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💗*愛詩*💗

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私の詩は、ほぼノンフィクションの感情そのまま。 経験しないと出ない想いを綴っています。 だから、私にとって詩は短いドラマ。 愛する誰かへの短いラブレターなのです。
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#恋愛詩

―泣き女のBlues―

淋しいと愛しいが重なった.

その瞬間.

拗らせた恋が.

幾度も幾度も.

もつれたり ほどけたりを繰り返し.

干上がりそうな泪と裏腹に.

愛しい想いの水嵩が増す.

無い物ねだらず.

無い袖をふる.

拗らせすぎた恋の.

溜まりたまった想いの嵩に溺れても.

あなたと私.

一生の束の間に.

重なり刻んだ時の事実は.

今より…もっと先..

爽やかに優しく包む.

そんな薬となる

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―答え合わせ―

―答え合わせ―

きっと途中で息切れをして.

この険しく続く坂道の途中.

君を置き去りにしてしまいそう.

見えない未来を.

不確定な不安で黒く塗り潰す.

こんな僕を弱いと.

はね除けられるのは君だけなんだ.

また僕は.

君次第と答えを委ねる.

言わないけどただ..

僕の真実は.

心だけなら強く.

君だけが愛しくて..

―あくび―

―あくび―

会えない君を想い.

目の前の義務にかられて会う人に.

よそいきの繕う笑顔で.

生殺しのあくび.

脳に酸素が行き渡らない.

そんな感覚.

退屈な憤りは.

避けられずして会う人のせいじゃない.

君の気配を感じられない.

この街の大気のせいなのか..

―尽未来際―

―尽未来際―

無造作な配色の階段.

急かされるように駆け上がる.

大人然とした人々の.

もっともで理不尽な.

狭く大きい不条理を.

うまくのみ込めず.

エネルギーが尽きるまで.

衝動まかせに走り続ける.

指先に感じる君の.

確かな温もりがあれば.

先の不確かなんて.

こわくはないから..

尽きない夜のさみしさを2人.

うもれるように寄り添って眠ろう.

尽きない朝の眩しさを2人.

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―獣の咆哮―

―獣の咆哮―

あなたの香り.

まだこの全身をおおう.

うちつける無機質なシャワー.

カラダに残る電流.

目を瞑り..鎮める.

さっきまで一緒で.

そして一緒に疲れた.

気だるさと残り香は.

秘密の余韻.

深層心理.

ワタシタチはケダモノ.

それでいい.

愛の前にひざまづき.

蔑みをむさぼる.

真珠の汗をうみだして.

波にのたうち.

虚空に吼えた..

―憧れはいつも籠のない鳥―

―憧れはいつも籠のない鳥―

私の鳥は夜にとぶ.

私の鳥は夜に鳴く.

邪魔のない漆黒の.

空間を羽ばたき刻む.

あなたの夢に忍び込み.

甘く切なく.

ほんの一鳴き.

思い出して.

私はどんな?

気紛れ.

まやかし...

今夜は誰の夢..?

―twin ray―

―twin ray―

約束、しない.

約束、求めたりもしない.

なんとなくで、いい.

意識のほかで繋がっていれば.

本物か、偽物か.

そんなこと、考えない..

考えたくもない.

不思議と、よく笑う相手が.

君だったり、僕だったり.

不思議と、無防備に眠れる隣が.

君だったり、僕だったり.

不思議と、気づいたらよく居る相手が.

君だったり、僕だったり.

愛か、恋か.

枠にとらわれた名前なんか無

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―永久なら とわに―

―永久なら とわに―

コールタールのような泥沼に.

沈みこんで..

誰一人、見向きもしない私を.

貴方はすくい上げてくれたのよ.

幾時をかけて.

真っ黒に染まった私の全身を.

隅からすみまで.

その温かな貴方の手を.

ベタベタな私の汚れで染めてしまっても.

貴方は休むことなく.

私を磨いたの..

柔かな微笑みで.

錆びた私の螺子穴を.

丁寧に、丹念にこ削ぎおとして.

新しい螺子を作ってくれた

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―乞い人―

―乞い人―

出来ない約束の.

気休めがクスリだったりもする.

貴方に見せる表面の私は.

艶やかに鮮やかでしょうか.

見せている部分は.

きっとそうでしょう.

鈍色の鎖が絡まるこの心.

錆び付いた赤茶の血が渦巻いて.

これが果実だったなら.

鳥は、、獣は、啄んでくれるでしょうか.

貴方はその手にとってくれるでしょうか..

鳥獣は高らかに.

陽のさす大地で鳴くのです.

何故、私..

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―最後の嘘―

―最後の嘘―

波の音にかき消されたように.

貴方の唇から出た4文字.

私はただ.

じっと遠くの沖を見つめて.

聞こえないふりをしていて..

私達はずっと.

積み重ねたチグハクな嘘.

女の嘘は悲しくて.

信じたくて、確かめたくて..嫌い.

男の嘘は儚くて.

誤魔化したくて、その場しのぎの..好き.

波間に放出されるしぶき.

海面の陽光反射.

放たれる.

私は..

何に放たれる..?

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―Remember―

―Remember―

今の君が見ている先に.

僕はいますか?

あの日交わした約束の.

小指の先は誰と繋がっていますか?

粉雪舞う夜.

街灯に照らされた君の微笑み.

今も鮮明に.

僕の心を埋め尽くす.

一つのポケットに.

2人繋いだ手を入れて.

寄り添い帰ったあの小路.

そこかしこ…漂う君の記憶が.

今も胸をしめつけるんだ.

戻れるのなら、そこへ…

戻れるのなら、君といたあの頃へ…