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くそったれの世界

The Birthdayのチバユウスケの書く詞が好きだ。

正直、ミッシェルガンエレファントの時に書いていた詞にはピンと来るものが余りなかった。

最近、偶々、The Birthdayをテレビで見かけ、聴いた所、その歌詞の変わり様に驚いた。

聞いた殆どの曲すべてに、少年がいるのだ。

それは無垢なこどもではなく、泥にまみれ、傷ついた少年だ。

もう少年とはいえない中年に差し掛かりながらも、そんな少年を内に守ってきたチバユウスケの優しさと悲しみに心を打たれた。

今もなお、内に秘めた少年を持つ多くの人にその歌が届いて欲しい。

「くそったれの世界」

とんでもない歌が 鳴り響く予感がする
そんな朝が来て俺

冬の景色が それだけで 何か好きでさ
クリスマスはさ どことなく 血の匂いがするから

俺のマーメイドを 俺のマーメイドを 返してくれよ
「涙がこぼれそう」

壊れそうな夜 ロータリーに倒れてた
血と鉄混じった どこか少し懐かしい味
アスファルトから ロンドン・パンク聞こえてた
立ちたくなかった どうにでもなればいいって
涙がこぼれそう でラブコール あの娘にラブコール
「青空」

ここに刺さる 涙があって
俺その時 動けなかった
重そうな 雲なんか言った
聞こえなかった

悲しみはもう 捨てていいよ

ハムとビール 君はパンケーキ
ブルーベリーが 楽しそうで
ドライブインに 人いなくて
クリオネが 泳いでた

悲しみはもう 捨てていいよ

この街に雪が 積もってスケーター
ボードを投げて 走り出したよ
明日はきっと 青空だって
お前の未来は きっと青空だって
言ってやるよ
「愛でぬりつぶせ」

あの娘の肌に 俺の身体を
こすり合わせて 地球の地図を

ぬりかえるのさ 境目は無くて
どこへでもゆく 俺ん家は地球さ

なぁ パンクス
グチってばっかいねぇで 愛で
愛でぬりつぶせ
「さよなら最終兵器」

ピラニア サーカス 食いついたまま
夜明けの生きた ビートを鳴らす
ちっちゃな花束 お前に贈るよ

永遠の階段 踏み外せばいい
風の無い街 吹き抜けたのは
ダークブルーの 静かな決断
生身だけで生きていれば もう何もかもいらなくなる

ヴィーナス タンゴ ステップをやみくもに踏み出せ
ぼんやりだけど明日が見えた気がするんだ


人の世に熱あれ、人間(じんかん)に光りあれ。