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僕が自分の会社で「仕事よりも家庭優先」をすすめる理由

こんにちは、株式会社Antway代表の前島恵です。
Antwayではお惣菜の調理・デリバリーサービス「 つくりおき.jp 」を運営しています。
この投稿では、僕がAntwayで大事にしている考え方の1つである「家庭優先」について書きたいと思います。

僕はリクルートという会社で会社員を4年弱経験しています。
リクルートは本当に良い環境で、上司や同僚にも恵まれていました。
しかし、家庭やプライベートを仕事と両立したいという意思表明がちょっとしづらい部分に息苦しさを感じることもありました。
僕の会社ではそのような背景から、バリューやミッションとは別にいくつか大事にしている考え方があります。その1つが「家庭優先」です。

「家庭優先」とは?

「家庭優先」とは、仕事を家庭よりも優先しない、仮に仕事と家庭が二項対立になった場合は家庭の方を選んで欲しい、ということを意味しています。

なぜ「家庭優先」が重要なのか
僕が「家庭優先」を重要視している理由は2つあります。

1.「公・私・自」が三位一体となったときにパフォーマンスが最大化するから
僕は、人が最大限にパフォーマンスを発揮できるのは公・私・自のバランスが健全であるときだと考えています。

公=会社などの公の場
私=私的生活つまり家族と過ごす場
自=自分だけの時間すなわち学習や内省の場

と僕は整理しています。
芥川賞作家の平野啓一郎さんが個人=individualの対比として、家庭や社会や趣味など様々な「人格」によって人の人格は形成されており、個人ではなく分人=dividualであるという概念を唱えていますが、まさに分人の1つ1つを大事にすることによって総体としての人格が豊かになっていくと考えています。
特にスタートアップでは理念に共感して入社を決めてくれた方が多く、公・私・自の境目が曖昧になりがちであるからこそ、しっかりと区分して時間を確保していただくことが重要だと考えています。

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※自分自身も個人的なインプットはかなり重要視しており、「 つくりおき.jp 」を立ち上げた昨年も、読書時間を確保して100冊以上本を読み、記録もつけました。

2.革命を起こす集団の内部はすでに革命が達成された状態でなければならないから
Antwayでは「あらゆる家庭から義務をなくす」という言葉をミッションとして掲げています。
これから成し遂げなければならないミッションとして掲げているということは、裏返しとしてこの社会にはまだまだ家庭内に「義務」が存在するということです。
Antwayでは家事や不要な持ち帰り仕事など家庭内に存在する多くの義務を解消することで、全ての人が自分がやりたいことや家族のために時間を支える社会を目指しています。
ある組織が社会において未だ実現されていないことを目指す上で、組織が目指す方向性を明確にすることが重要です。
まだ成し遂げられていない、社会にまだ存在しない状態であるからこそ、目標に対する共通認識に相違が発生しやすいからです。
その意味で、「革命を起こす集団の内部はすでに革命が達成された状態でなければならない」と僕は考えています。
少なくとも組織内部が革命後の状態であれば、目標とする状態に対する共通認識を形成できるからです。
すなわち、Antwayの内部では仕事が義務になってはならず、あくまで家庭との両立により人生の豊かさを実現するための車輪の一部でなければならないのです。

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実際の取り組み

「家庭優先」を実現するために実際に取り組んでいることの例や促進している考え方について説明します。
週次1on1
Antwayでは週に一回、所属するグループの上長と30分間の1on1を行なっています。
1on1と言えば普通は1ヶ月に1回、多くても2週間に1回が標準的だと思いますのでかなり高頻度だと思います。
原則として1on1は全て個々のメンバーのための時間であると定義しており、業務の相談、体調やプライベートなことについての相談など時間の使い方は自由です。
この場で時にはご家庭の状況についての報告や相談を受けることがあります。
高頻度で公・私・自の状態について上長がキャッチアップすることで、業務のアサインやサポートなどバランスを適正化することができると考えています。

週次のヘルスチェック&社内報でのレポート
また、1on1に加えて週次でメンバーのみなさんの状態についてアンケートをとり、公開しています。
このことにより、1on1による定性面だけでなく定量的にもメンバーの状況をキャッチアップすることができています。

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固定業務外注の奨励
Antwayには子育てをしながら働いているメンバーが多く在籍しています。
そのような背景もあり、働いた時間やプロセスにどれだけ時間を費やしたか、ではなく業務の質にフォーカスするように僕自身も気をつけていますし、その人がやるべきことにフォーカスできるようなサポートを提供しています。
最近はコロナ禍後のリモートワークへの急速な移行もあり、そうでない会社が増えてきているとは思いますが、僕の会社員時代には遅くまで働いている姿を人前で見せている人=「頑張っている人」と見なされる傾向があったように思います。
そのような価値観は全く本質的ではないため、メンバーにも家でできることは家でやるように奨励していますし、僕自身も出社時には会社でしかやれないことが終わったらすぐに退社することを心掛けています。

また、個々のメンバーがやるべきことにフォーカスできるように、誰でもできる仕事やルーティンワークを積極的に外注できる仕組みを整えています。
オンラインで、Slackを使ってすぐに業務を外注できる仕組みを整えており、その人がやるべきでない仕事は積極的にフォーマット化・外注を促進しています。
現在正社員は20名の規模ですが、上記の外注だけで1ヶ月あたり約3.5人月分にのぼっています。

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プライベートの発信
また、Antwayではプライベートで楽しんでいる写真や様子を共有することを是としています。
実際に、社内報やSlackでは各自のプライベートでの様子が頻繁に投稿・紹介されています。

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僕自身、冒頭にも書きましたが会社員時代のことを思い出すと、プライベートで楽しんでいることを共有することには抵抗がありました。
そうした情報を発信すると周りから「仕事よりプライベートを優先している」「そんな時間があるんだったら仕事しろよ」と思われてしまうことが怖かったのです。
Antwayでは、(まだまだ改善の余地はありますが)公・私・自全てが重要であるということが相互認識されていることや、役員含めて初期メンバーが積極的にプライベートについて発信していることから心理的安全性が醸成され、このような環境になっているのだと思います。
もちろん、発信するから良いというわけではなくプライベートな情報と仕事は切り分けて考えたい方もいらっしゃると思うのでそれはそれで問題ありません。
プライベートを楽しんでいることを堂々と発信できる「心理的安全性の確保」自体が重要であると僕は考えています。

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今回はAntwayで大事にしている考え方の一つである「家庭優先」の背景と取り組みについて説明させていただきました。


最後に、絶賛採用強化中です!

Antwayでは全職種絶賛採用強化中ですのでこのような考え方に興味を持ったり賛同したりしてくださる方がいらっしゃいましたら、是非ご応募いただければと思います!
Antwayは現在急拡大期であり、1年半前には僕1人だった組織が今では従業員数140名(アルバイト含む)まで拡大しています。
そのような拡大期の中で、今後、より仕事の「質」が求められるフェイズに突入します。
特に大企業の最前線で活躍してこられて、そろそろ中途で新天地へ転職し力試しや更なるスキルアップをはかりたい方にはぴったりのフェイズだと思います。
子育て中の方であまり時間の融通がきかない方でも、Antwayでは今回書いたような僕の思想をベースとして制度設計が行われておりますし、今後も改善を重ねていきますので安心してご応募いただければと思います。

採用の詳細については是非下記をご覧ください!


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