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[関東甲信越青年経営者フォーラムの歴史]中小企業家同友会青年部の若手経営者たちはなぜフォーラムを立ち上げたのか?

2024年6月に記念すべき第10回を迎えた関東甲信越青年経営者フォーラムですが、そもそも、関東甲信越の中小企業家同友会青年部の経営者たちは、なぜこのフォーラムを開催しようと思ったのでしょうか?

第1回関東甲信越青年経営者フォーラムの発起人の1人でもある株式会社Trust Cooperationの別府信太郎さんに、第10回関東甲信越青年経営者フォーラムin山梨 実行委員会広報部門・歴史を振り返るプロジェクトのプロジェクトリーダーのひとりの株式会社大雄の奥野克孝さん(東京中小企業家同友会青年部副部長)がインタビューしました。
※役職はインタビュー当時のものです。

文責:第10回関東甲信越青年経営者フォーラムin山梨 実行委員会
広報部門・歴史を振り返るプロジェクト



奥野 こんにちは。東京中小企業家同友会青年部の副部長をしております株式会社大雄の奥野と申します。今回は、第10回関東甲信越青年経営者フォーラムを開催するにあたり、過去のフォーラムを振り返ろうという企画がありまして、第1回のフォーラムの立ち上げに関わった別府さんからお話を聞いていこうと思います。

インタビュアーを務める奥野さん

別府 こんにちは。株式会社Trust Cooperationの別府と申します。関東甲信越青年経営者フォーラムは、当時、私が中小企業家同友会全国協議会青年部連絡会の関東甲信越のブロック長などをやっていたこともあり、発起人の1人として関わらせていただきました。本日はよろしくお願いいたします。

初代関東甲信越ブロック長を務めた別府さん

なぜ関東甲信越青年経営者フォーラムが始まったの?

奥野 インタビューの前に第1回の関東甲信越青年経営者フォーラムのチラシがこちらにございます。このチラシをご覧になって率直なお気持ちはいかがでしょうか?

第1回フォーラムのチラシを見せる奥野さん(左)

第9回までのチラシはこちら↓
『チラシで振り返る第10回までの道のり~高き志ある仲間たちと未来を語ろう~』

別府 10年も前の話なので、めっちゃ懐かしいですね。 2013年の東京青全交(青年経営者全国交流会)から半年後くらいの開催だったので、大変でした。でも熱い仲間と色々やってきた思い出も蘇ってきました。

奥野 そんな懐かしさもあるフォーラムですが、今回の山梨で10回目を迎えます。そもそもこちらのフォーラムはどんな思いで立ち上げたのでしょうか?

別府 私自身全国の経営者と交流するのが好きで、東京青全交の前の島根青全交の時から、全国行事に仲間を連れていきたかった。ただ、いきなり青全交では費用も時間もかかるので、もっと気軽に県外交流できる企画が必要だと感じました。近場のエリアで合同例会をやりたいという埼玉の三角さん、いわゆるジョニーさんの想いもありました。その当時から全県に青年部を設立させるという流れもあり、その流れに合致したので関東で合同例会を開催しようと埼玉・神奈川・千葉の仲間達と決意しました。あとは東京青全交での熱量を継続させたかったのもあります。すでに西で開催していた合同例会のフォーマットを真似してやってみようと思いました。お互い参加してもらって、刺激を与えあってっていうところで。まあだいたいあとはお祭りノリですかね。

奥野 もっと気軽に県外交流できるよう、きっかけを作ったのが始まりだったんですね。東京青全交の熱量が継続したのは、関東甲信越に青年部を作ろうという想いが強かったというのがあるのでしょうか?

フォーラムの立ち上げを掘り下げる奥野さん(左)

別府 それは結構後付けな部分もあって、それもやる意味としてひとつあるんですけれど、その手前で、他県との交流が面白いっていうふうに思ってないと、それ広げようと思わないんですね。確かに全国に青年部を作る意味ってあるんだけど、他県との交流に対して僕が魅力を感じていたと。埼玉の三角さんだとか、千葉の柏原さんだとか、非常に刺激的な人間が多かったので。東京でも非常に面白い方もいっぱいいるんだけれど、地域ごとにカラーがあって、結果出してる経営者だとか、個性のある経営者と交流するのがすごい面白かったんです。だからその活動を広げたいなと。いいものだから。みんなに知ってもらいたいなってことで。各地に青年部を作るっていう大義名分はあるんだけれど、自分はそこに魅力を感じていました。

フォーラムの何が大変だった?

奥野 そのような経緯から関東甲信越青年経営者フォーラムを開催する流れになりましたが、その中で大変だったことはありますか?

別府 大変さよりも楽しい思い出の方が強いですね。ただ会議時間が長かった(笑)毎回7時から11時ぐらいまでやっていた気がする。特に初回なので開催意義のところは長く話し合ったね。雰囲気は祭りを運営するような楽しさだった。自分よりも周りの人が大変だったと今になっても思う。時間がない中でも実行委員のメンバーは各県にPRしに行っていたなぁ。ほぼ毎月全国各地に行ってPRしていたので、東京の中だけでは感じられなかった「繋がり」を感じることができました。

奥野 なるほどですね。実は第1回のフォーラムの第1回の実行委員会の議事録も発見しまして、こちらにあるのですが…

第1回の実行委員会の議事録の登場に驚く別府さん(右)

奥野 今ご覧になってどうでしょうか?

別府 そんなものも出てきたの!?(議事録を確認して)色々話し合っていたね。少なくとも9時には終わっていなかったね(笑)

奥野 そうだと思っていました(笑)

議事録を見て当時を懐かしく思い出す別府さん

スローガンはどうやってきまったの?

奥野 次はスローガンについてお聞きしたいです。フォーラムの全体のスローガンである「志ありて 友ありて 未来あり」ですが、これはどのような経緯で作り上げたものでしょうか?

別府 このスローガンは第1回の報告者である平石さんが自分の青年部活動を振り返った時に出た言葉ですね。東京の中でもスローガンを検討していましたが、この言葉を聞いたときにビビッときました。その後も話し合ったけど、青年部活動の本質をとらえているようで、この言葉が頭から離れませんでした。

奥野 確かに私がフォーラムに初参加した長野の時に、このスローガンを聞いたときに衝撃を受けました。そんなスローガンは先輩経営者からの言葉だったのですね。

関東甲信越青年経営者フォーラム2回目の開催へ

奥野 東京青全交からわずか5か月ほどでフォーラムを開催しましたが、このフォーラムを継続させることも大変だったかと思われます。第2回を開催する流れはどのようなものだったのでしょうか?

別府 第1回も埼玉・神奈川・千葉の皆とやっていたので、どこかがやるだろうと思っていました。(実際に第2回は埼玉で開催)この3県は引き続き協力してくれたし、第2回から茨城や群馬、山梨などの周辺県も協力し始めてくれました。第2回は運営面の大変さよりも報告者の選出の方が大変でした。平石さんのような全国でメジャーな人の報告よりも、次からは地域で頑張る青年経営者の方がフォーラムの趣旨としては合うだろうと。各県の候補者を出していった中で、東京の清水孝弘さんを報告者として選出して第2回をやれたことは物凄く意味のあるものでした。

奥野 そうですよね。我々も皆様の想いを引き継げるようこれからも頑張らないといけないですね。

関東甲信越青年経営者フォーラム第10回を迎えて

奥野 第10回のフォーラムのテーマが「友と共に頂(テッペン)へ」ですが、その背景としまして荻原実行委員長が「主体者」を増やしていきたいという想いがあります。その「主体者」を増やしていくにはどうすればいいでしょうか?

別府 「主体者」は意図して増やせるものではなく、活動自体に魅力があれば、自然に増えていくのではないかと思います。お願いしてどうにかなるものではないし、それこそ雰囲気づくりが大切。自分達が目指している目標や目的に対して、そこにどのようにコミットしていくのか。その過程でワクワク感を持って、人にどのように伝えていき、そこに人に伝わるぐらい想いが本当にあるのかが大事だと思います。

奥野さんの質問に答える別府さん(右)

奥野 ワクワク感をどのように共有していくか。どのフォーラムにおいても必ず1回は出てくる協議内容ですね。

別府 現行のフォーラムの在り方も思うことがあり、形式が固まりすぎていると思う。集客などの細かい課題があるとはいえ、「報告→グループ討論→懇親会」という決まった形で失敗することはないはず。フォーラムを創っていくことが楽しいので、やり方ももっと大胆に変えてもいいのではないでしょうか。関わる人数が多くなってきたのは嬉しいことですが、全体感を意識したり民主的になりすぎると、主催県のやりたいことができなくなりあまり面白くなくなってしまう。難しい問題だけどね。

奥野 挑戦も大切ですね。難しい問題ですけど、今後も関東甲信越の仲間と一緒に頑張ります。最後の質問になりますが、後輩の青年経営者に向けてメッセージをお願いします。

別府 フォーラムのテーマである「志ありて 友ありて 未来あり」をトコトン突き詰めてほしい。自分もそうだったが、仲間がいればできないことはないです。ただ仲間・友だけいてもだめで、志も一致しないと意味がない。志も一致して始めて、一緒に成すことができます。それを是非忘れないでほしいですね。

後輩たちへの想いを語る別府さん

奥野 貴重なご意見ありがとうございました。是非これからも我々を温かく見守ってください!

【話し手】
別府信太郎さん(東京中小企業家同友会豊島支部所属)
株式会社Trust Cooperation代表取締役
東京中小企業家同友会青年部卒業生。東京中小企業家同友会青年部部長、 第41回青年経営者全国交流会in東京 実行委員長(2013年開催)、中同協青年部連絡会関東甲信越ブロック初代ブロック長などを歴任。

【聞き手】
奥野克孝さん(東京中小企業家同友会青年部副部長・台東支部所属)
株式会社大雄 専務取締役

【企画責任者】
第10回関東甲信越青年経営者フォーラムin山梨 実行委員会
広報部門・歴史を振り返るプロジェクト
 プロジェクトリーダー
 斎藤悠貴(東京中小企業家同友会青年部統括副部長・千代田支部所属)
 東京千代田法律事務所 弁護士
 奥野克孝(東京中小企業家同友会青年部副部長・台東支部所属)
 株式会社大雄 専務取締役
※役職はすべてインタビュー当時のものとなります。

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