォーカー
・ゲートトレーナー/トレッドミル withハーネス
・ヒップ・グルートマシン
などなど ※詳細については、YouTubeまたは今後の投稿をご覧ください。

麻痺があり、うまく力が発揮できない方やコントロールができない方、筋肉が少なく関節が不安定な方でも安全にトレーニングをすることができ、骨密度の増加や筋量増加にも繋がっていきます。また、安全にトレーニングが行えるので、麻痺部により集中してトレーニングが行えます。

② 一人一人に合わせたトレーニング


脊髄損傷の方々は損傷レベルが同じでも、障害の現れ方は人それぞれであり、一人として同じような状況の方はいらっしゃいません。電動車いすを乗っている方もいれば、歩ける方もいらっしゃいますが、その方の目標に応じてオーダーメイドトレーニングを行います。中には高血圧の方や骨密度の低い方、拘縮がある方などいらっしゃいますが、そのような合併症があっても、その方に合った安全で効果的なトレーニングを行います。また、同じ方であっても、その日のコンディションに合わせてトレーニングは変わります。

③ 1名に対してトレーナー複数名でのトレーニング

脊髄損傷のように麻痺がある方々のトレーニングで、立位や歩行などのトレーニングを安全に行うためにはトレーナー一人のサポートだけでは安全にトレーニングを行えない場合があります。その際に、人がいないからあきらめようではなく、複数名のサポートが入りもっと効果的なトレーニングをしましょう!というのがJ-Workoutトレーニングの特徴です。人数をかけて良いトレーニングできるなら何人でもサポートがつきます。

以上が、脊髄損傷の方々が再歩行を目指すためのトレーニングを行うオリジナルポイントです。

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クイズ

最後にクイズです。
Q 脊髄損傷の方々のトレーニングを行う上で、必要不可欠な道具とは?

正解は、鏡です。
J-Workoutではトレーニングで、大きな鏡を必ず使用します。
なぜかというと、麻痺部に対してのトレーニングを行っている際に鏡を使用することで、イメージをしている(頭で想像している)身体の動きと実際の動きを確認することで、正しい身体の動きを理解することができます。そうすることにより、正しい身体の動きが分かり、回復にも繋がっていきます。
なので、必ずどのトレーニングにおいても鏡を使用しています。
鏡を使用し、正しい動きの感覚を理解するが大切になります。

私達は普段身体を動かす時(物を拾ったり、立ち上がる時など)どこの筋肉を使うか考えずに無意識に身体を動かしていると思います。
なぜ無意識に動かせるというと、体の各関節がどこにあるかを把握できているからです。例えば、自分の右脚がどこにあり、どのくらい曲がっているか伸びているかが分からないとどうやって動かせばいいのか分からず動かし方を覚えることが難しくなります。さらに恐怖心も出てきてしまいます。
そこで鏡を利用し自身の目で見ることによって、身体の正しい姿勢を整えたり、どこの筋肉を使うのか、どのようにして身体を動かすのかを身体に覚えさせます。
目的の運動と実際に意識している動きを鏡を見ながら動きの誤差を修正していきます。視覚的情報は神経の再構築に必要不可欠なものになるため、どのトレーニングにおいても必ず鏡を使用します。
脊髄損傷の方は、普段から麻痺部を感じるようにすることも大切なトレーニングになりますので、ぜひ行ってみてください。

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J-Workout(ジェイワークアウト)は2007年よりスタートし、再歩行を目指す、日本初の脊髄損傷トレーニングジムです。
J-Workoutの起源は創設者の渡辺がアメリカサンディエゴにある世界初の脊髄損傷回復施設「Project walk」でのトレーナー経験から、初めて海外へ手技を持ち出すことを認められ、Project walkの考えをベースとしながら、ここまでの実績をアップデートしながら、発展してきました。

現在、東京・大阪・福岡の3スタジオにてこれまで約500名(2020年10月現在)の脊髄損傷の方々にトレーニングを提供しています。

サポートよろしくお願いいたします。サポートくださったお金はすべてJ-Workoutでトレーニングをしてく脊髄損傷の方々のトレーニング費用として還元させていただきます。