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自力で裁判できるのか⑦~奇跡が起こった編~

こんにちは、不動産マニアです。

前回は、裁判所から「海外在住者Aさんの現住所が分からないと、訴訟を続けられない」と言われたときの葛藤をお送りしました。

■大使館へ相談

さすがに、とうとうここで行き止まりか…と思ったのですが、ここでふと、「裁判前提であれば、血が繋がっていない私でも役所から戸籍を取得できたのだから、その国にある大使館に連絡すれば、何か教えて貰えるかも!?」
という勝手な拡大解釈が頭に浮かびました。
外務省に問い合わせた時の絶望もあったので、あまり期待はできませんが…。

大使館に電話して、バリバリ英語でまくし立てられるのは怖いと思い(よくよく考えたら、海外にある日本大使館なので、英語しか通じないなんてこと無いのでしょうが笑)、大使館のHPを調べて、お問い合わせフォームから、日本語で事情を書き綴り、送信。
あとは神頼みです。

コロナ禍の真っ只中、
「きっとその国内も混乱していて、もし大使館が時短体制等になっていたら、返事が来るのも数ヶ月単位で待つことになるのかなぁ…」とか、
「もし悪質な海外逃亡犯とかで、攻撃されたらどうしよう」などと不毛な妄想にふけっていると、なんと送信した2日後に、「領事館より」というタイトルの返信メールが届きました。

-信じられない奇跡が起きた

そしてそのメール内容に驚き。
「Aは私ですので、詳細を教えてください」
と。

!?
一瞬意味が分かりません。

二度見して、ようやく把握できました。
なんと、私が探していたAさんは、現地の領事館職員だったのです!
奇跡すぎます。
10年分の運を使い果たした気がしました。
改めて事情を伝えると、快く自宅住所をお教え頂けました。
なんだか、手続き書類を準備しているうち、私自身、相手のことを「被告」と呼ぶのにも慣れてきていましたが、こんなに協力的な被告を目の前にすると、急にそれに罪悪感に感じてしまいました。

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■訴状の修正報告

さて、これで裁判所からの指摘事項も全てクリアし、
満を持して報告。
そうしたところ、
「修正した訴状も、再度人数分印刷して送ってください」
との指示。
二度目の大量印刷を、おんぼろプリンターが怯えています。
ただここまでくれば、もうゴールも近い。
ササッと印刷して、押印して発送。

すると数日で、裁判所から「これでOK」の連絡が来ました。
事件番号と一緒に、”第一回期日”という、出廷日のスケジュールについて打診されます。

■第一回期日の確定

第一回期日というのは、訴えの内容の確認や、「その訴えの内容は認めない」とか「〇〇の理由で訴える」といった主張を出し合う、口頭弁論の場です。
私の裁判の場合は、「登記の消し忘れ」が発端ですので、客観的に考えれば異論の出る余地もないですが、手続き上は、念のため相続人全員に異議が無いか、厳正な場で確認するわけです。

今回、被告に海外在住者が含まれていることと、コロナウイルスの影響もあるのか、第一回期日はなんと半年後!(通常2~3ヶ月後のようです)
私も忘れそうなくらい先ですが、とりあえず一安心。
ちなみに、ここまでの時点で、行動開始から丸6ヶ月かかりました。

いよいよ、ゴールテープが見えてきました。

次回へ続く。
※次回投稿は、5/12(水)の予定です。お楽しみに!

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