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歩け、歩け、そして休め。私たちには許されている。


東京駅には人がいる。

赤レンガを正面に、駅から少し離れた木陰で辺りを見回すと、人がいっぱいいた。人があっちからこっちから歩いてる。そんな午後1時。

いやいや、平日のお昼時。わたしはなぜ電車でわざわざ東京駅へ?まぁ、銀座で予定があったからなんだけど・・・それにしたって東京駅へ途中下車。予定時刻まで余裕があるし、なんだか電車に揺られているうちに広い場所に来たくなった。

そこで東京駅。中央口改札を出ると、結構広々とした景色が広がっていて風と太陽がダイレクトアタック。暑いけど、風すごいけど、自然にさらされる心地よさが少しわかる。

外で人の流れを見ていると、みんな生きているんだなぁって思う。何をしている人なんだろう。あの外国人は旅行かな?平日のお昼に、そんなことできるんだ。いいなぁって思ってね。本当にいいと思っているかは別として、いろんな人がいるよね。って単純に思った。人と流れをみていると、この人とこの人はきっと同じ職場の人じゃないけど、同じ方向を見て、同じところへ向かっている気がしてしまう。群れができていた。わたしの隣には就活生らしい女の人が誰かと電話していた。きっと面接を受けた企業か何かだろう。とぼんやり思いながら、わたしは何をしているんだろうとぼんやり思った。

ぼんやりと。どこにもわたしは居ない気がして、少し理由なく涙がでそうになる。一過性の気落ち。大好きな曲を聴きながら、この曲に助けられていると思いながらも、デビューし立ての耀きに満ちた彼らの歌は、素敵すぎて眩しすぎて・・・。


銀座で用事を済ませたら、そこから表参道へ向かった。

毎月一度は出向く場所だけれど、目的のこと以外で歩いたことがなかった場所。表参道ヒルズから原宿へ向かう。表参道はおしゃれな街だ。

まず、人が違う。ほそっこくて背の高い姉ちゃん、兄ちゃん。おっきい男の人。カラフルな女の人。女子高生もいる。カップルも、いる。真っ白い肌に赤いリップの似合う女の子。みんながおしゃれに見える。実際そうなのだろう。

ただ、歩道にあるベンチに隙間なくに座っている男の人たち。女の人よりも圧倒的に座っている男の人。なんだか品定めをされているような・・・そんなことは自意識過剰で片づけられるんだけれど、こうやって見られることを意識された表参道は、建ち並んでいるハイブランドのショップがうまく馴染んでいた。

原宿まで来たら、やっぱり竹下通りに行っておきたい。すごく苦手だけど。人が多くて、エネルギーに溢れているところ。でも、原宿駅まで来て、竹下通り側の行き方がわからず、あっさり断念。良いんだ、今日じゃなくても。


最後は原宿から渋谷へ。

ここでピンチ。スマホの充電が1%。まぁ・・・いいか。むしろ良い。ネットに繋いだところで今は必要ないから。ただ歩くだけの時間のお供は、音楽だけで十分だ。道がわからなくても、どこかしらの標識を見ればいいし、地下鉄やJR、バスでもタクシーでも、移動手段があればいつかは家に着くだろう。ひとりでタクシー使ったことがないから、ここでデビューしてもいい。

いつもはGoogleマップに頼るけど、いままでの記憶と勘で代々木公園方面に歩く。道すがらサッカークラブの練習風景を見る。小さな子が、ほんとうに小学生低学年くらいの男の子が力いっぱいサッカーボールを追いかけていた。この子は、このサッカーボールだけを見ているんだ。ボールを蹴ることに夢中で、それがいちばん楽しいっていう顔をしていた。また泣ける。こういう時期がわたしにもあったんだろう。かわいくて、元気で、今が幸せだと言っている笑顔が好きだ。

NHKホールまで来れば、もう人が多いところ、お店がたくさんあるところを目指して歩けば大丈夫。その予定は大当たり。渋谷のよく見る風景がだんだんと見えてくる。いつまでも人がいっぱいいたなぁ。

渋谷でアンケートも受けた。いつもはスルーしちゃうけど。もうたくさん歩いて頭は空っぽだったから。

さっきは銀座で気分が底をついたときに、何も考えずにTwitterにつぶやいたら、大好きな方が一番にいいねしてくれて、まだ、まだ明日も生きてもいいって思えたし。

そうすると、また考える。明日は大好きなミュージカルを観る日だって。わたしは明日を生きる理由がある。大好きなことがあって良かった・・・。


ただの一過性のもの。かなしくたって、くやしくたって、心がためでも身体がある。歩いているといつの間にか頭の中がゼロに戻る。そしてちょっと満たされていくから、わたしが見たいもの、やりたいこと、今のわたしが喜ぶことが。身体がだめなら、心がある。

歩いて、歩いて、立ち止まりたかったらちょっと木陰で休んでいい。時間が、時間がって追われていることが幸せなとき、そうじゃないときもある。どっちも持っていいと思う。わたしは今は無心になるのが大事なときかな。

渋谷はTSUTAYAでデビューをした彼らのポップとポスターがお店中に飾られていて、お客さんもCDを手に取り、写真を撮り、お祝いムードが漂っていた。

花晴れの音ちゃんのインスタグラムでもお祝いしてたね。新しい門出はいつだって幸せであってほしい。


午後6時。長い散歩だった。

ちゃんとMステ前に帰ってこれた。今日は休日みたいな日だったなぁ。学校行ったことを忘れそうなほどに。スマホの充電は1%。わたしのスマホは1%からの耐えがすごい。

1%でも、生きてる。


ここから100%にしていくから。運が味方、いけるよ自分。



ありがとうございます!