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CoA Nexus - 研究革命で豊かな未来を


はじめに

CoA Nexusの野崎です。創業当初に一度だけnoteを書いてから更新していませんでしたが、今後の国内外における更なる事業拡大に向け、月1~2回程度でCoA Nexusが目指していることや、名前は聞くようになったものの、普段あまり関わることがない『ディープテック』という事業領域について発信していこうと思っています。

今回は、この4年間を振り返り、これまでどのように事業を展開し、今後どのようなことを実現していくのかまとめたいと思います。

CoA Nexusのこれまで

この4年間、色々な試行錯誤を経て現在の事業に至っています。細かく当時の詳細を挙げるときりがないので割愛しますが、しっかりと失敗を重ねたからこそ、今展開している事業が成長することに確信を持っています。

  • 創業初期:過去に経験したファンド投資のストラクチャーを活用して、大学発ベンチャーの立ち上げを目指す。

  • ピボット①:副業を主体とした、研究開発領域に特化したスキルシェアプラットフォームを展開。

  • ピボット②:市場ニーズを踏まえ、研究開発人材に特化した採用サービスに主軸を移す。

  • 現在:『AI x 論文』という手法で独自データベースを構築し、研究開発人材の採用サービスであるCoA Researcherを展開

私はこれまで、M&Aのアドバイザリー業務や、再エネ業界で投資活動を行っていたこともあり、創業当初は、自分自身のファイナンス領域で得た経験を活かし、特殊なファンドスキームを活用して複数の大学発ベンチャーの立ち上げを行うべく活動を進めていました。そこで、恐らく多くの大学発ベンチャーが直面する課題かと思いますが、とある大学の教授の先生とともに事業化に向けて活動を進めていたものの、当該先生のリソースの多くがアカデミアに充てられるということになり、実務で実験を進めてくれる若手研究者の採用を行うことになりました。ただ、当時は研究者を対象とした採用サービスは理系修士の新卒採用がほとんどで、即戦力人材を採用する術がなかったため、(その他の課題もありますが)『ヒト』の課題が解決しきれずに事業を断念しました。

創業時のこれらの経験を経て、会社としての最終ゴールはファンドスキームを活用した大学発ベンチャーの立ち上げまで行うことであるものの、継続した大学発ベンチャーの立ち上げ及びその後の成長が支援できるよう、まずは『ヒト』の問題に着目して事業を展開することにしました(ピボット①)。当時は研究者からのニーズが高かった"副業"を軸にしていたいましたが、その後様々な紆余曲折を経て、現在はAIを活用したCoA Researcherという事業を展開しています。

CoA Researcherは、独自のAIモデルを活用し、論文などの研究に係るオープンデータを対象として構築したデータベースを用いて、研究開発人材の採用を支援するサービスです。
タレントプールの構築が最大の課題である本事業領域において、新卒採用を主とする他社とは一線を画し、即戦力の研究開発人材のみを扱っています。現在は、15万人を超える国内最大規模のデータベースを構築しており、大手企業からスタートアップ、研究開発機関に至るまで、幅広く研究者採用を支援しています。

市場のポテンシャルと課題

ディープテックは、かつてないほど注目を浴びています。
世界でも著名なコンサルティングファームであるボストンコンサルティンググループは、"Deep tech is being heralded as the 4th wave of innovation.(原文)"と明言しており、アメリカにおいても多くの投資家がNext GAFAMを期待して、ディープテック領域に投資しています。
事実、NVIDIAの時価総額はGAFAMに食い込み、世界第3位(2024年8月29日時点)に位置付けています。
また、世界のVC投資に占めるディープテック領域への投資割合も近年急速に拡大しており、「情報革命」後は、「研究開発」が次の産業革命を引き起こすことを期待されています。

(Pichbook Dataより参照)

このように資本市場の中で資金が集まっているのがディープテック領域であり、必然的に人材ニーズも高まってきていますが、情報革命で市場をリードしたIT領域と比較すると、まだまだ解決するべき課題があります。

  1. 不成熟な採用チャネル
    IT領域では、採用ニーズが活発だったこともあり、様々なサービスが生まれています。一方、研究開発人材の採用においては、リファラルが主であり、人材紹介会社等も既存のプラットフォームには登録者数が限られることから、タレントプールの構築が難しく対応しきれていません。
    また、国が運営するポータルサイトに求人を掲載することも可能ですが、応募を待つのみとなるため、主体的なアプローチができません。

  2. 限定的な副業の活用
    IT領域に限らず、最近は営業や人事など様々な職種で副業人材の活用が進んでいます。副業は、リソース拡充の観点でも重要ですが、多くのスタートアップが当初は副業として優秀な人材を登用し、当該副業期間の中で口説き落とすなどをして正社員登用しているため、正社員の採用という観点でも検討する価値があります。一方、研究開発領域においては、当社が上述のピボット①で経験した際にも直面しましたが、どのような業務を副業として切り出すことができるのか具体化されていないのが現状であり、一部大手製薬なども自社の社員に対して副業を推進しているものの、中々進んでいません。

  3. ディープテックの立ち上げ
    「産学連携」の重要性は、新聞等メディアでも目にすることが増えました。多くの大学やVC等が独自プログラムを展開しているものの、ディープテックの創出についてはまだ試行錯誤を繰り返しているのが現状です。様々な課題がある中で、個人的には研究を遂行するのが大学であり、その後資金を供給するのが企業やVCだとすると、ベンチャービルディングにかかるリソースが圧倒的に足りておらず、CEO候補の不足が大きな課題になっているのだと認識しています。それ以外にも解決すべき課題はありますが、今後は当社独自のアプローチで「立ち上げ」についても切り込んでいこうと考えています。

これからのCoA Nexus

研究開発領域は、未開拓の市場です。
まだまだ解決すべき課題が多くありますが、わたしたちは、採用を起点として事業を展開しています。
事業を展開していく中で、「研究者はリファラルで採用が決まるので、プラットフォームとしての事業展開は難しいのではないか?」と聞かれますが、今ではハイクラス人材の採用で圧倒的な知名度を誇るビズリーチもサービス開始当初は「ハイクラスはリファラルで決まるので、プラットフォームが入り込む余地はないのではないか」と言われていました。
本来はリファラルが最も有効だと思われがちな大学等の研究機関であっても採用に苦労しており、当社に多くご相談いただいているのが現状であるため、大きな市場のポテンシャルを実感しています。

  • 周りで転職活動をしている人が少ないため、自身の望むキャリアをどう考えたらいいのか分からない。

  • 既存のプラットフォームには研究に係るポジションの情報が少ない。

  • オープンにアクセスできる情報に限りがあるため、応募すらできない。

実際に研究者からヒアリングを行った結果、このように情報の非対称性に起因した課題が多く存在するため、CoA Researcherの拡大により、誰もが自身の研究内容を入力するだけで、世界中のポジションにアクセスし、ベストなキャリアを構築できるようにしていくことを目指しています。

そして、数年内に採用だけでなく、研究開発に係る副業などのアウトソースのマッチングも含めた研究者の採用・活用における世界一のサービスを構築し、研究者の可能性を最大化することができる企業になることを目指しています。
最終的には、当初の想定であったディープテックに特化したベンチャービルダーとして、次なるイノベーションをリードしていくことを考えていますが、しっかりと目の前の課題を解決しながら、とりあえず世界一のサービスを目指していこうと思います。

コーポレートミッション:研究革命で豊かな未来を

経済的に恵まれた環境も大事ですが、私自身、娘がいる身として家族のことを思い浮かべたとき、シンプルに"豊か"に過ごしてほしいと願っています。
それは、決して金銭的なことを意味するものではありません。

アメリカにおいては、マンモスを復活することを目指すColossal Biosciencesというバイオベンチャーが大型の資金調達をしており、今後動物園でマンモスをみれる未来など、様々な可能性が広がっています。
そのようなかけがえのない体験、豊かさを生み出してくれるのが科学です。

わたしたちは、世界で最も科学を支える人材を支え、情報革命の次の研究革命を引き起こし、豊かな未来を大事な人に届けるべく事業を推進していきます。
このミッションに共感し、本気で世界一のサービスを目指すことに興味がある方は、是非お気軽にご連絡ください。絶賛採用強化中です。

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