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マグロ漁

テレビ東京の「ガイアの夜明け」でマグロ漁の特集が組まれていた。

日本近海のマグロ漁において、記録的な不漁が続いていることが報道されていたのだが、どうやら産卵期の乱獲がその一因らしい。

巻網漁という大型漁船によって行われるその漁法により、小型の幼魚まで一網打尽にされるという。

その大型漁船を率いるのが、マルハやニッスイなどの大手企業だ。

一本釣りで生計を立てている大間のマグロ漁師たちはその乱獲に業界全体で取り組もうと声をあげていたが、農水省の官僚は産卵期の漁はマグロの生息数に直接的な影響はないと頓珍漢なコメントしており、その背景には大手水産会社との癒着がありありと伺えた。

しかし、一番の悪はそのマグロをもてはやし、食す消費者の我々だろう。

マグロだけではない、ウナギ、最近にしてはサンマにしてもそうだ。

不漁が続き、このままゆくと絶滅も予想されるにも関わらず、スーパーに並び、貪り続けている。

なんとかならないものかと、うんうん唸りながら、夕飯を囲みながら見ていたのだが、見終わった後、家族で決めた事はマグロは暫くの間、食卓にのせないという事であった。

マグロ好きの娘には少し酷なことではあるが、そう決まった。

こんな事をして何になるのかという思いもあるが、その他に思いつかなかったのだから仕方ない。

我が家の食卓に再び、マグロが並ぶことを期待したい。

哀しみの黒き金剛前にして誰が名乗らん我ら海の子

人の世に熱あれ、人間(じんかん)に光りあれ。