240831 初フルマラソン記録in北海道マラソン

初フルマラソンに挑戦してきたので、せっかくならばそれを記録として残しておこう。

1.練習

このフルマラソンにでると決めたのは二つの理由がある。
一つ目は、人生で一度くらいはフルマラソン走り切りたいなという思いがあった中で、研究室の同期に北海道マラソンへの参加を誘ってもらったこと。
加えて、二つ目は僕がずっと応援しているYouTuberのカズさんが福井のマラソンに参加し、4時間切りで走っているのを見ていたことで、僕もカズさんみたく走れるようになりたいな、という思いが沸々と湧いたことがある。
順番は二つ目→一つ目というのが時系列順ではあるが、思いの大きさとしては一つ目>二つ目といったところだろうか。
3月末の時点での申し込みスタート時点で、即座に申し込んだ。

そうと決まれば、練習をしないといけない。大体、キロ6分ペースで走れるようになっておけば良いか、という何となくの目標を立てていた。案外適当に決めたものでありながら、その数字は僕にとって果てしなく遠いものではなく、かといってすぐに達成できるようなものではなく、ちょうどよかった。まずは10kmをコンスタントに走れるようにした上で、20km、25kmくらいを走れるようなコンディションに整えていった。

最初は10km走るのでもかなり限界であった。ペースが早かったことが大きく影響しているように思う。自分の力の8割、9割、心拍170前後を1時間常に維持するというのでもかなりきつかった。ただ、3、4回練習を重ねると徐々に慣れていき、10kmであれば余力を持って走り切れるような状態になった。そして、体の状態がどのような場合でも、10kmは絶対に走り切れる。その自信をつけた状態で、25km程度の長距離のランを3、4回こなしていた。

25km走る際の問題点は水分補給であった。僕は10km走る時はノンレスト、ノンウォーターで走っていたので、走る時に水分を入れるということ自体に最初はなれなかった。夏の暑い中での練習でもあったので、体が過度に冷えすぎてしまうのだ。最後までそれはなれなかったように思う。本番でも、同じ問題で体が冷えすぎてしまってあまり状態が良くない時間帯があった。また、塩分チャージのタブレットをいくつか舐めつつ走ってどうにか体を持たせていた。

25kmのランは何回かやったが、結果としては10km走る時のような自信はつかなかった。回数が少なかったこと、その日の体調により依存してタイムのばらつきが大きかったこと、水分補給の問題など、様々不安要素が残るものであった。少なくとも、走る練習を始めたころと比べたら実力が多少なりともついたということは実感できるものであったということは収穫であったかもしれない。

本番まで総計で200kmくらいは確実に走ったと思う。週1は必ず走るようにしていた。その他にも、大学の往復で毎日15km程度ロードバイクに乗っていたので、ある程度運動量は確保していたように思う。そんなこんなで8月の末を迎え、研究室終わりに同期皆で北海道へ乗り込んだ。

2.本番までにしたこと

そこまで特筆するべきことではないが、本番前々日には北海道入りするスケジュールであった。その1週間前にサウナに行き体の老廃物を落とす(気持ち程度)ことをしたり、前日は積丹半島へドライブして神威岬の先端まで50分くらい歩くということをしたりしていた。前日の歩数計を見たら1万8千歩という大きめの数字になっていたが、心拍150程度までの軽い運動で調整できたと思えば、バッチリだったのかもしれない。

酒は抜いていた。2週間程度抜いた。別にそんな毎日飲むほどではないけれど、これも気持ち程度まあ2週間抜いたらいいだろう、という本番へ向けての意気込みだけで飲みの場でもソフトドリンクで我慢していた。

前日は早めに寝るつもりがソワソワしていたのかあまりよく寝れず、5時間睡眠で挑むことになってしまった。思えば、気持ちの面でハイの状態で臨めたからいいのかもしれないが、前日はしっかり休んでおくに越したことはないだろう。

3.本番

8月25日、本番、札幌のスタート時の気温は22度、晴れである。

7時30分にスタート地点である大通公園には入って、ストレッチだの準備体操だのしてから、ブロックに並んでいざスタート。

スタート時のスタートMCの方が、初フルマラソン挑戦の人拍手!といったときに手を叩いていたのだが、その後、「経験者の皆さん、今の人たちによくぞ初フル挑戦したという意味で大きな拍手を!」という言葉が聞こえた後に、割れんばかりの大きな拍手。ああ、本当にここまで頑張ってきてよかったという気持ちになった。この言葉に大きな勇気をもらったのは間違いない。

僕は第二ウェーブだったので、8:45スタート。レースプラン、目標としては以下を考えていた。

5時間切りで完走
最初はsub4ペースちょいくらいで走る
最初の登りでペースを上げすぎない、下りが終わった10km地点からペースアップ
20km2時間15分以内

常に時間、心拍、距離を見ながら、頭では計算しながら、走っていた。

気温だけ見れば走りだしから25度前後、ちょうどいい気温だなと勝手に思っていたが、想像以上に暑い。帽子をしていなかった、かつ、首後ろにタオルをしていなかったことから、思った以上に暑さに体力を取られていく。10km地点にあったスポンジで首後ろなどを冷やしながら走っていた。

また、塩分タブレットはまずはポケットに4つを入れて行き、基本は7kmの倍数地点で舐める、足りないなと思ったらつど舐めるといったことも併せて行っていた。途中のランナーズステーションで補給できることがわかっていたので、その地点で必要な分を確保すれば良いかと考えていた。

2km地点での給水ポイントがあり、こんな序盤にも序盤にして水を含むということが今までなかったため、なぜか早々にしてお腹を痛める。とはいえ、痛くなりながらも経験上走っていればだんだん痛みが引くことがほとんどなので、気にせず走り続ける。5km地点での通過が32.30で、考えていたペースよりもちょい遅め。最初はペースを上げ過ぎないことを鑑みればある程度は問題ない、後半に体力を残しておければいいだろう、という楽観的な考えと、いやにしてもいつもよりも遅い、本当に体の調子は問題ないだろうか?、という不安とが混じり、戦略を決め切れずにいた。

ここで焦らなかったというのが僕にとってはかなりいい選択だった。途中9km地点でもお腹の痛みを覚え、さすがに強い痛みだったので少し走るペースを抑えた。それでもなお、10km地点での通過が1時間3分程度。この状態でここまでの時間が出せているならば問題ない、と思いながら走っていた。この心の余裕があるという状態を自分で創れたことが大きかった。予定通りここから少しペースを上げて15kmは1時間32分、20kmは2時間1分というところまできた。これは完全に狙っていたことがうまくいった。

問題はここからである。まだ行ったことのない領域、25kmから先。24kmにランナーズステーションがあり、そこで雪玉を足に充てて冷やしたり、デカビタのゼリー飲んだり、して補給したはいいものの。

暑い。本当に暑い。首後ろが痛い。思ったよりも暑さに体力を持っていかれており、そのせいかなかなか身体が前に進まない。

30km地点まではそのままのペースでいけたのだが、そこから先。33km地点でお手洗いによってからが問題だった。

まずお手洗いに寄る際、少し縁石に腰掛けて足を伸ばそうとしたときに、左太ももが異常に痛い。経験的には、これは座ったらダメ、ずっと立っていなければと思っていた。立っているときには幸いにしてそこまで痛みを感じなかったことから、かろうじて走ることを継続できた。しかしながら、更なる問題はここから、35km地点からふくらはぎが張ってきた。水分と塩分はしっかり補給しているはずだから、単純な疲労によるものだろう。沿道の応援してくれる方がコールドスプレーを握りしめて待っていてくれて、そのうちの一人の方にお願いしてふくらはぎと太ももにコールドスプレーをあてていただいた。この35km通過がだいぶ遅くなって3時間54分、いくらゆっくりいったとしても残り1時間ちょいで7km、これは完走もできるし5時間以内に走り切るという目標も達成できそうだ、という確信を持った。ただその一つの ポジティブな確信を心の支えに走っていたといっても過言ではないだろう。正直35~40が一番きつかった。ほぼほぼ歩いていた。最後北海道大学に入っていくわけだが、北海道大学の構内に入る前はずっと歩いていた。とはいえ、残り4km、3kmという看板が見え、北海道大学を抜ける頃には、最後くらいは走っておこうという気持ちになり、ようやく重い重い脚をあげて駆けだすようになった。

最後レンガの写真で構成された北海道庁を見ながら(仮設なんかい!と勝手に突っ込んでいた)、大通へと戻り、記録は4時間47分のネットタイムでフィニッシュ。最後35kmから先が本当にきつかったけれど、ゴールできて本当に良かった。

4.走り切ってみて

完走した感想(笑)は、疲れた。なんだろう、達成感よりは安心感。自転車をひたすら漕ぐ人間なので、体力はある方なのではないか、そう思っていたからこそ、完走はできなきゃいけない、少しそういう意識はあっただろうか。無事その境地に達することができたというのは嬉しかった半面、足の痛さ(太もも)を抱えて歩くのもやっとというのが走り終わってからすぐの状態であった。とはいえ、新しいことに挑戦し、目標を達成できたということを考えれば一つ自信になったのは間違いないだろう。

その後はスーパー銭湯で身体をほぐし、ジンギスカンとビールを流し込んで、宿に帰り就寝。翌朝の便で東京へ戻った次第である。

何か新しいことに挑戦するというのが、体力系を攻めるものだったら意外といけるというのが証明できたのはよかった。その一方で、もっと知力に関しても新たな部分に挑戦しなきゃということを覚えるのも事実だった。なんでもいいのだが、とりあえず自分の周りで何か使えそうなものをたくさん吸収できるような頭にもっていきたい(特に最近そういった部分が弱かったので)。



以上初フルマラソン完走レポでした。沿道で応援してくださったたくさんの北海道民のみなさま、ありがとうございました!

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