私が離婚を決めるまでの話
このブログを書いたころ、台湾人の元夫は不倫をしていた。
その恋は、元夫の隠し事や嘘が下手過ぎて、すぐに私にバレた。だから、別れたはずだったが、それからもふたりは曖昧な関係を続けた。相手は勤めていた会社の同僚で離婚したてのシングルマザー。実際のところ、どこまでの付き合いで、彼女が何を望んでいたのか、その辺のことはわからない。ただ、私が見せらつけられた二人の関係は、高校生のような、生活感などまるでない恋愛だった。
だから、とにかくふたりで過ごす理由が欲しかったのだろう。バレてからしばらくして、ふたり+数人で起業すると言い始めた。もちろん反対したが、軽く流され、いつのまにか不倫相手がビジネスパートナーになっていた。
それからは、「ビジネスだから」が言い訳の常套句となった。ただ、会社を興し、そのために一生懸命だったことは事実だから、私もそれを言われるとあまり強くも責められなかった。それに、娘たちを溺愛していて、いい父親でもあった。だから、なんとなく悶々とした気持ちを押し込めて過ごしていた。
元夫が帰宅しないと疑って喧嘩、帰宅しても結局は喧嘩になる、その繰り返し。さすがに嫌気が差し、内心離婚も考えたが、娘たちのことを思うとそう簡単に決められなかった。それに、海外にまで嫁いだのに、簡単に離婚などしたくはないと変なプライドがあった。今となれば、何を言ってるんだかと思うけれど。
それから数年。相変わらず悶々とした気持ちは晴れないままだった。でも、どう考えても、元夫と彼女の関係が受け入れられなかった。(終わっていても、現在進行形であったとしても。)だから、元夫に彼女と完全に縁を切って欲しいと頼んだ。それは、起業した会社から離れることを意味したのだが、元夫は会社を離れることを選んだ。
これでようやく私の心も晴れるだろうと思った。しかし、現実はそう甘くはなった。元夫の口から、私が離婚を決心することになるこんな言葉が出た。
「彼女はベストフレンドだから、縁は切れない」
それからすぐに帰国に向けた準備を始め、1年後には娘たちと日本に帰ってきた。
不倫発覚から日本帰国まで、約5年。流れをさらっと書いてみたが、1日24時間で1年が365日、5年だから43800時間で、1825日ほど。これだけの時間を費やして、もがき苦しんだから今の私があると思うと、感慨深いものがある。そして、この苦しかった時は本当に多くの人たちに助けられた。感謝してもしきれないぐらいだ。
この話は、私が離婚を決めた経緯であって、元夫を一方的に悪いと攻め立てる訳ではない。たぶん元夫には元夫の言い分があるだろうし、離婚して10年が過ぎたし、今は笑って話せるのだから、もうどうでもいい。
なにより「ベストフレンドだ」と言い切った彼女とは、離婚して数年後大喧嘩をして疎遠になったらしい。そう義母から聞いたから、私的にはすっきりしているのだ。
最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。
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