20221106
長崎は今日も晴れ。夕方にはすこし雲がかかっていた。朝食を食べ、両親がいつも行っているというウォーキングコースについて行った。実家は山の斜面を切り崩してできた住宅団地なのだが、そこから車に乗って山を下り南に五分、市営のグラウンドの周辺を歩いて回るそうだ。駐車してからグラウンドに向かい、県道を渡って川沿いを歩く。アオサギが二羽、川面に立っていた。山からひなの鳴き声も聞こえた。道中には同じようにスポーツウェアで歩く高齢者とすれ違った。グラウンドでは中高年が野球帽を被り、野球に興じていた。三〇分ほど歩き体は温まったが、わたしは物足りなかったので家の前にある公園で懸垂運動などの筋力トレーニングをおこなった。皿うどんの昼食をとり、アーシュラ・K・ル=グウィンの『文体の舵をとれ』(大久保ゆう訳、フィルムアート社)の演習問題に取り掛かる。最初は「自分の文のひびき」。オノマトペ、繰り返し、リズムなど音読して効果の得られる文章を書くというのは思うよりも難しい。なんか書く筋肉がほぐれるような新鮮な気持ちになった。祖母には会えないので、母に言われ彼女に宛て手紙を書いた。「小説の語り」と違い、書き言葉というのは違う。おのずと話題も普段話すようなそれではなくなる。手紙を書くというのもたまにはいいかもしれない。そういう貴重な体験になったのも、祖母からの贈り物かもしれない。
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