ドキドキワクワク私の将来は私が考える-ライフマネジメントから学ぶ生活向上-
みなさんも将来を見据えたライフマネジメントが重要であると認識している方が多いと思います。ですが、実際にやってみると上手くいかなかったり、特にお金の話は信頼できる相談相手が欲しいと思ったりすることはありませんか。
途上国では特に女性が収入を得ること自体が難しく、また家計管理の知識不足により生活がうまく回らないことも少なくありません。
当社が従事しているパキスタン案件では、現地の女性が「生計向上および生活改善を目的としたプロジェクト」をとおしてライフマネジメントや収入の向上および金融サービスへのアクセスなどの手段を学び、各自が自ら考えながら生活、活動できるよう支援しています。
この度、その一環として現地の女性が生活向上のプロセスや考え方をより良く理解できるよう教材動画を作製し、YouTubeにアップしました。文字が読めない方も理解できるようアニメ―ションになっており、研修を補助する役目も担っています。
現地からはさっそく、「分かりやすくていい」、「せっかくだから（現地ローカル言語である）シンド語版もほしい」などの声があがっています。
動画は４本立てになっており、パキスタンの地方で暮らしている一般的な女の子Sohniがプロジェクトをつうじて才能を開花させ、成長していく物語です。
（以下、導入編の動画）
(1) How can I improve my life?
https://www.youtube.com/watch?v=31ZWl2DFC04
ライフマネジメントについて学んだ主人公Sohniは、自らモザイクアートの手工芸品を作って販売し、収入を得るようになります。お金の流れを家計簿につけ、試行錯誤しながら将来に向けた貯蓄やお金の使い方を身につけていきます。急に起こるアクシデントにも対応しながら、手工芸品つくりに磨きをかけ、都市での販路開拓や売上拡大によって地元の雇用を生み出すようになるまでになっていく内容になっています。
（以下、ステップアップ編の動画）
(2) How can I plan our life and manage money?
(3) How can I work as a professional?
そもそもパキスタンでは、宗教的、文化的な背景などから、女性が外で働くことや、地域によっては村の外に出ることすらないという状況が今でも珍しくありません。家父長制度も色濃く残っています。
そのような状況から女性たちは家内労働者として働くことが一般的です。
学びや仕事をつうじた成長の機会がなく、識字率の低さも目立ちます。家で働いているため労働者として法的にも守られておらず、また、労働環境の悪さや生産性の低さも問題視されています。そうした環境から、女性が人前に立つ機会が少ないため、自分に自信を持つことができない女性もいます。
プロジェクトは5年目に入りますが、調査段階では、女性にインタビューすると、緊張のあまりその場で泣いてしまう方もいるような状況でした。ですが実際に活動を始め、継続的に支援することで様々なことが良い方向にまわりはじめたといいます。
例えば、家計簿をつけることで収入を貯蓄に回すことができたり、怪我した夫に応急処置を施せるようになったりなど、暮らしに変化があらわれました。また、女性たちがプロジェクトに参加することを快く思っていなかった男性たちが、女性たちの良い変化を目の当たりにすることで、市場で原材料購入を支援するなど男性メンバーの積極的な協力を得られるようになったことも大きな収穫です。
動画制作を担当した当社コンサルタントの三反畑希世子は、「この数年で、女性の成長は目を見張るものがあります。何よりも嬉しいことは、女性自身が自信を持てるようになったこと。はじめのころは自信なさげだったという女性たちが、今は別人のように堂々と立ち、嬉しそうな表情でスピーチする姿に感動しています」とプロジェクトの成果について喜びを交えて語ってくれました。
パキスタン女性だけではなく、世界中の誰もが人生における悩みを持っています。それに加え、コロナ禍で新しい生活がはじまったことで不安を感じることも多くなっているのではないでしょうか。
この動画は英語の字幕がついていますので、動画をとおして自分の将来とその可能性について考えてみるのはいかがでしょうか。主人公Sohniが私たちを勇気づけ、心のモヤモヤを解決する一つのヒントになるかもしれません。
（以下URLは４つの動画が連続して再生されます）