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私を構成する5つのマンガ【カムイ伝】

小学生の時に毎月、順次刊行していく「カムイ伝」愛蔵版を父親が買ってきてくれて、兄弟で貪るように読んだのが「カムイ伝」だ。

江戸時代の階級社会を被差別部落出身のカムイが忍びとなって生き延びてゆく大河ドラマだ。

自分が億万長者であったら、当代一流のクリエイターをこぞって集め、この漫画を映像化するだろう。

黒澤明が存命であれば、費用は無尽蔵でメガホンをとってもらいたい、そんな作品だ。

読み始めた当時は手塚治虫にもハマっており、「火の鳥」「ブッダ」「アドルフに告ぐ」と大河作品を立て続けに読んでいたが、自分のはらわたにすりこまれているのは、白土三平によるこの「カムイ伝」であった。

何故なのか?

それは、やはりカムイをはじめ、登場人物たちがかっこよかったからにほからならない。

カムイの師である赤目、農民の正助、夢屋の七さん、草加竜之進、皆、しびれるほどに悲しく、格好よかった。

皆、悲しいくらいまでに自己の運命に翻弄され、戦い、そして、美しく生きていた。

俺の中でかっこよいというのは美しく生きているかどうかなのだ。

それをこのカムイ伝は教えてくれた。

凍て風にあらがい舞い散る一葉の声が聞こえるもっと遠くへ


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ぴんぱ
人の世に熱あれ、人間(じんかん)に光りあれ。