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短期的には悲観的、長期的には楽観的

経営コンサル時代に先輩からよく言われていたのがタイトルにある言葉です。ビジネスマンたるもの、特に上司ともなれば、常にポジティブで明るく爽やかに、というのはよく言われる言葉ですが、実際にはそう簡単にはいきません。

そもそも悲観的な気持ちや不安な気持ちは悪いものではなく、人類にとっては生き残るために必要な感情です。

サイエンスライター鈴木祐さん(ベストセラー「最高の体調」の著者)のYouTubeで紹介されていましたが、そもそも人類は目の前のリスクに対して不安を感じるからこそ生き残ってきた。ゆえに、人類の脳は瞬間的な不安・リスクにはめっぽう強くできている。
ところが進化するにつれて、将来のこと、たとえば天変地異や病気になるリスク、さらに最近ではお金の心配など、まだ起きていないことまで考えるようになり、脳が未来リスクに対処していくという機能が追いついていないため、将来の不安を継続的に考え悩んでいると、心身的な不調が起こってしまうようです。

短期的に悲観的にというのは、生き残るためには常に危機感をもって思考し行動しないといけないことの喚起であり、一方で、まだ起きてもいない未来のことを過剰に心配するのはやめて(脳が追いつかないので)楽観的に構えよう、ということになります。

職場をみると、常に心配ばかりしているリーダーもいれば、あんなんで大丈夫かという常にノンビリ構えているリーダーもいます。
そういう極端な人たちもいいかもしれませんが、理にかなっているのは、短期と中長期でメリハリをつけている人たちかもしれません。