落とした靴下を拾う
ふと気づくと出発10分前になっていて焦る。
5時過ぎに起きたはずなんだけどな。
パック詰めしている荷物の中にジョギング用のソックスが一足ないことに気づいた。
あれ?昨日コインランドリーで落としたかな?
前回の出張から、20数年頑なに拒否してきたコインランドリーを使うようになった。
高校時代に下宿していたとき、コインランドリーで嫌な思いをしたことがあり、それとセットになり、コインランドリーは私にとって軽いトラウマ的存在だった。
だけど一度使ってしまえばそんなトラウマは一気に消し飛んだ。
帰宅してもバタバタするなら、今ここである程度できることをやって帰宅後、すこしでものんびりしよう。
そんなわけで昨晩コインランドリーで洗濯したんだけど、ソックスが一足足りない。
いつもなら、ソックスくらい。
そうやってなくしたままにしていた。
だけど、念のためコインランドリー室をのぞいたら、一足誰かが拾って棚の上に置いておいてくれた。
コインランドリーを使わなければ、きっとこのささやかな親切に気づかなかったろう。
ピタゴラスイッチみたく、ほんのわずかな行動が未来をほんの少し変えることもある。
今一瞬一瞬のほんの少しの時間すら、大事に大事にすごしていこうと思う。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?