【問題】日本とアメリカで野菜の摂取量はどれだけ違う？

こんにちは。管理栄養士×パーソナルトレーナーの木村圭吾です。

農林水産省の2011年の調査によると、日本人は平均年間101㎏の野菜を食べているそうです。こんな言われ方をすると、とんでもない量の野菜を食べているような気がしてきます。
これを一日の平均にすると約294g。現実的な量になります。

いっぽうでアメリカ。みなさんはどんなイメージを持っていますか？

私はハンバーガー、フライドポテト、謎の色のお菓子…そんなイメージを持っていました。調査によるとアメリカ人は平均年間113㎏の野菜を食べていたそうです。
一日の平均にすると約310g。日本人の摂取量より多いのです。

意外じゃないですか？私はこれを知ったとき驚きました。

日本には「1日に350g野菜を食べましょう」という指針があります。

どのコンビニにも一つはありますよね。「1日に必要な1/2分の野菜が～」みたいな商品。これは350gという数値を基準に考えられています。

なぜ日本人は野菜を食べないのか、そもそも一日350gって数字は何なの？といったお話をしていきます。

1．なぜ日本人はアメリカ人より野菜を食べないのか

日本人は若い人ほど野菜の摂取量が少なく、加齢とともに健康に気をつかうようになって摂取量が増えていきます。

しかしアメリカではこれとは逆の現象が起きていて、若い人ほどしっかりと野菜を食べようという意識が強いようです。すばらしいですね。

つまり若い世代において日本とアメリカではもっとも乖離が大きいようです。日本の20～30台がもっと野菜を食べてくれればこの差は埋まりそうですが、なぜこんな差があるのでしょうか。

農林水産省は職業別にも野菜の摂取量を調べてくれたようです。そこまでするか農林水産省。

ここで分かったのは学生や専業主婦では日本のほうが摂取量が多く、働いている人ではアメリカのほうが摂取量が多いということです。
つまり、日本では比較的忙しい人ほど野菜を食べられていないことになります。食事にはより簡便性が求められているんですね。

また、経済的な理由もあることが調査でわかりました。野菜、高いですもんね。今年は野菜が安いね～なんてほとんど聞いたことありません。

2．なぜ野菜は350gなのか

これについては昔、疑問に思っていました。
だって350gすべてがきゅうりだったらどうするんですか。

野菜を食べよう！みたいな文句には画像がセットであることも多いのですが、画像はトマトにきゅうり、なす、とうもろこし、キャベツなど、いかにも健康そうで色とりどりの野菜が並んでいるのですが、必ずしもそんな風にバランスよく野菜が選ばれるとは限りません。

今なら言えます。350gである必要はないと。

「350g」という標語を考えた人もみんながバランスよく野菜を食べるとは限らないことなんてわかってます。

これは「今よりもう少し食べよう」という意味です。
日本人の摂取量平均は約294gですからみんながあと小鉢1つ分多く野菜を取ることができたら達成できる数値なのです。
もちろん平均のはなしですから小鉢を一つ足したところで全然足りていない人もいるでしょうが、平均を引き上げるというのは大切なことです。

野菜の摂取量と死亡率の関係を調べたいくつかの研究をまとめた記事によると、摂取量385～400gまでは摂取するほど死亡率が下がるということがわかっています。それ以上は食べても効果はほぼ横ばいでした。
もちろん350gでは死亡率がまったく下がらないわけではありません。

350gだときりが良いですし、日本人の平均摂取量からみても目指しやすい数値なんじゃないかなと思います。

3．まとめ

・日本人はアメリカ人よりも野菜を食べていない
・原因は簡便性を求め、経済的な問題もあるから
・350gという目標はあるがこれを目指して少しだけ野菜を増やそう

また、最近ではサプリメントによる補助も一般的ですから、難しい場面はそういったものを利用し、野菜については「なるべく」「今より少し多く」を意識できると実践しやすいんじゃないかと思います。

サプリメントについて解説した記事はこちら。

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