見出し画像

振り子は戻って

シングルマザー就労支援NPO法人JW-UPの企画で
「お金」と「税金」オンライントークライブをやった。

「お金」は7月21日、今日は「税金」について。

そもそもなぜこんなテーマになったかというと、「シングルマザーの就労支援」について考える、ということは、言い換えれば「働くとは」「稼ぐとは」について考えることであり、独立以来ずっと企業サイドの立ち位置で、商品やブランドをよりたくさん広める、多く売る、という視点でしか考えてこなかったなあ。

なので、ここでいったん立ち止まり、一人の日本人の視点から「そもそも働くとは」「稼ぐとは」そしてその成果として「納税とは」考えてみよう。

JOYWOWは1月から12月が会計年度なので、毎年2月と8月が納税月。

税金はキャッシュ、ごそっと口座から減って、イタタタです。

ただ、「納税できる・できない」というのは、ビジネスの成績がマルかバツかの答え合わせ。

そもそもビジネスは社会の役に立つ価値を生み出し、提案する営み。
「それ、欲しい!」なのか
「いらない」なのかで、ビジネスの成績が決まる。

納税できるってことは社会から「価値あり」と認めてもらったわけで、喜ばなきゃいけない・・・のだけど、やはりキャッシュ減るのはイタい(笑)

でもね、やれ台風だ、地震だ、大雨だ、といった災害時に駆けつけてくれる人たち(自衛隊の皆さん)の給与は税金で賄われている。必要だよね。
壊れた道路や生活インフラを復旧させるのも税金だ。

だから民間のビジネスは、黒字出して、納税するのが義務。1円でも多く稼いで、1円でも多く納税する。

ところがどっこい、その「ビジネス」がますます難しくなってきているのですよワトソンくん。

このnoteでも何度か書いているんだけど、社会の変化によって、様々なビジネスモデルが劣化してきている。

鳴り物入りでデビューしたワークマン女子が失速したらしい。

記事によると;
「ワークマン」という看板を「女子」に乗っけてみたものの、フランチャイズの悲しさ、在庫を持ちたくない、でも経営精度を高める(売れ筋予測して仕入れを決める、顧客動向をしっかり見定める、など)ことはめんどくさいのでやらない。結果、客が離れた。

じゃ、フランチャイズをやめて全部自社経営でやればいいか、というとそうでもない。そもそものビジネスモデルが劣化してしまったと見たほうがいい。

バレエのビジネスモデルも厳しいみたい。
バレリーナの多くはアルバイトしているらしい。チケットの売上で劇場、音楽、バレリーナ、スタッフ・・・関係者一同の満足いくお金にならないようだ。
そしてお客さん側も、チケットが高額過ぎて、「じゃ、家族四人で行くか」はなかなか踏み切れない。「そこまで出すならディズニーランドのほうがいいかも」

これは歌舞伎もそうだね。チケットが高額。だから「子どもの頃から歌舞伎に触れる」という体験がなくなってしまっている。客の多くがお金に余裕ある高齢者だけで成り立ってる。ということは、やがて客が消える。

破竹の勢いだったコンビニも斜陽。今朝立ち寄ったセブンで、「夜セブン」というのを見た。

こんなの、これまでなかった。人口減少、高齢化社会、「24時間やってますよ」というコンビニのビジネスモデルそのものが劣化し、更新時期に入っている。

ビジネスモデルではないけれど、そうね、ライフスタイルモデルとしての「家を買う」持ち家というのも、ひょっとすると劣化してしまったのかもしれないね。

これだけ災害が多いと、家ごとアウトになる可能性をどうしても考えてしまう。

いったん建てて、リセールするときのバリューについて考えてみると;

そもそも家の上屋は消耗品、20年も経てば資産価値はゼロだ。残るは土地だけど、これもバリューが上がる条件「学校に近い、駅に近い、商業施設が近い、人が集まり始めている場所、閑静・・・」というものも、自分ではいかんともしがたい。逆に、いつこれらの好条件が覆るかわからない。これも自分ではコントロールできない。少子時代、学校はいつなくなるかわからないしね。

コントロールできない、つまり、偶然に左右される条件の場所に一生ものの大きな買い物・・・正確には住宅ローン・・・を購入するというのはマルかバツか。

流動性も失われるしね(ここでしか暮らせない)。

まあ、ぼくは子どもの頃から「家は借り物でいく」と決めていて、まったく買う気はないのだけど、人口減少、空き家増加、といういまの環境を見るに、それはそれで良い選択なのかな。

ぼくの「幸せの条件」というのも変わってなくて

家族と一緒に夕食を笑顔でいただける

というもの。

夕食の席、ぼくの席は窓に顔を向ける。
夏の今頃はまだ青空が広がっている。
それを眺めながらビールをひとくち。この瞬間が幸せ。

大阪はいま、万博を控え、立派なホテルが次々オープンしてる。
マーケティングやってるものとして、当然のことだが見学に行ってる。

全部見た。

でもね。惹かれないんですよ。
豪華なロビー、内装、什器・・・

そんなものより、小さくてもいい、人の温もりを感じる宿がいい。

それって、お金がたくさん必要、ということにはつながらないよね。

そしていま、ビジネス全般が、そっちの方向・・・人の温もり・・・へと動いていると思ってる。

インターネットとか、SNSとか、AIとかは、ひょっとすると「そういえば、昔そういうのもあったねえ」になるのかも。

真面目に、そう考えている。

振り子は戻って。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?