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猫の異食症について

こんにちは、きじくろです。
2匹の保護猫兄弟と暮らしている猫初心者です。

突然ですが、わが家の黒猫には布をかじってそのまま飲み込んでしまう癖があります。癖と言えば癖で済む範囲ではあるのですが、一般には異食症、ウールサッキングやウールチューイングといった行動障害とされています。

食べ物でないものを飲み込んでしまうと、もちろんですが体内で消化されることはありません。その結果腸閉塞を起こしたり、最悪の場合死に至る非常に危険な行為です。今ではかなり落ち着いたのですが、一連の対応にはほんっとーーーに苦労させられまして、きっと同じように頭を抱えている方もいるだろうと思い、今回noteにまとめることにしました。少しでも、何かの参考になれば幸いです。

※内容について※
このnoteで記載している内容は私きじくろが個人で調べ、一部実践した内容に基づくものであり、医学的な根拠や保証があるものではありません。必ずしも記載した方法が効果的であるとは限りませんのでご了承ください。

とりあえず、結論

きっと死に物狂いの形相でここへたどり着いた人もいるかもしれない(過去の私がそうだった)ので、先に結論を書いておくと

猫が食べてしまいそうなものは部屋に置かない

です。色々と効果的とされる対処法はあるのですが、結局はこの形に落ち着きました。わが家では今や人が使うクッションすら置いてありません…。

中にはカーテンなどまで食べてしまうケースもあるようなので、物理的に不可能といった場合もあるかもしれません。ただ、食べる対象がない=食べられることがないというのは猫にも人にも一番負担のない方法かと思います。
(これまで何度「あれを食べていたらどうしよう…」と思いながら帰宅したことか…)

ちなみにわが家の場合、噛んでいた対象がなくなると別な物へと標的が変わる傾向がありました。まさにいたちごっこという感じで、症状が落ち着くまではかなりの物を処分・買い替えています。

異食症とは

では改めて本題に入りまして。

異食症とは、文字通り食べ物ではないものを食べて(飲み込んで)しまうことを言います。対象となるものは色々あるようですが、よく耳にするのはビニールや布製品。布の場合、ウールサッキングまたはウールチューイングと呼ばれるようです。

この名称、正しくはウールチューイングのようなのですがウールサッキングと混同されていることも多く…。ネットで検索した場合はサッキングの方がヒット数は圧倒的です。

原因とされるものはいくつかあり、

・幼少期の愛情不足
・シャム猫などオリエンタル系の猫種
・食物繊維不足
・ストレス

などなど。

黒猫の場合、保護猫カフェにいた頃から発症していたわけではなく、わが家へ来てからその傾向が出始めました。環境が変わったことや最初の誤飲からの病院通いなど、それらのストレスが大きかったのかなと思っています。

ちなみに兄弟であるキジトラは布への興味は一切ありません。変わり(?)に細いヒモ状の物への執着がすごく、もう何本の充電コードとイヤホンがお亡くなりになったことやら……と、これはまた別な機会のお話に。

食べてしまうもの ~わが家の場合~

最初の誤飲は猫じゃらしのパーツの一部でした。ふわふわとした小さなフェルト生地のようなもので、目を離した隙に消えてしまっていたのでどんな経緯で飲み込んだのは分からないのですが、じゃれている間に千切れてしまったのだと思います。

この時は動物病院へ行き、レントゲンやエコーを撮るものの布なのではっきりと映ることはなく(これが厄介)、とりあえず様子見に。異常があったらすぐに来てくださいと言われていましたが、何事もない様子で過ごす黒猫を見て、しばらくは誤飲したことも忘れるくらいでした。

しかしその時のフェルト生地の味をしめたのか、はたまた慣れない病院であれこれ検査されたのがストレスだったのか。ある時から明らかに「布を食べる」行為が始まりました。

わが家での主な被害者は以下の通りです。(黙祷…)

・こたつ布団(フリース生地)
・床に敷いているラグ(同上)
・ソファー(噛み千切って穴→中のウレタンまでボロボロ)
・猫ベッド(穴が開く度に買い替えて3~4つほどダメにしました)
・キャットタワーのハンモック(なぜか今は興味なしの模様)
・人間用の座椅子、クッション(一時はガムテープで覆っていた始末)

一度に全部食べてしまうというよりは「こたつ布団がなくなる→じゃあラグにする」と言った感じで、あれを片せばこっちがやられ。それまで興味を示さなかった物もある日突然ターゲットにされるので、外出時などは気が気でない日々が続きました。

猫ベッド置けない問題

食物繊維が足りないと聞いてはそういったフードを試したり、ストレス発散用に牛皮(※1)を与えてみたり、とにかく遊ぶ量を増やしてみたり…。どうにか症状を改善できないかと色々と試してはいたのですが、先にも書いた通り対象となる物を置かないという方法で落ち着きました。

※1…犬用ガムなどの場合、猫にとって有害な原料を含む場合がありますのでご注意ください。

ところが、ここで一つ問題が。特に影響が大きかったのは猫ベッドなのですが、ああいった寝床的な物またはクッションがほとんど置けなくなってしまい、猫にとって落ち着くスペースを確保することが難しくなりました。

特にこの頃は冬真っ盛りで、こたつを撤去しラグすらなくなったフローリングはあまりにも寒そう、かといって猫ベッドを置いておくともれなくボロボロにというジレンマ。「ワンちゃんが噛んでも大丈夫!」とキャッチコピーの付いたそれなりに強そうな商品を買ったこともあったのですが、1週間持たなかった時はさすがにどうしようかと…。

そんなことを数回繰り返したのち、「既製品はあきらめよう…」と無印良品にて(噛んでも大丈夫そうな)収納カゴを物色、なるべく好まなそうな素材のクッションを入れてベッドにしたところこれが大正解。最悪本来の収納用として使えばいいかと思っていたのですが2匹とも気に入ってくれて、今では定番の寝床となっています。

おわりに

今では誤飲もほとんどなくなったのですが、新しく買ったクッションに興味を示してしたり、うっかりひざ掛けを出しっぱなしにしてしまい目を離した隙に…といったことがあるので完全に治ったとは言えません。

ですが大抵は飼い主が気を付けていれば防げることです。対処法として「外出時はケージに入れる」というケースも見かけましたが、私は悪いことだとは思いません。もし部屋で好きにさせていてもしもの事があった場合、辛い思いをするのは何より猫本人です。

これは大丈夫、あれはダメ、といったルールが落ち着くまで根気のいる状態とは思いますが、お互いが心穏やかに過ごすためにもどうか長い目で付き合ってあげてください。

あなたと猫さんが一日でも長く一緒に居られますように。

おしまい。

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