【151】ヒーロー

2月になって、入院してから1週間ほど経過した。

実質はリハビリ入院となり

左脚以外はバリバリ元気だ。


と、今日を迎える当たって

毎日毎日同じようで違う何かがあり

しんどさの中に楽しさも感じられるようになった。

私は独り身で子供がいるわけでもなく 

親は遠方で暮らし、姉弟も近くに住んでいる訳ではないから

入院準備や病院までの送迎は友人を頼ることとなった。

入院準備と言っても、物は少ないほうなので

20分もかからずに終了する。

入院当日、送迎をお願いした友人は夜勤明けだった。

最近は短時間夜勤というシフトもあるようだが

夜勤は夜勤な訳で

皆が寝ている時に働くのは体にも心にも、しんどさがあるのは

自分もその仕事を経験したことがあるから分かるつもりでいる。

今回の入院手術は初めてではないので

ある程度のなんとなくの手筈は分かっているつもりだったが

いざ当日になると不安になった。

家の事は大丈夫かな

仕事の引き継ぎは大丈夫かな

お金大丈夫かな

忘れ物ないかな

そもそも手術嫌だな

などなど、、、


「疲れてんのにありがとう。病院まで宜しくお願い致します。」

友人の車に乗せてもらい

片道30ほどにある病院へ。

道中明らかにテンションが下がっている私に対して

友人が車中でかけてくれたナンバーは

「アニメ:キン肉マン、オープニングメドレー」

からの友人の熱唱。

私はキン肉マンを見ないで生きてきたし

知ってたとしても2,3人の名前だけ。

それでもその車中は大爆笑だった。

ヒーローアニメの曲って

圧倒的な迫力や無敵感

何でも任せろ感がとてもある。

勢いだけでなんとかなるっしょ感

色々すごかった。

友人はそんなヒーローアニメが好きなわけだが

ヒーローの又借りをしたような気分と

「いやいや、今日のヒーローはお前だよ」

と心の中で思って

ヘラヘラした笑顔で入院生活を始めることができた。

私もいつか、愛と勇気と平和の元に、誰かを元気付けられるような人間になろうと思いました。

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