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読書:「あたらしいしょうがっこうのつくりかた」を読んで

普段から数冊並行して読書をしているのですが、GWは自宅にいることも多かったので、子どもが寝付いた時間を使って読みたかった本を一気に読みしました。

『あたらしいしょうがっこうのつくりかた』

「しょうがっこうのつくりかた」とタイトルにありますが、普段の生活や仕事でもとても参考になる内容だったので、少し時間は経ちましたが、自分の整理と記録としてまとめておこうと思います。

本を読むにあたって:イエナプラン教育について


この本に書かれている小学校は、イエナプラン教育をベースに設立された私立小学校です。「イエナプラン教育」というキーワードは、最近目にする機会が増えてきたように思います。私が気になっているだけかもしれません。関連キーワードとしては、モンテッソーリ教育やシュタイナー教育があげられます。
イエナプラン教育については、子どもを育てる親としては「こんな環境で学ぶことができたら良いな」、また学校に限らず「自分の子に対する接し方もこうありたいな」と、とても共感する特徴や原則がありました。
詳しくは、日本イエナプラン教育協会のサイトで確認できるので、気になる方は調べてみてください。

1.「共感している」はスタートにしか過ぎない

共感し合えているからと言って、すべてを理解している訳では当然ないし、言わなくても分かる、なんてことは絶対にありません。
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引用:第2章「学校をつくる」が決まるまで P.87

著者が、意見の対立は良い組織をつくるという考えのもと、同じく理事の方に対し、自分の焦りをぶつけてしまいギクシャクしたとのエピソードがありました。
私たちも、「それいいね」と͡何かコトを始めることがあります。時間が進むにつれて、「意見が合わない」「(相手は)わかっていない」「自分はこんなにやっているのに(相手は)やっていない」などだんだんと仲間と意識がずれ、それが停滞や対立に発展していくことは、よくある構図です。
そんなときに「共感しているはスタートにしか過ぎない」ということを思い出し、目的に向かって丁寧に「伝える」ことをないがしろにしないよう心掛けたいものです。

2.「目指すこと」を言語化する

「ああ、だからか」と自分が学校をつくる理由がはっきりしたことで、私たちの目指すゴールが一致していることも確認することができ、私たちが迷った時に「立ち戻る場所」をつくることができました。
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引用:第2章「学校をつくる」が決まるまで P.96

小学校設立のための財団関係者で「設立趣意」をまとめた後のコメントです。ものごとが進んでいくにつ入れて、本題や目的からそれてしまうことが多々あります。「さて自分たちは何を目指していたのだろうか」、と。
そんな時に、目指すことを言語化しておくことで、たとえ少し横道にそれてしまった時もそれは良しとして、立ち戻れる原点というのを定めておくと、自分たちを見失わず進むことができます。航海で言う「灯台」でしょうか。コンパスでもあるような気もします。航海のことはよく知らないですけれど(笑)

3.共に創る勇気をもつ

「こんないいことをしているのにわかってもらえない」「あの人たちは勉強不足だ」などという気持ちが、もし、本の少しでもあるようならそれを手放し、目の前の子どもたちと、隣にいる同僚たちを大切にすることから始めてほしいと心から願います。
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引用:第5章 学校をつくるカリキュラム P.172

よく勉強し新しい知識を得ると、それがまるで何でも解決してくれるものであり、それを知らない、知ろうとしない他者に対してそんな気持ちを抱いてしまう事もあるかと思います。思ってしまうことは事実として、それはどこかに置いておく、または忘れてしまいたいものです。自分のまわりにある問題を解決する方法があるとすれば、自分自身が実践し、周りの人を大切な人として接し、よく話をすることなのかなと思います。

まとめ

「あたらしいしょうがっこうのつくりかた」を読んで、気になったポイントを自分なりにまとめてみました。自分自身が心がけて実践していきたい(希望、または戒めとして)点です。「しょうがっこうのつくりかた」としての本題からはずれた視点だったかもしれませんが、とても学びのある読書時間だったと思います。私は読書するときには付箋を貼りながら読みメモを書いたりします。このnoteで取り上げたのは3点でしたが、実際には20枚くらい付箋を貼りました。では。

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