見出し画像

スピリチュアル信仰とスタートアップは構造的に似ているよねという話

みなさんこんにちは、@keimaejimaです。

今日はスピリチュアルや霊的なものを信じることと、スタートアップをやることの構造的類似点について書こうと思います。


現代日本はどのような状況か

今日の話をする前にまず、現代の日本がどのような時代なのかについて認識を合わせたいと思います。

日本は戦後の70年間で急激に豊かになってきました。戦後の焼け野原で物も情報もない時代から高度経済成長期を超えて、一時は世界第2位の経済大国になりました。それに伴い、僕たちの生活に対する満足度も急速に改善されていきました。

NHK放送文化研究所が1973年以降5年ごとに行なっている「日本人の意識」という調査によると、日本の若者の物質的な豊かさの実感は1973年の53%から2013年には89%にまで上昇しています。

この点において、教育や社会制度を含めて日本経済が様々なものを合理化して突き詰めてきた経済成長の一つの目的である、「物質的な豊かさ」は達成したと言っても良いと思います。


グローバル新本主義の曲がり角

また、「物質的な豊かさ」の達成と同時にグローバル資本主義経済は世界中を席巻し、地球上のほぼ全ての国のスタンダードな考え方になりました。そして、Facebookが途上国に対してスマホとネットワークを無料で配布して「市場自体を創出」しようとしているように、地球という有限な資源に対して資本主義が追求してきた成長は行き詰まりを見せようとしています。

グローバル資本主義の行き詰まりには、地球の物理的資源の有限性や人口増加スピードの減速、保護主義経済の復権、EUをはじめとしたデータ保護規制の強化などリアル・バーチャルを問わず様々な要因があります。

そうした中でも僕たちの「成長欲求」は止まりません。戦後70年近くをかけて教育され、社会制度もそれに合わせて作られてきているので、「まだ見ぬフロンティア・幸福に向けて頑張ろう」という精神はそうそう変えられるものではないと思います。


成長欲求の向き先

では、物質的な豊かさが達成され、グローバル資本主義の限界が見え始めた現代において僕たちの「成長欲求」はどこに向いているのでしょうか。僕は、「成長欲求」の向き先には2つの大きな方向性があると考えています。一つは「外的世界」、もう一つは「内的世界」です。

まず「外的世界」ですが、これは現実世界における新たなフロンティアに挑み続ける方向性です。代表的な例では宇宙開発に挑むスタートアップやはたまたバーチャル空間の更なる開発、その他様々な技術革新に挑むスタートアップがあげられます。

一方で「内的世界」を目指す人たちははこれまで科学的・経済的に無視されてきたもの、普通の人には見えないもの、一般常識を超えたものという意味で霊的なものスピリチュアルなものにその開拓先を見出し「成長欲求」の向き先にしています。

日本において、起業件数の増加と同時にスピリチュアル的なものを信じる人が増えているのはこうした背景があるのではないかと個人的には思っています。


以上のように、物質的な幸福が達成され、グローバル資本主義の一つの限界が見えた中でフロンティアを何に求めるかという違いはあれど、戦後70年来醸成されてきた「成長欲求」の向き先になっている点において「スタートアップとスピリチュアルは構造的には近いものがある、というお話でした。

今日は以上です!

この記事が参加している募集

noteでよかったこと

もし良かったらサポートをお願いいたします。サポートは次の記事を書く励みにします!