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「スポーツ×農業×まちづくり」をかけ合わせる

 8月4日~6日まで福知山ユナイテッドの仕事で「旅するブカツ」にベッタリの3日間を過ごしました。そこでの経験が自分の今までと色々繋がった感覚があったので忘れぬうちに書いておこうかなと。

 「旅がブカツ」の詳細は代表の片野がnoteにアップしているので、ご一読いただけますと幸いです。

 3日間ベッタリとはいえ、僕はあくまでサポート役として現地での細かな対応に動いていました。子どもがサッカーをする環境の準備や、初めて施設を利用するスタッフへの案内、買い出し対応などなど。めっちゃ天気が良くて暑さもMAXで動き回った3日間でしたが、終わってみたら「楽しかった!!」の感情でいっぱいになりました。

 いくつか要因はあるのですが、まずはサッカーに向き合う中学生たちの姿に刺激をもらいました。中1~中3まで混同する形で参加してくれたクラブも多く、体格差から精神性まで幅のある子たちと一緒に数日過ごしたのですが、それがとても楽しかった。

 日中は真面目にボールを追いかける時間。暑さにバテながらも試合であったり、練習を頑張っていたと思ったら、夜になるとアホな中学男子に様変わりします。BBQの肉を狂ったよう大食いしたり、合宿部屋でじゃれ合ったり、突然現れた虫に絶叫したり、、「元気やな~」と何度思ったことか。笑

 幼さはあれど、朝ちゃんと起きてサッカーしてる姿をみると、純粋な好きに打ち込む姿にカッコよさを感じました。みんな思春期で色んな気持ちが交わりながら今を過ごしてたと思うけど、そんな姿が大人に刺激を与えてくれてるんだよー。その気持ち忘れるなよー。

 また、そこに関わる素敵な大人の皆さんがたくさん居ました。企画から受入までゴリっと進めた福知山ユナイテッドのスタッフや関係者はもちろん、東京や北海道からやってきた関係者も漏れなく素敵な方ばかりでした。

 コンテンツとして、単なるスポーツ合宿ではなく「学び」要素も強めだった為、大人たちも中学生にどんな学びを持ち帰ってもらうか?を常に考えていたと思います。イベント中はもちろん、最初と最後にどんな問いかけをして終えるのか?ちゃんと子どもたちに考える余地を残しながら押し付けがましく無いメッセージング。その言葉から大人の熱量も感じましたし、中学生に伝わっていたなと。

 そして「スポーツ」と「農業」の関わるケースを実際に体感できたこと、これが本当に良かった。ユニフォーム姿で畑に出る様はシュールでしたが、ボールから桑やスコップに持ち替えて、土に触れ合う子ども達は色んなことを感じたんじゃないかな。

 畑へ歩いて向かっていた中、東京から来ていた中学生が「ジブリの世界じゃん!」と言ってはしゃいでいました。僕らや地元の中学生からしたら当たり前の景色が、東京の子からしたら刺激的だったし、そう言われた地元の子がその言葉をどう受け取ったのか、スポーツと離れた視点での交流が同時多発的に生まれていました。

 一次産業の現場を知る、都会じゃできない体験ができる、農業体験にはそんなメリットがありますが、それ以上に「その地域の風土に触れる」という点が僕は大きな価値だと感じてます。ここで言う風土に触れるとは、自然や作物から得られる五感体験はもちろん、その作物がなぜその地で広まったのか?といった地域特有の文化や背景まで知ることを含みます。例えば、福知山なら盆地で寒暖差があり美味しい作物がとれるとか、京都と日本海側を結ぶ交通の拠点であったから農産物含めた流通業が盛んに行われていたとか。

 農業を英語に訳すと「Agriculture」で、世の中にたくさんある業種の中で唯一「culture=文化」という意味を含みます。日本全国どこの農村も似たような風景が広まっているように見えて、実はその地だから根付いた文化や生活様式が必ずある

 そこには都会の生活からしたらビックリするような事も多々あったりするけど、そんな風土に触れることが子どもたちの学びになるんだと思います。自分たちの目に見える範囲が世間の全てじゃない、逆に自分に合ったライフスタイルって何だろう?そんな事をいつか考えた時に「そういえば、旅するブカツで行ったあそこ、オモロかったな」と思い出してもらえたら本望。

 スポーツの強い力が人と地域を繋ぎ、農業を通じた学びが子ども達の将来をより広げていく。

 大人の勝手な妄想かもしれないけど、この3日間の経験が思い出として子ども達の記憶には残るはずだし、楽しいと感じた瞬間があったら、彼らの将来にプラスに働く瞬間がやってくると思う。

 そういえば、食を支える、美味しさを追求する、以上に農業が持つ文化要素に僕は楽しさを感じていたし、たくさんの学びをもらっていたことを再認識しました。「スポーツ」と「農業」の組み合わせが価値を生み、まちに還元されていく流れづくり、むっちゃ面白い。

 


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