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映画「すずめの戸締り」 2.2点

評価:2.2点(5点満点)
公開:2022年
監督:新海誠
制作:コミックス・ウェーブ・フィルム、STORY inc.

イマイチだった。新海誠監督の作品の絵や音楽には毎度のこと力があるので感動したシーンもあったけど、肝心な共感ができない、主人公に入り込めないのが一番の理由だったと思う。

映画でもドラマでも、早い段階で登場人物に「共感」できるシーンが必要だと思う。そのシーンがあることで、鑑賞者が登場人物に無意識に憑依していき、自分ごととなる。

「君の名は」には、早い段階でそれがあった。だから自分ごととして楽しめたけど、このすずめの戸締りは初期段階で共感シーンがない。ずっとない。だから、登場人物はどこか他人のような感じで、他人のストーリーを眺めている、という感じになってしまった。

そうなると出来事が起きても、外から見てる感じで、自分ごととして感情が動かない。ここが失敗だったと思う。全体としてはいいシーンもあったので、勿体無いなと思った。

あとは、大元のストーリーというか設定が、ちょっとテクニカルに走りすぎている気がした。鑑賞者の心を動かす、という観点がちょっと欠けていたように思う。

こういうの作りたい、という作家性が強すぎて、鑑賞者をどんな心理状態に持っていきたい、という視点がおざなりになっていたように思った。


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