【書評：☆☆☆☆★】基本統計学

基本統計学(第3版)

そろそろ入門レベルの統計学は卒業していいかなと思いつつ、評判のよい本書が気になり購入してしまったので読んでみました。

読後の感想としては、標準的な統計学の教科書よりも一歩踏み込んだ解釈がところどころにあり、これまでの理解を深めるのにGood。また、重回帰モデルにおける多重共線性については、いままで読んだ書籍のなかで一番わかりやすかった気がします。

反面、「その情報を削ったほうが初心者にはシンプルに伝わるのでは？」と感じる箇所がいくつかあり、統計学を学ぶ1冊目として読むべき本ではない気がしました。

また、統計検定2級を想定した場合、検定試験では分散分析、適合度検定、独立性検定についての出題がありますが、本書にはこれらの記載がありませんので他書をあたる必要があります。

そして何より残念だったのが、章末問題の解答が付属しておらずWebで確認する方式で、それが面倒で私は割愛しました。本文中の例題はどれも良問だっただけに、章末問題にも解答をつけてほしかった。

なお、これまでに私は以下の統計本を読んできましたが、基礎、基本、入門と名のつく本はそろそろお腹いっぱい。先へ進もう。