花より屋台
親友とそのお父様と一緒に、春のお祭りへ行ってきた。私の地域で毎年3日間開催される、大きな規模のお祭りだ。
今日は2日目。あの鈴木福くんが現れるということで、人々の多さがとんでもなかった。密だ。これぞ密だ。人を避けて歩くのが大変なくらいいた。
福くんはあのマルマルモリモリの頃からかなり成長していた。眉毛が太く凛々しくなり、キリッとした大人の顔立ちになっていた。思わず「福さん」と呼んでしまいそうだった。神々しい笑顔で我ら市民に手を降っていた。
ということを、自分のスマホで写真を撮ってから確認した。親友には「福くんが見えたらデッカイ声で『福!』って叫んで!」とお願いしておいた。それで写真を撮れたのだ。
私の目の前は自分より背の高い方々ばかりで、私はこの肉眼で福くんを見ることが出来なかったのだ。親友とお父様は「普通に見えるよー」と言っていた。
こういう時に背の低い人は損をする。
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お祭りの会場には、これでもかというくらいチューリップと桜が咲き誇っていた。ありがたいことに曇りもせず雨も降らず、お日様がぽかぽか。私の服にちっちゃな虫も歩いていて、もう春なのだということを実感した。(虫は見つけてすぐに追い払った)
だが私たちはそんな花よりも、屋台に夢中だった。高校を卒業したとはいえ、18歳の女の子なのは変わらない。まだまだ食べ盛りである。
美味しい匂いにつられて、様々な食べ物を買いまくった。ストロベリーフロート。パックをはみ出すくらい長いロングポテト。ニラ饅頭。ぶどう飴。それだけ食べれば、もうお腹いっぱいになってしまった。
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幸せな1日だった。2週間ぶりに親友に会えた。お父様にも色々とよくしてもらえた。あったかいお日様に咲き誇る花々。美味しい食べ物。
専門学校に入る前に、最後に親友と過ごせてよかった。ありがとうね。