小さく偏った世界

少し前のことですが、AFCアジアカップ(サッカーのアジア大会)がカタールで開催されていました。優勝を期待されていた日本チームはベスト8で敗退、地上波でのテレビ放送も少なかったことから盛り上がりに少し欠けた感じで閉幕しました。私は特別サッカーに詳しい訳ではなく、気になった試合があれば結果をネットで確認したり、ダイジェストをYoutubeで見たりするくらいです。今回のアジアカップも同じような感じで見ていたのですが、ある日ちょっぴり心に引っ掛かったことがありました。それは「パレスチナってアジアなんだなぁ」ということでした。

現在はパレスチナのガザ地区を拠点とするハマスとイスラエルで激しい戦闘が行われていますが、これが「日本と同じアジアでの出来事」だということを忘れてしまいがちです。「ウクライナvsロシア」のほうが日本人には身近な脅威になっていることは事実で、これはロシアが隣国であることや、第二次世界大戦、北方領土の占領、シベリア抑留などの歴史があることが理由になっているからだと思いますが、それにしても「身近に感じるヨーロッパの危機」「遠い世界に感じるアジアの問題」という感じがしてなりません。

数日前の夜に、今回のアジアカップ参加国(参加地域)について「それぞれの国や地域が地図上のどこにあるか」について、自分自身がどれだけ知っているか調べてみようと思いました。結果ですが、正解が半分チョットくらい、中央アジアが特に弱く、中東や西アジアもイマイチですし、東南アジアについても曖昧で、開催国であるカタールですら、地図上のどこにあるかよくわからない・・・というのが本音です。

もっと以前の話しですが、ニュース番組などで使われる「世界各国」という言葉について、「この『世界各国』って具体的にどの国々のことを総称しているのかなぁ?」と考えたことがあります。「世界各国」とは「全ての国のこと」を意味しているのでしょうか、それとも「何か特定の国々のこと」を意味しているのでしょうか。それと同時に「自分自身がイメージする『世界各国』ってどうなんだろう」ということも考えてしまいます。パッとイメージできるのは日本と隣国、欧米各国などにプラスして数か国・・・そんなに多くの国々をイメージ出来ている訳ではなさそうです。

これは私だけかも知れませんが・・・報道、教育、日常生活などの多方面からの情報によって、無意識のうちに世界地図が小さく偏っているのかも知れません。特定の地域の情報は過多になるほど多いにも関わらず、別の地域に関しては殆ど情報がなく、知らないことばかり・・・そんな状況になっているように思いつつ、自分なりに対策したほうが良いかも知れないなぁ・・・そんなことを考えたりしています。

しかし、よく考えれば・・・母のリハビリを兼ねて散歩しても、名前も顔も知らないご近所さんは少なくないし、たまに我が家の庭に遊びに来る隣の家の猫ちゃんの名前も知らないので、「タジキスタンは中国の隣なんだね」って思うより先に知っておくべきことがあると思い、それについても少し反省しているところです。

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