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【ケースレポート】読み書きのサポートは、早いに越したことはない。

相談内容

お子さんの読み書きにお悩みの保護者の皆様、以下のようなお悩みはありませんか?

書くのが苦手: お子さんの文字がぐちゃぐちゃで読めない。
逐次読み: 文字を一つ一つ読んでしまい、文章として理解できない。
落ち着きがない: 授業中に落ち着きがなく、学習に集中できない。

これらの悩みを抱えるお子さんに、適切なサポートをした結果どのような変化がみられたかご報告します。

読みと書きの現状(A くん 1年生の場合)

読み: 文字は覚え始めているものの、まだ正確に読めないものも多く見られます。単語を一文字ずつ読んで、文章の意味が理解できていない状態です。例えば「い・ち・ご…あっ、いちごだ!」という風に時間がかかります。「わからない」と、読むのを嫌がって、宿題で泣いてしまうこともあります。
書き: 連絡帳に書くときも、文字がぐちゃぐちゃで読めません。一文字ずつ確認して書くため、書く速度が非常に遅いです。


サポートのきっかけ

ある保護者の方から、このようなお悩みを抱えているとの相談がありました。このお子さんは提携クリニックの紹介で来所し、クリニックでの検査により、知的には平均レベルですが、読み書きの検査で明らかな弱さを認めました。言語評価の結果から、特に音韻処理が不十分であることがわかりました。眼球運動や手操作にも弱さが認められたため、より詳細なアセスメントと必要なトレーニングを希望し、来所しました。


実施したアセスメント

お子さんの読み書きの能力を詳細に評価するため、以下のアセスメントを実施しました:

視線解析: お子さんの視線の動きを解析。
読み書きスキルの評価(URAWSS-Ⅱ): 読み書きスキルを評価。
筆記・筆圧測定(TraceCoder): 手の動きや筆圧を測定。


アセスメントの結果

URAWSS-Ⅱ: 読みの課題では途中で中断し、書きの速度も遅く、注意が逸れることが多く見られました。
TraceCoder(描画評価): 手の安定性がなく、正確に描くことができませんでした。
視線解析: 視線を正確に合わせることが難しく、途中でずれてしまうことが確認されました。

トレーニングの頻度

言語聴覚療法、作業療法を週1回ずつ4ヶ月実施し、その後月2回ずつ、月1回ずつと頻度を空けていきました。それに加え、10〜15分程度のホームワークも実施してもらいました。


サポートによる変化

小学校1年生の7月末からサポートを開始し、1年生の終わりの再評価で次のような素晴らしい成果が見られました。


読みの改善:

STRAW-R: ひらがな、カタカナの単語の流暢性が大幅に改善し、他の項目でも平均的な水準に達しました。小学校1年生6月に提携クリニックで実施した初回評価と、9ヶ月後の小学校1年生3月に再評価した結果です。

視線解析: 介入後は読み飛ばしが減り、視線の移動も正確になりました。
「介入前」では、真ん中やや左で読み飛ばし(オレンジ部分)があり、行替えで停留(赤)も多くなっていました。行替えで視線の移動が正確にできないため、停留して確認(探す)必要があるものと推察されます。

介入前

「8ヶ月後」では、読み飛ばしがなくなり、行替えで停留(赤)も少なくなっていることがわかります。正確に素早く読めるようになったと言えるでしょう。

8ヶ月後

書きの改善:

URAWSS-Ⅱ: 書きの速度が平均よりも速くなり、読みの正確さも大きく向上しました。

さらに1年後の小学校2年生3月に実施した再評価(URAWSS-Ⅱ)の結果です。書きの速度は、
URAWSS-Ⅱ
書き:26.3字 評価A(平均15.9字)

速度は、平均よりも速くなりました。

読み:193.4字 評価B(平均282.6字)質問は全問正答した。
若干、読みの遅さはあるものの、正確に読めており、内容を理解しながら読み進めていました。

学校や家庭での変化

読み: 音読がスムーズにできるようになり、長い文章も読めるようになりました。
書き: 丁寧に書けるようになり、特別支援教室でも高く評価されています。

このサポートにより、お子さんは小学校3年生になる頃には、読み書きのベースをしっかりと築くことができました。

※ケースの掲載にあたっては、保護者了承のもと、個人が特定できない範囲で行っています。

サポートを受けることで得られるメリット

お子さんの将来の学習能力に大きな影響を与える読み書きのスキルを、専門的なサポートで向上させることができます。このサポートは、お子さんが自信を持って学び、学校生活を楽しむための大きな一歩となります。

お子さんの読み書きの悩みを解決するために、今すぐ専門的なサポートを受けてみませんか?ぜひ一度ご相談ください。



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