20240225

 また雨の一日。三連休の最後の日は家で過ごすのが最適な天候になった。例に習ってわたしもコリー・フィンリー監督の米映画『見えざる手のある風景』を観た。M.T.アンダーソン原作のSF映画。異星人の最新技術の恩恵を受けるかわりに彼らに支配されて彼らと共に大気圏に浮かぶ居住地で暮らす人類と、その恩恵すら受けれない地上で暮らす貧困層とが存在する未来が舞台。貧困にあえぐ二人のティーネイジャーが異星人へと配信するデートによって金銭を稼ぐが、やがて二人の考え方に齟齬が生じる。資本主義、家族、ジェンダー、職業……あらゆる現代に蔓延る差別の問題を人類を研究するという異星人たち、他者の媒介を通して問う。良くできた作品だった。

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