うるせえバカ。
格闘家、青木真也著「ストロング本能」を読む。
余計な事を言ってくる輩に対し、「うるせえバカ」の一言で終わらせるという著者のスタンスに笑ってしまったが、共感を覚えた。
いい人でいることはどうでもいい人でいることと同義なのだ。
しかし、これは自分に対して、徹底的に厳しく、シビアに向き合っている者だからこそ、言える言葉でもあるのだろう。
最近、やさしさについて考えたのだが、厳しさを含んだやさしさとふわふわした腑抜けたやさしさの二種類があり、後者にはやさしさというよりも卑しさをどうしても感じてしまう。
そういったわけで、粗にして野だが卑ではない著者の言動は非常に腑に落ちた。
腑の抜けし善意の船の行先は地獄を目指しまっしぐらかな
人の世に熱あれ、人間(じんかん)に光りあれ。