見出し画像

ちょ、待てよ!旅行業界の現状について②

引き続き旅行に携わる様々な業界の現状を確認してみたいと思います。

東京発着のGoToトラベルが解禁となります。
このニュースを境に局面は変わったと感じます。実際に何かが大きく変わったとは思えませんが・・・。いずれにしてもいよいよWithコロナ時代が本格的にスタートです。


1.プロ添乗員:積み重ねてきた経験を活かせるか

本業の需要はほぼストップしてしまっています。
雇用形態は正社員でない場合が多いのですが、派遣元・添乗員ともに非常に不安定になっています。派遣元は静かに組織の存続に集中する局面と考えられます。
一方でプロ添乗員は個人差が出るでしょう。
添乗員の精通している分野は幅広く、提供している切り口は旅行関係に留まらずライフスタイルや日常生活全般に及んでいます。本人にとっては当たり前のことなのかもしれませんが、プロ添乗員の方の体験や見識はとても価値のあるものに違いありません。
物理的に旅行する需要は低迷している今、これまでの経験を活用できるか否かが勝負になります。様々な修羅場をくぐり抜けてきたプロ添乗員の底力が問われます。

2.ホールセラー:持久戦or(一時的も含めた)退却

旅行需要の激減で最も影響を受けた部門の一つです。
私は海外の先進事例を学ぶ視察ツアーのコーディネートを多数経験してきましたが、専門性の高い手配ができるホールセラーからはコロナ自粛が始まった非常に早い段階でリモート視察の提案を受けました。しかし市場には十分なニーズがなかったためか実施には至りませんでした。視察において実際に現地の空気に触れることは欠くことのできない要素なのでしょう(これは非常に嬉しいことです)。
ホールセラーは提供している付加価値の大きな部分が旅先で受けられるもののため、現在の環境で有効な手段を見出すのは簡単ではありません。一方で多額の固定費がかかり難いビジネスモデルなので持久戦、一時的も含めた退却の選択肢が現実的です。

3.旅行会社:激しい生き残り競争

対面での対応がデメリットになりかねない状況、オンライン化が一気に進むことが予想されます。
半年先の商品を造成して、紙媒体のパンフレットで販売する方法は縮小していかざるを得ず、結果これまでコアな利用者層であった年代のトーンダウンが想定され、客層の世代交代も進みそうです。
旅行の素材それぞれは何らかの形で存続していきそうですが、旅行会社の淘汰は目立った形で進みそうです。全体のパイの縮小と合わせてオンライン化の経験・対応力で生き残れるかが決まります。

それでは、今日はこの辺で。


かつお

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?