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AI馬体診断 結果集計(2024年版)

例年のように、AI(ディープラーニング)による画像分類での競走馬の馬体診断について、今年の結果を以下の通りまとめた。前年までと同様に、4月末までの競走成績を反映したデータを使って集計している。

2021年から昨年の同時点での集計結果は以下のリンクの通りである。
2023年の集計:AI馬体診断 2018-2020年産駒 結果集計
2022年の集計:AI馬体診断 2018&2019年産駒 結果集計
2021年の集計:AIで馬体診断してみた(結果編)

2018年産駒(6歳馬)については前年からほとんど変化がないので、集計結果の公開もしないことにする。また5歳、4歳馬でも傾向としてはあまり変わっていないので、集計結果の確認はほぼ2021年産駒(3歳馬)だけ必要という感じだ。
そのため、各年代ごとに集計結果に個別にコメントせず、最初にまとめて所感を述べて後は結果のみを羅列しておく。

2019年産駒から2021年産駒までほぼ共通していて、特に新たに集計した2021年産駒で顕著に見られることとして、1歳時写真の評価よりも2歳時写真の評価のほうが精度が高いというのが挙げられる。AIの学習に使用している写真は全て1歳時のものに限定しているにも関わらずである。
このような傾向となる理由を考えてみたが、成長して馬体が完成に近づいた2歳時のほうが、成長途上であり完成形の見えづらい1歳時の体型よりも走る馬の標準形に近いかどうかを見分けやすいという一般的な相馬の常識によるものではないか、というのが最初に思いついた仮説だ。
もしそうであるならば、走るか否かがはっきり判読できるようになった2歳時写真や、もっというと古馬になってからの写真を使ってAI学習をしたほうが精度が上がるのではなんて思ったりもした。流石にもうやり直すつもりはないが、1歳時写真を使って学習したモデルで判定しているのに、1歳時写真のものより2歳時写真の判定のほうが精度が高いというのは、分かるような気がする一方で納得のいかないところもある。

初めての集計となる2021年産駒(3歳馬)についてコメントをすると、まず目につくのは1歳時写真による評価でG1勝ち馬を軒並み高く評価できていることである。アスコリピチェーノこそ0.33と低い評価にとどまったが、ジャンタルマンタルとステレンボッシュはともに満点、レガレイラは0.93とかなり高い評価がされている。
全体的な傾向としては、前年までと同様に1歳時写真よりも2歳時写真による評価のほうが精度が高いというのは変わらないが、1歳時写真でもこれだけ一流馬を高く評価できていれば上出来と言えるのではないか。

2019年産駒(5歳馬)

2019年産駒 クラス別集計結果
2019年産駒 獲得賞金別集計結果

スコア別の各グループの主な活躍馬(本賞金順)は以下の通り。
1.0: ジャスティンパレス, セリフォス, ジレトール
0.9-1.0: アルナシーム, プレサージュリフト, サブライムアンセム
0.7-0.9: スタニングローズ, ゼッフィーロ, アグリ
0.5-0.7: イクイノックス, スターズオンアース, ボルドグフーシュ
0.3-0.5: マッドクール, ウインマーベル, ルージュエヴァイユ
0.1-0.3: アスクビクターモア, キラーアビリティ, ボルザコフスキー
0.0-0.1: カルネアサーダ, キングズソード, レッドバリエンテ
0.0: ナミュール, ブローザホーン, フィールシンパシー

2019年産駒(5歳馬)- 2歳時のデビュー前写真によるもの

2019年産駒2歳時写真 クラス別集計結果
2019年産駒2歳時写真 獲得賞金別集計結果

スコア別の各グループの主な活躍馬(本賞金順)は以下の通り。
1.0: セリフォス, プラダリア, ジオグリフ
0.9-1.0: ドウデュース, キングズパレス, レッドラディエンス
0.7-0.9: キラーアビリティ, レッドモンレーヴ, ワープスピード
0.5-0.7: ナミュール, ホウオウルーレット, ヴァーンフリート
0.3-0.5: ルージュエヴァイユ, ドーブネ, ジレトール
0.1-0.3: ブローザホーン, アグリ, キングズソード
0.0-0.1: ゴーゴーユタカ, ブレスレスリー, マリネロ
0.0: エイシンスポッター, マイネルレノン, ストップザタイム

2020年産駒(4歳馬)

2020年産駒 クラス別集計結果
2020年産駒 獲得賞金別集計結果

スコア別の各グループの主な活躍馬(本賞金順)は以下の通り。
1.0: ウンブライル, キングズレイン, セオ
0.9-1.0: ドゥアイズ, ロードデルレイ, エエヤン
0.7-0.9: ハーツコンチェルト, ドゥラエレーデ, セラフィックコール
0.5-0.7: リバティアイランド, ベラジオオペラ, ブレイディヴェーグ
0.3-0.5: タスティエーラ, ドゥレッツァ, マスクトディーヴァ
0.1-0.3: ソールオリエンス, サトノグランツ, コナコースト
0.0-0.1: ペリファーニア, ラヴェル, アグラシアド
0.0: ファントムシーフ, コレペティトール, ロードアウォード

2020年産駒(4歳馬)- 2歳時のデビュー前写真によるもの

2020年産駒2歳時写真 クラス別集計結果
2020年産駒2歳時写真 獲得賞金別集計結果

スコア別の各グループの主な活躍馬(本賞金順)は以下の通り。
1.0: タスティエーラ, サトノグランツ, ドルチェモア
0.9-1.0: ミッキーゴージャス, アイスグリーン, サスツルギ
0.7-0.9: ソールオリエンス, ベラジオオペラ, ドゥレッツァ
0.5-0.7: リバティアイランド, コンクシェル, ミルトクレイモー
0.3-0.5: ゴールデンハインド, パラシュラーマ, リビアングラス
0.1-0.3: ルガル, オーサムリザルト, メタマックス
0.0-0.1: スピードオブライト, バトゥーキ, ロードフォンス
0.0: シーウィザード, ディアサクセサー, ヴァンドゥラン

2021年産駒(3歳馬)

2021年産駒 クラス別集計結果
2021年産駒 獲得賞金別集計結果

スコア別の各グループの主な活躍馬(本賞金順)は以下の通り。
1.0: ステレンボッシュ, ジャンタルマンタル, ショウナンラプンタ
0.9-1.0: レガレイラ, ライトバック, グラウンドビート
0.7-0.9: シックスペンス, アドマイヤベル, ダノンマッキンリー
0.5-0.7: エコロブルーム, ロジリオン, イフェイオン
0.3-0.5: アスコリピチェーノ, コスモブッドレア, ルシフェル
0.1-0.3: スウィープフィート, チェルヴィニア, コスモディナー
0.0-0.1: コスモキュランダ, シンエンペラー, コラソンビート
0.0: ディスペランツァ, ウインディオーネ, ラキアレクサンダー

2021年産駒(3歳馬)- 2歳時のデビュー前写真によるもの

2021年産駒2歳時写真 クラス別集計結果
2021年産駒2歳時写真 獲得賞金別集計結果

スコア別の各グループの主な活躍馬(本賞金順)は以下の通り。
1.0: ミアネーロ, アスクワンタイム, グランオルカ
0.9-1.0: ステレンボッシュ, アーバンシック, チカッパ
0.7-0.9: コスモキュランダ, コラソンビート, レガレイラ
0.5-0.7: ウインマクシマム, アマンテビアンコ, クリスマスパレード
0.3-0.5: シュトラウス, コスモディナー, リジル
0.1-0.3: ノーブルロジャー, ビッグドリーム, ルージュスエルテ
0.0-0.1: シカゴスティング, ピューロマジック, コスモブッドレア
0.0: ディスペランツァ, レガテアドール, カピリナ


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