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フリーランスの生き残り術-3:深く掘り下げる

「フリーランスっていうけど、オレ、会社員だし」

いやいやあなた、そうはおっしゃいますが、いまの時代、組織の寿命より人間の寿命の方が長くなっちまったんです。

65歳定年としましょう。100まで生きるとなると、残り35年。何しますか?
同窓会? 孫の世話? ゴルフ? → 毒(笑)

ぼくがここに同窓会や孫の世話やゴルフの話を書くようになったら終わったと思ってください。フォロー外していただいて結構です。

ぼくは死ぬ瞬間までキィボードに向かい、ふっつり切れたとき、MacBook Airに突っ伏してあっちへ行くのが夢です。

昨日の「続ける」をやってると、あるテーマについてはめちゃくちゃ深く掘ることになる。

マーケティングは会社員時代を含めればかれこれ40年やってるし、ブランドは本も書いてるくらいだから30年。

自分の職域はまあ、当然として。

文章の規範としているのが浅田次郎さんの『天切り松 闇がたり』シリーズ全5巻プラス読本。

そして今朝届いたのが中村勘三郎(十八世)さん主演のドラマ版DVD。2004年7月30日関西テレビ系列で放映されたらしいんだけど、全く知らなかった。浅田次郎さんと勘三郎さんは2002年に対談されている(読本所収)。そのご縁かもしれない。

そういえば、対談で、勘三郎さんが浅田さんに歌舞伎書いてくれ、とお願いしてらした。浅田さんが「滅相もない」と逃げてたのがおかしかった。浅田さんの歌舞伎を勘三郎さんが演じる。実現しなかったが、ドラマでは「天切り松」観ることができる。せめても、だ。

装丁デザインは単行本より文庫本に軍配上がる。第四巻、文庫で買い直そうかな。

第三巻「初湯千両」はフィジーに持ってって、海で浮き輪に浮かんで読んでて、お約束通り落とし、ぼやぼやになっちまったやつ。表紙、フィジー沖に流された。そういう思い出あるから、このままにしてる。

『天切り松』は、世界観を勉強するために読んでる。何度も。文章を書く、というのは世界観のレンズを通すことになる。

いまは失われつつある江戸っ子の世界観。

特に言葉。言葉が失われると、気性も消える。

きっぷの良さ

なんてのも、絶滅危惧種だ。

インボイス制度だの、DXだの、セルフレジだの、袋要りますか小5円ですだの、ビズリーチだの、キャアリアアップだのひょっとこのというご時世、ヤボばかりが目立つ。

背の高いビルに住んでたりオフィスあったりするのがエラい

なんてのはヤボのやんパチで、たとえば50Fに住むなんてのは命知らずだ。
50Fにある部屋で風呂に入るってのは地上150メートルでハダカになるってことで。
地上150メートルで尻出してウンチするのが50Fに住むってことだ。

文章の書き方講座のテキストにした第5巻『ライムライト』所収「月光価千金」は文章もさることながら、世界観=きっぷの良さを知ってもらいたいから。

このように、何か一つの作品を深くふかく掘っていくことで、結局、自分自信の世界観(フリーランスにとっては命です)の解像度を高め、輪郭をくっきりさせることができます。

とはいえ、一つのことにこだわってもいかんのですよ。ここのさじ加減が難しいのだけど。

ということで、明日は「いいかげんになる」。

どうぞお楽しみに。

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