―永久なら とわに―

コールタールのような泥沼に.

沈みこんで..

誰一人、見向きもしない私を.

貴方はすくい上げてくれたのよ.

幾時をかけて.

真っ黒に染まった私の全身を.

隅からすみまで.

その温かな貴方の手を.

ベタベタな私の汚れで染めてしまっても.

貴方は休むことなく.

私を磨いたの..

柔かな微笑みで.

錆びた私の螺子穴を.

丁寧に、丹念にこ削ぎおとして.

新しい螺子を作ってくれたのよ.

私の体のポッカリ空いた真ん中に.

泣きたくなる程優しい貴方の.

その心の半分を.

惜しむことなく埋め込んでくれたのよ..

だけど私は旧式の.

ゼンマイ仕掛のブリキの玩具.

どこまでも.

いつまでも.

手を焼かす私だけど..

あきさせないからどうか.

とわに..

貴方の玩具でいさせて…