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子どもの困り事、何から始める? 

KNOTでのご相談内容は様々なものがあります。
でも、今困っていることをどうにかしたい!という思いを持たれてご相談に来てくださる方がほとんどです。
困っていることをお聞きして、では、何に取り組んでいくのか…。

  1. 困っていることに気付く

  2. 足りない力を伸ばしていく

  3. 他の方法はないかと探る

  4. 違う視点から見てみる

困っていることに対して、出来ないことを練習してできるように、といった取り組みは、最もわかりやすい取り組みです。
でも、「1.困っていることに気付く」ことで、「3.他の方法はないかと探る」や「4.違う視点から見てみる」ことで、得意あるいは好んでいる部分を生かしていくことが、今のぼく・わたしのままできることでもあり、結果として長期的に取り組む、「2.足りない力を伸ばしていく」ことにつながることもあります。

例えば、漢字の練習に取り組む気持ちになれない、やりたくない、その結果、漢字が覚えられないといったお子さん。
よくよく聞いてみると、イラストや漫画を描くことは好き、料理にも興味があるらしい。
では、そこから始めてみよう、と、漫画を描きながらセリフを習った漢字で書いてみる、意味から想像して存在しない架空のイラストみたいな文字を作ってみるといったことを通して、文字への興味が湧いたり、文字の意味を感じたり、こんな字もあったかなと調べてみるきっかけにもなります。
またあるときには、作ってみたいけどできない料理を練習してみることを通して、どうしたらうまくできるのかを考える、こういう方法でやってみたらいいかな、道具を変えたらいいかな、誰かに聞いたらいいかな、と手段を考えることを経験し、その経験が全く別の活動で困った時の解決策として生かされることもあります。
そして、これらの活動経験が、ゆくゆくは漢字を練習することにつながっていくこともあります。

また、例えば、手先の不器用さがあり、思ったように上手くできないから、図工や家庭科は苦手で取り組みにくいお子さん。
お話してみると、工作にもお裁縫や料理にも興味はあるけどうまくできないと焦ったり不安になったりする気持ちが強くなるらしい。
では、一番やってみたいことから始めてみよう、と、朝ごはんのパンを温めることを通して、熱さや失敗への不安が強いことに気付き、どうしたら熱くないのか、どうやったらうまくできるのか(準備をしておく、道具を変える、手の動かし方を変える等)を、相談しながらいくつも考えて試してみました。
試行錯誤してみること、誰かに聞いてみることで不安が軽減することを経験し、その経験が、手先の不器用さは変わらないけど、他の場面でもやってみようかなという気持ちを起こすことにつながっていくこともあります。

これらの取り組みを考えていくには、どんなところに困難さがあり、どんなところが強みとなるのかといった現状の機能面や心理面の力をきちんと知っておくことが必要です。
その上で、どういうサポートをしていくのかということを考えていくことが大事になっていきます。
お子さんやご家族の今の様子をしっかりと把握した上で、継続して取り組み伸ばしていく力と今のままで取り組んでいけることのどちらにもアプローチしていくことが、お子さんのこれからにつながっていくのではないでしょうか。

もし、お子さまの困り事で気になることがあれば、適切な評価と支援がある場所を探してみてください。

KNOTでは、さまざまな困り事に対して、評価パッケージ(テストバッテリー)を提供しています。
丁寧に評価することで、お子さまのスキルの獲得や強化によって、認知的な弱みの影響を最小限に抑えられるような介入方法を選ぶことを目指しています。

ご希望の方は、こちらからお申込みください。


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