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「この世界の片隅に」感想

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名作だあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

はい、二度目です。こんなに取り乱したのは。(笑)

この映画、原作を一度中学の頃に読んで感動した覚えがあったので見てみました。

結論を言えば。

本当に名作。

クラウドファンディングでつくった映画とは思えない出来。

大喝采。

※ネタバレ注意

・良いところ

全部まとめて言います。

この映画全部です。

この映画を良いところで切り分けることが難しいぐらい、全部良かったです。

例えば、すずの心理描写。

冴えない女の子として広島市で生きてきたすず。そんな中、18歳になったすずの元に「嫁にしたい」という話が。

戦前は男が女を取りに行くような形ですので、まあここは常識の範疇かな、と。

それで、迷った挙げ句、すずは呉市の北條家に嫁ぐことに。

そこで苦労しながら生活することになるのですが……。

この頃、日本では、世界では第二次世界大戦の真っ最中。

ましてや、日本がアメリカに宣戦布告をしていた頃。

そのためか、作品の随所に「配給延期」だとか「配給停止」とかの文字が並びます。

あと、後半になれば全日本婦人会とか。

戦争描写が完璧でした。


あと挙げるとするなら、北條家のみんなかな。

特に印象に残ったのは、8月15日、つまり天皇の玉音放送です。

あの時、北條家の女性と近隣の住民でラジオを何となく聴いていたわけですが、「これって……、負けたということなんかね?」とか曖昧な発言をします。

まあ、この頃はまだ「天皇=神の息子」と呼ばれていたわけですし(もし違ったら教えてください)、あまりメディア露出なんてするわけがなかったものですから、仕方ないです。

それで、玉音放送を聴いたすずはバケツに井戸水を運んで畑へと向かいます。

道中で泣き崩れる径子を一瞥した後、畑に向かって、独白をする。

ここ、戦時中の人々が絶対に同情できるはずなんです。

あんなに懸命に頑張ったはずなのに。

支え合ってきたはずなのに。

死なないように、そんな風に生きていたはずなのに。

最後はあっけなく終わる。

負けて。

そりゃあ、絶望する。

ましてや、すずさんや径子は晴美さんを亡くしているから。

絶望を重ねる。


長い文章だと読みにくいと思うので、最後で終わりにします。

最後、特に良かったなぁって思ったのが、戦災孤児の描写です。

あの娘については原作について触れていなかったと思うし(記憶が曖昧なので正しいかどうか知りません)、映画ほど細かくは触れていませんでした。

だけど、この描写はこの映画の質を更に上げた。

流れをざっと説明するとこうです。

この女の子、広島市で生まれ育ったという描写がダイジェスト風に流れ、そして、母親と共に原爆の爆風に巻き込まれる。

疲れ果てた母親は瓦礫の上に座り、同じように娘も座る。

数日後、娘は母親に纏わり付く虫に困り果てながら追いやっていると、母親の中から虫が。

……ということは、既に母親は亡くなっていたということになります。

仕方なく母親の元から離れ、焼け野原となった広島市を放浪とします。その描写が、すずさんが他人に間違われるシーンに写されています。

それで、帰り際のすずと周作に出会い、そのまま北條家の一員に。

流れを説明したので、なぜこの描写が良かったのか説明したいと思います。

なぜよかったかと言えば……。

赤の他人だった少女が温かみのある家族によって、迎え入れたことだからです。

普通、戦災孤児は人に嫌われがちですし、食べるものがないから盗みを働くので、全うに生きる人によって邪魔者としかなりえない。

だからか、戦災孤児は政府によって収容されてしまうんです。

冷たいんです。人って。

だけど、この家族だけは違った。

この子を、一人の家族として、迎え入れた。

見ててほっこりとしました。

・結論

と言う風に駄文を綴ってみましたけど、映画が素晴らしかったです。

とにかく。語彙力がなくなるほど。


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