1年が、経ちました。

社会人になってもうすぐ1年が経つ。
1年前と比べて何も成長していない。

色んなことがあった1年だったと思う、平凡街道まっしぐらの自分にしては。
同時に、色んなものを失った、どこかに忘れてきてしまったような自分がいる。

学生の頃に感動した映画を見ても、何も感じなくなった。
学生の頃に感銘を受けた芸術家の言葉を聞いても、何も響かなくなった。
学生の頃に貪るように観に行った演劇に、今年は一度も行っていない。
学生の頃に聞いた音楽は、シャッフルで流れてきてもすぐ飛ばす曲になってしまった。

成長なのだろうか。衰退なのだろうか。
変化はしたと思う。
変化はした。

世の中に求められているものは分かるようになった。お酒はおいしいと感じるようになった。
つまらない忖度を理解できるようになった。
同僚たちの人事は軽はずみに聞いてはいけないことも喋ってはいけないことも知った。
ラーメンを頼むときはチャーハン定食も一緒に頼むようになった。
側にある愛を大切にするようになった。

幸せの定義を言語化するにはまだ生きている年数が短すぎるけれど。
アイデンティティってやつを模索して絶望に向き合いながら芸術に触れまくったあの日々も。
側にある愛を守るために目の前の現実と戦いまくる今の日々も。

全部自分を形作っているもので。
全部死ぬときに思い出したい。

いつ死ぬか分からないけれど。
明日のことも、1年後のことも、10年後のことも。
全部死ぬときに思い出したい。
ベッドの上で肯定的に自分の人生を振り返ることができたら。
きっと自分の人生上出来だと思う。

そのために成長しなくてもいいから。
変化して適応して。
今日見た映画も、今聞いている音楽も10年後忘れていてもいいから。

#日記 #エッセイ #コンテンツ

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