見出し画像

産業医活動のモチベーションを保つために

産業医はやりがいのある仕事だと思いますが、ときにはがっかりすることもあります。
意見はしたが、あまり事業主から受け入れられなかったり、産業医面談の急なキャンセルがあったりすることもあるかもしれません。そのような時には「自分なりに頑張っているのに…」と落胆します。このような落胆が続くと産業医活動へのモチベーションが下がる可能性があります。どうすれば良いでしょうか。

こちらのnoteで言及されているように、産業医として、「どうやって自分の存在意義を確立していくか」が重要ではないかと思います。自分の中での存在意義をしっかりと固めておくことは、産業医として働き続けるときのモチベーションにもつながります。

私は「あくまで産業保健職はサポーターである」と思いながら仕事をしています。企業にとって中心となるのはプレーヤーである労働者であり、管理職を含めた労働者が自主性を持って健康を保ち、業務を回していくことが理想なのではと考えます。臨床医マインドの要素が多いと、どうしても労働者の動向が気になってしまいがちですが、会社はそもそも働きに来るところなので、労働者が働けていれば(≒事例性がなければ)、産業医は表に出ず、労働者のことを気にしなくて良いかもしれません。もちろん、産業医の法定業務はこなす必要はありますが。

また、私は物事のポジティブな面を積極的に意識するようにしています。例えば、面談のキャンセルは必ずしも悪いことばかりではありません。突然のキャンセルや、繰り返し連絡をしているのに無視するケースは問題ですが、「もう面談を必要としなくなった」≒「産業保健職に頼らず、自身や上司のマネジメントで仕事ができる」というケースもあったりします。予期せず空いた時間には、産業保健スタッフと困難事例について議論することもできるでしょう。

産業保健職のコミュニティに入るという手段もあります。最近では、産業保健職が繋がり学び合う場として「産業保健オンラインコミュニティ COEDOH:Co- Education Discussion Online-community for Occupational Health professionals」があります。

産業医活動を楽しく続けるために、自分の立ち位置を定める、物事のポジティブな面を意識する、コミュニティでつながることをやってみると良いかもしれません。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?