私が選択した結果が愛するということだった。

ただ、ある本を読んで思ったこと。ぱーとワン🐶

「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」著/岸田奈美

この本は、タイトルに惹かれて購入したのだが、感想を一言でいうと、「くすっと笑えてホロっと泣けた」だ。

日曜のお昼過ぎに近所のカフェで一人で読んだのだが、時々ニヤニヤしながら読み進めていった。笑いをこらえているニヤニヤ顔がこの上なく気持ち悪かったであろう。そして、突然泣き出す情緒不安定なアラサーとなっていた。

さて、内容に戻ると特にビールの売り子のエピソードがお気に入りである。岸田さんが浅倉南にはなれなかった話。(笑) あと、ファービーの話は最高だ。これからの人生で英語の歌を唄うファービーに出会う可能性を考えた時、岸田さんのお父さんのセンスたるや脱帽である。

もちろんお母さんや弟さんとのエピソードも読んでいてスーッと入ってくる内容であった。この本の読んでいて気持ちがいいところは苦労話が淡々と詰め込まれた本ではないというところである。

私自身も家族のカタチや対する思いは言い表せない感情含めいろいろとある。人はそれを知らず知らずの内に苦労話や自分への慰めとして話している時があるように思う。それ自体が悪いことではないと思うが、この本はそういった流れで家族とのエピソードが語られていない。

タイトル通り岸田奈美さんが家族をどのように愛すようになったのかが分かる一冊となっている。家族を愛す必要があるとかないとか、家族は愛すべき存在だとかそんな話ではなく、私が選択した結果が愛するということだった。そんなことを理解できる本であった。

最後に、あとがきの内容で岸田さんの人柄を感じることができどこかでお会いしてみたいという気持ちになった。


この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?