![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/87487619/rectangle_large_type_2_aa4854ea6f6dbab3f0de1f8508bf6b8f.png?width=1200)
夏は何処へ
山を1つ超えるとすぐまた山、という日々を送っている。超えても超えても終わりが見えない。これがあと数ヶ月ほど続くのかと思うと気が滅入りそうだ。でもやらなくては。やらないことには終わらない。
がむしゃらに山を登ったり下りたりしていたら、夏が消えた。数日前の朝目覚めると、空気の温度が秋に変わっていた。気づいた時には夏がいなくなっていた。
ついこの間まで、暑い暑いと言いながらエアコンをガンガン効かせていたはずだ。ひんやりとした部屋で、親しい人からの何気ない一言に顔を火照らせていたはずだ。
夏が終わる気配なんてどこにもなかった。まだまだ暑い日が続くものだと思っていた。それなのに、夏は私に一言も告げずに去ってしまった。
その代わりに秋がやって来た。エアコンをつけずに、ぬくぬくと毛布にくるまって眠れるくらいには涼しくなった。布団の中から出るのが余計に嫌になってしまう。
空が毎日違う表情を見せ、葉の色も紅く染まる秋。
あなたはこれからどのくらいの間、私の隣に居てくれるのだろう。できるだけ長くいて欲しいね。1番好きな季節だから。