【kkk】生地選び

こんにちは。M2の菊地です。

【kkk】の最近の進捗状況についてレポートしていきます。

前回までのあらすじ

レール施工_210607

プラン通りに天井面にレールを取り付けるという作業を行いました。いよいよこれからカーテン自体のスタディが本格化していきます。

レール施工についての詳細は前回の記事にてご覧いただけます。

→前回の記事「【kkk】ついにこの時が!

今週の作業

レールの取り付けが一通り終わったため、メンバーそれぞれが担当する箇所に次々と布を下げていきました。

レール施工_210607_0

デニムやメッシュ、オーガンジーなど様々な種類の生地を上部のランナーに安全ピンやクリップを使いながら簡易的に留め、折り曲げてみたり、結んでみたり、手を動かしながらいろんな形を考えていくことによってそれぞれの場所に適した形になるようにイメージを膨らませていきました。

レール施工_210607_1

レール施工_210607_2

生地のスタディ_210607_4

画像10

しかし一通り布を動かし研究室全体を俯瞰して見たとき、それぞれの場所によってあまりにも変数が多く、バラバラに進んでいくことでデザイン全体の統一感を欠いてしまうことや布の組み合わせのデザインに終始してしいまうのではないかという議論が上がりました。そこで、最初に掲げたコンセプトをプランだけではなく素材選定や仕様にも延長させていけないかという話し合いを行いました。

その中で、もう一つの方向性として

「同じ長さのものを用いて、各箇所の要請や前提条件に応じて加工・織り方を変える」から、

4か所とも同じ素材・同じ長さのものを用いて、各箇所の要請や前提条件に応じて加工・織り方を変える」

というように条件を追加し、全体の統一感を素材によって与えながら、布の素材感に大きく頼るのではなく、部分的に形状や加工のバリエーションを変えることでデザインを構成していくことも考え始めました。

オカダヤへ

ここで重要になってくるのが、生地の存在感のバランスです。

空間が支配的になるほどの強さがあってもいけない、かといって弱すぎてもいけない、さらに加工や織り方によって様々な表情を見せてくれる、そんなバランスを持った生地を求め、今回はいつも行っている日暮里のトマトではなく、新宿アルタ内にあるオカダヤを訪れました。

オカダヤ見学_210607

オカダヤはトマトに比べ少々値段が高いものの、生地の種類ごとにわかりやすくまとめられていてそれぞれのバリエーションも多く探しやすい印象を受けました。

そんな大量の生地の中から選んだものが、こちらの灰色のナイロンオーガンジーです。

生地のスタディ_210607_0

写真だとわかりにくいかもしれませんが、光によって白や紫がかって見えたり、素材感もガラスのような繊維が光って見えたりと様々な見え方をする生地でした。

手加工してみる

その後、実際の製作の段階も見据え、このオーガンジーにアイロンで加工を施してみました。

生地のスタディ_210607_1

生地のスタディ_210607_3

縦方向に少し粗目のプリーツ加工を施すことにより、生地が寄ったときに向こうが見えるか見えないかの絶妙な不透明さが現れます。このような加工や、パターンの製作を通してスタディを進めていきたいと思います。

それではお読みいただきまして、ありがとうございます。

M2 菊地裕基

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