いい年をした社会人ゲーマーは海外赴任をしても異国の地で趣味を貫けるのか

1.初めに

筆者は2021年の7月からタイで働いています。

新卒で某メーカーに入社し、もともと海外赴任の機会が多くある企業だということは認識していましたが、筆者自身は「海外に行きたいからこの企業を選んだ」(※1)ということもなく、赴任については入社から一貫して「特に希望しない」というスタンスを示していました。英語も苦手です。しかしながら、人の気持ちというものは変わるもので、日本で所属していた部署で一通りの業務を経験した2018年頃に、改めて海外赴任を打診された時には、自分の姿勢が「興味ない」から「厳しい国(※2)じゃなければ行ってもいいかな」に変わっており、かつ子供に海外に住むという体験をさせるのも決して悪いことではないと思い、「機会があるのであれば」と上司に答えることとなりました。

その後、赴任先が二転三転したり、新型コロナウイルスのパンデミックという、現代に暮らす人類が誰も経験したことのない未曾有の状況に突入したり、いろいろと紆余曲折があったものの、いわゆるデルタ株の全盛期である21年7月に、筆者は無事にタイはバンコク(※3)の地に降り立つこととなります。タイの感染状況が悪化し、8月には日本に避難帰国するという憂き目に会うものの、11月には再渡航し、12月末には家族も無事にバンコク入り、24年1月現在もバンコクで暮らしています。

ところで、海外赴任が正式に決まった際、筆者の心に去来したのは、「海外できちんと働くことが出来るだろうか」、「家族は異国の地に溶け込めるだろうか」と言った思いでは決してなく、「海外でも変わらずゲーム出来るんか?」という心の底から自分を愛していないと出てこない利己的な疑問でした。どちらも、自分が経験したことのない環境に身を置くことへの不安、という点では共通していると筆者は信じていますが、その方向性というかベクトルというか、そもそも方向性とベクトルは同じ意味だということは脇に置きつつ、この問いに対して違和感を覚える場合、論点となるのは誰を主語に取るべきなのか、という問題だと思います。当面は家族を日本に残して自分だけが先に赴任するということは決まっていましたし、とにかくコロナ禍で先が見通せない状況は続いていたということも踏まえて、そういった筆者を取り巻く状況が否応なくこのような不安に至らせたということは明白であり、この事実は決して筆者の中で仕事や家族に対する優先度が低いということを意味しているわけではないということだけは、この場(※4)を借りて強調することをお許しください。

欧米ならまだしも、筆者の赴任先は東南アジアでしたし、インド出張の際に経由地としてスワンナプーム空港(※5)に降り立ったことのある以外にはタイを訪問した経験が全くなかった為、率直に言ってゲームを始めとするエンターテイメント産業が、タイという国の中でどれほど発展しているのか、筆者には全く分かりませんでした。これは筆者の勤めている会社だけかもしれませんが、タイにおけるエンターテイメントと言えばゴルフであり、赴任者は、他の荷物は忘れても、ゴルフバックだけは必ず持参して入国し、到着翌日には先人に連れられてゴルフに行き、社内外問わず親睦を深める際にはまずゴルフ、とにかくゴルフだけ出来ていれば問題ない、全ての会話はゴルフで成り立ち、ゴルフこそがタイにおける共通言語、すなわちリンガ・フランカ(※6)なのである、というイメージも筆者の不安に拍車をかけました。ちなみに、筆者はタイに赴任してから一度もゴルフに行ったことはありませんし、人生で一度もゴルフクラブを握ったことがありません

斯様に状況は不透明であり、事前にネットの海から情報を取ろうとしてもタイのゲーム事情について明確な情報は得られず、筆者としては悠々ゲームライフが今後も継続出来るかどうか不安な状態で羽田発バンコク行きの飛行機に搭乗することとなりました。後に、筆者のこの心配は杞憂であったことがわかるのですが、ゲームが出来ないということは筆者にとって死に近い意味を持ちますので、当時はそれなりに戦々恐々としていたことを覚えています。

趣味が継続出来るかどうかは、人がその人間性、場合によっては社会性を保つ為に重要な要素の一つであることは間違いありません。現時点で筆者はバンコクに住み、余暇の大半はゲームをし、それにより人間性を保つことが出来ていますが、なぜこのように余計な心配や不安を抱えた状態で赴任することとなってしまったのでしょうか。巷に溢れる情報の中に、海外赴任者が現地での暮らしを楽しんだという例はいくらでも見つけることが出来ますし、例えば東南アジア赴任者にお勧めの旅行先や、タイのお勧め観光スポット、有名なレストラン等は、インターネットにダイブせずとも、現地の日本人コミュニティから簡単に得ることが出来ます。反面、「海外に赴任したけど、日本にいたころと変わらずゲームして過ごしてます!」みたいな情報は、筆者が検索した限りではあまり見当たりません。

ゲーマーが社会から弾かれていた時代は既に終わり、過去に比べれば我々は社会に受容された存在になったと評価しても大袈裟ではないでしょう。筆者にとって、ゲーマーというのは寛大で、心優しく、負けず嫌いで、少しだけシャイだけど、成長の為なら幾度となく試行錯誤を繰り返す、現代において社会人として生きていく為に必要な要素を全て兼ね備えている存在ですが、明らかにこの評価は大袈裟です。何が言いたいかというと、このようなゲーマーが世界に羽ばたく際に、彼らが不安に感じるかもしれない要素は先達が事前に指針というか事例を用意し、その経験を共有知として残しておくことこそ、より良い社会を作る為に必要なことなのではないか、ということです。これは持てる者の義務、即ちノブレス・オブリージュと言ったら明らかに過言です。

話が長くなっていますが、再び何が言いたいかというと、一人のおじさんゲーマーがタイに赴任して如何に日々のゲームライフを過ごしているのかという履歴を、インターネット上に記録として残しておくことは、後に続きタイにやってくる社会人ゲーマーにとって意味のあることなのではないか、ということが言いたいわけです。上記の考え方に基づき、以下から筆者がタイで得ることが出来ているゲームにまつわる経験を記していきたいと思います。なお、以下はあくまで個人の感想、個人の体験であり、更に言えば24年1月の状況を反映したものであり、一般化出来ない要素が含まれている可能性があることをご認識の上、一つの事例としてご参考程度にお読み頂けますと幸甚です

2.ゲーム機周り

筆者がタイで使用しているゲーム機は、全て日本で使用していたものを持ち込んだものです。入国時に手荷物として持ち込んだハードはPS5ニンテンドースイッチの2種類。何故かPS5は空港の手荷物検査を2周させられるという憂き目に会いましたが、無罪放免で無事に連れ立って入国出来ました。その後、家族の渡航に合わせ、家族の手荷物と空便、船便を活用し、追加でニンテンドースイッチ4台、PS4、ニンテンドー3DSPS VITAWii Uを持ち込みました。普段から使用しているのはPS5(自分用)、ニンテンドースイッチ3台(自分用+子供用2台)で、その他のハードはほぼ使用していません。なぜ持ってきたのか、自分の事なのに今となっては定かではありませんが、ゲームハードに対する筆者の想いがそうさせたのだと思います。XBOXは持っていません

海外に日本の電化製品を持ち込んだ際、注意しなければならないのは電源です。プラグ自体は、日本の形状のもの(※7)をそのままコンセントに刺せますが、タイと日本では電圧が異なる為(※8)、対応していない製品のプラグを、変圧器を通さずにコンセントに刺した場合、故障します(※9)。ゲーム機については、PS5とニンテンドースイッチは変圧器を通さなくても大丈夫ですが、過去の任天堂製ハード(上記の内、Wii Uとニンテンドー3DSの充電器)は変圧が必要です。PS4とPS VITAの充電器は問題ありません。そもそも今更過去のハードを使うのはRTA走者(※10)くらいだと思いますが。

なお、タイでもゲーム機は何の問題もなく購入することが出来ます。最近のゲーム機は、電源投入後に言語設定を行うので、タイ語や英語が出来なくても問題ないものと思います。余談ですが、筆者が渡航した21年7月頃は、まだ日本でPS5の品薄が叫ばれていた時代でした。筆者が日本で購入できていたのは幸運の賜物(※11)だったのですが、当時もタイでは普通に売っていました。ゲームハード全般について、タイで購入する場合の値段は確認していませんが、為替もあるので、日本円に換算すると少し高いかもしれません。

3.ゲームソフト周り

筆者の場合、ソフトは全てダウンロード版を購入しています。日本でも元々ダウンロード版を購入しており、日本で最後に購入したパッケージ版は"FINAL FANTASY VII REMAKE"(※12)だと思います。タイに来てから追加で何かを設定したということもありません。今のところ、タイからダウンロード版を購入することに何の障害もありませんが、日本のストアに入って日本のゲームを購入するためには、日本のアカウント日本のクレジットカードが必要と思われます。この辺りは、割とネット上で関連する記事や文章が見当たる分野です。率直に言って、ソフトのダウンロード販売がインフラとして整備されていない時代に赴任となっていたら、筆者は海外赴任中に死んでいた可能性がそれなりにあります(※13)。

タイでもパッケージ版のゲームソフトは売られています。いわゆるショッピングセンターのおもちゃ売り場で販売されているものであれば、海賊版や偽物の可能性も少ないと感じますが、海賊版と偽物は同じ意味のような気もしますし、筆者は購入したことがないので責任は取れません。過去、パッケージ版のゲームを買う際にはリージョンコードに注意しなければならないというのが定説でしたが、今も考慮する必要があるのかは分かりません。いずれにしても、こういったリスクをヘッジするには、ダウンロード版を購入するのが一番だと思います。

唯一、対応に苦慮するのは、パッケージ版に何らかの特典が付いていたり、パッケージ版限定で豪華版が発売されるケース(※14)です。日本のゲームメーカーのオフィシャル通販サイトは、基本的に海外発送に対応していません。従い、タイから購入手続きをして、日本の住所に送付し、帰国した際の楽しみに取っておく、という手段が想定されますが、サイトによっては、国内発送であっても、海外からオンラインで注文することが不可能なケースがあります。その場合、日本に住んでいる信頼の足る人物に、個人の依頼として購入してもらうということになるかと思いますが、費用負担及び精算の問題がありますし、トラブルに発展する可能性が多少なりとも存在すると思います。また、間違っても付加価値なき中間販売業者、即ち転売ヤーのお世話になることはやめましょう。そもそも、海外にいるんだから特典は諦めろよ、という無慈悲なご意見もあるかと思いますが、ゲーマーは全てプレイヤーとコレクターの両方の性質を持つ(※15)というのが筆者の持論ですし、素数と同様、人間はそう簡単には割り切れません

3.ネットワーク周り

現代において、ほぼ全てのゲームはオンラインであることが前提となっています。一人用のRPGであっても、オフラインでもクリア出来る前提にはなっていますが、何らかのオンライン要素を持たせることがデファクトスタンダードになっています。従って、この時代においてゲームをプレイすることは、即ちオンライン環境が用意されている前提になっていると言うことが出来ます。

タイにおける筆者の生活範囲は基本的にバンコク周辺になりますが、これまで単純に回線の有無という点について困ったことは一度もありません。アパートにもネットワークが完備されています。しかしながら、ネットワークの強度という点については懸念があると言わざるを得ません

筆者は基本的に一人用のゲームを好みますし、近年大幅な発展を見せているFPS(※16)はプレイしていませんが、日常的にプレイしているオンライン前提のゲームが一つだけあります。そう、”FINAL FANTASY XIV”です。以下、FF14と表記します。

矛盾した言い方になりますが、FF14はオンラインゲームの中でもオンライン要素が薄いゲームと筆者は認識しています。近年は、それまで他のプレイヤーとの協力が必須であったインスタンスダンジョンを一人で攻略できるようになるなど、更にその傾向が顕著だと思いますが、世界に点在する光の戦士達(※17)と協力して挑まなければならないコンテンツもあり、エオルゼアの全てを堪能する為には適切なネットワーク(※18)が必要となります。筆者は、いわゆる高難度コンテンツには手を出していませんが、アライアンスレイド(※19)やノーマルレイド(※20)は一通りプレイしていますので、そういったコンテンツではオンラインで繋がった他のプレイヤー達と一緒に攻略することになります。

その際に問題となるのがネットワーク強度です。まず、筆者のアパートでは有線でLANを繋ぐことが構造上かなり困難です。従い、無線でオンラインゲームをやるという、見る人が見たら不謹慎極まりない状態です。加えて、筆者のアパートのWiFiが、時として非常に脆弱になる為、そのタイミングとアライアンスレイドに参加するタイミングが重なった場合には目も当てられません。ラグが酷く、周りのプレイヤーの動きはコマ送り、避けたはずの範囲攻撃に着弾、ハイジャンプをしたのにミラージュダイブが実行可能にならないし(※21)、満足にコンテンツに参加出来ず、常に冷たい床に突っ伏した、いわゆる床ペロの状態。自分だけの問題であれば良いですが、アライアンスレイドであれば他の参加者である23人全員に迷惑をかけていることになります。自己嫌悪に陥り、「いっそ殺してくれ」と思いますが、画面の中では筆者の分身のミコッテ(♂)(※22)は既に死んでいます。そんな状況に陥っているとは露知らず、優しいヒーラーの皆さん(赤魔導士を含む)は何度も蘇生してくれますが、そもそも敵の攻撃が避けられないので、生と死を繰り返すキング・クリムゾン状態です。人生で最も自分の無力さを感じる瞬間です

勿論、常にこの状態というわけではないですが、FF14でさえこの状態ですから、一瞬の判断が求められるFPSや、フレーム単位で攻略を積み重ねていく格闘ゲームのオンラインプレイはかなり恐ろしい。これを解決するには、強靭な回線を有線で用意するしかないですが、この需要を満たした住まいを用意するのは、骨を埋めるわけでもないタイはバンコクの地ではかなり難しいことが容易に想像出来ます。筆者も、いろいろと設定やら何やらを素人ながらに見直し、改善を試みましたが、根本的な解決には至っていません。繰り返しになりますが、常にこのような状態になるわけではありませんし、回線相性の問題もあるので、個人差が大きいところとは思います。それでも時としてタイに住んでいることの不自由を感じます。

4.その他

(1)アミーボ
筆者は気に入ったアミーボがあれば買っています。そして、タイでもアミーボは売っています。しかしながら、値段は高いです。日本での定価は概ね2,000円程度と思いますが、タイだと2,000バーツ近くになります。24年1月時点で、バーツ円の為替が4.1円~4.2円程度ですので、単純に4倍になっています。値付けを誰がしているのか定かではありませんが、筆者が観測した限りではどのお店でもこれくらいの相場です。よほど欲しいもの、あるいは日本では既に手に入り難いものでなければ、日本で購入した方が無難です。偽物を掴まされるリスクもありますが、これは程度問題で、日本でも同様のリスクがあるかもしれません。

(2)ゲームセンター
筆者は日本ではbeatmania IIDX(※23)をプレイしていました。筆者の子供は太鼓の達人(※24)を好んでプレイしています。どちらもバンコクに存在します。最も有名なのは、「バンコクの秋葉原」と呼ばれるMBKセンターで、ここの7階にあるゲームセンターに筐体が置いてあります。beatmania IIDXはMBKセンター以外で見かけたことはありませんが(シンガポールでは見かけたことあり)、太鼓の達人は、バンコク近郊の大きめのショッピングセンターではたまに見かけます。筆者は、アーケード版のIIDXは既にプレイしていませんが、クリアランプの保存(※25)の為に活用させて頂きました。

MBKセンターのゲームセンター(アニメイトの隣にあるお店)で特筆すべきなのは、太鼓の達人の日本語版があるという点です。beatmania IIDXはプレイ中に言語を変えることが出来ますが、太鼓の達人は筐体毎に設定されています。筆者が観測する範囲では、日本語版の太鼓の達人はMBKセンターでしか見たことがありません。日本語版と言いつつ、中身は海外版(アジア版)らしく、筆者の子供曰く、一部の曲については実装がされていないようです。また、タイには100円玉に相当する硬貨がないため(※26)、トークンを購入してプレイすることになります。上記のゲームセンターでは、トークン1枚が10バーツ、太鼓の達人は3トークン/クレジットです。ちなみに3曲設定で3曲保証

バンコクにおける音ゲーの勢力図は、maimaiの人気が圧倒的、次点でCHUNITHM、IIDXとSOUND VOLTEXがちらほら、というように見受けられます。太鼓の達人は、興味を持った人がふらっとプレイしてみる、という程度で、いわゆるガチ勢はあまり見かけません。KONAMI系音ゲーマーの端くれとしては、もう少し頑張ってほしいところです。ただ、上記の印象は個人の観測に基づきますし、筆者は午前中にしかゲームセンターに行きませんので、午後や夜はどのような勢力図になっているのか把握していません。

(3)停電
バンコクで停電に遭遇することは滅多にありませんが、家に帰ってPS5を起動させたら、いつの間にか電源が落ちており、起動後に「適切な手順で電源を落とすように」という警告が出たことが数回あります。おそらく、長い間停電していたわけではなく、外出中に瞬停が起きていたものと思います。それほど気にする必要はないものと思います。ちなみに、筆者はニンテンドースイッチを常にドックに刺していますが、この状態で停電になっても、携帯モードに切り替わるだけなので、PS5の様に次回起動時に警告が出るということはありません。

5.まとめ

総評として、筆者はバンコクでも問題なくゲームをプレイしていますが、FPSや格闘ゲーム等、安定したネット回線が必要となるゲームをプレイする場合は、環境探しに苦慮する可能性があると考えられます。そもそもゲームという文化が存在しないということもありませんので、タイ、特にバンコクはゲーマーにとっても比較的住みやすい国であり都市であると感じます

筆者の赴任期間も終わりが見えています。最後に、この記事が今後海外に赴任する未来のゲーマーの一助となることを願いつつ、ゲーム業界の更なる発展を祈念することで、末尾の挨拶に代えさせて頂きたいと思います。最後までお読み頂きありがとうございました(※27)。

注記

※1:海外に行きたいからこの企業を選んだ
筆者の勤める会社では、志望動機にこの点を織り込む層が一定数存在していた。既述の通り、筆者は海外勤務に興味はなく、かつ「海外に行ける企業であればどこでもいいのか」と思われるのも避けたかったので、この点には言及しなかった。結果、筆者も入社しているし、この理由を用いた人も入社しているので、聞かれているのは志望動機でも、見られているのは別の点、ということだと理解している。

※2:厳しい国
筆者はインド中国を想定した(インドと中国の皆様、すいません)。

※3:バンコク
タイの首都。正式名称は"クルンテープ・マハーナコーン・アモーンラッタナコーシン・マヒンタラーユッタヤー・マハーディロック・ポップ・ノッパラット・ラーチャタニーブリーロム・ウドムラーチャニウェートマハーサターン・アモーンピマーン・アワターンサティット・サッカタッティヤウィサヌカムプラシット"。タイ人にとってはクルンテープと呼ぶのが一般的らしいが、バンコクと呼んでも問題なく通じる。東南アジア屈指の都市だが、渋滞大気汚染等、生活する上での問題もなくはない。特に前者は世界でも有数の酷さと言われており、片道30分の道が、場合によっては2時間以上というケースは頻繁にある。しかし総じて暮らしやすい都市である。

※4:この場
Notesを指している。

※5:スワンナプーム空港
バンコクの郊外に位置する、タイの国際空港。世界でも有数の規模を持ち、常に混雑している。

※6:リンガ・フランカ
共通語」の意。タイで飲み会に行くと、周りの中年がゴルフの話しかしない、ということはよくある。個人的には興味がない話題なのだが、かといってゲームの話をすることも出来ず、沈思黙考に耽るのみである。多様性とはなんだろう、という気持ちになる。

※7:日本の形状のもの
日本のコンセントはいわゆるAタイプ。タイはB3タイプあるいはCタイプと言われているが、筆者がタイで見たコンセントはほぼ全てB3タイプである。Aタイプのプラグは、B3タイプのコンセントに刺すことが出来るが、B3タイプは刺す部分が3か所あり、Aタイプは縦に細長い二つ穴なので、逆は不可能。

※8:タイと日本では電圧が異なる
タイは220V、日本は100V。個体値の話ではない

※9:変圧器を通さずにコンセントに刺した場合、故障します
筆者は、日本から持ってきた家庭用beatmania用モニターを、変圧器を通さずにコンセントに刺した。その後、モニターは控えめな爆発音を立てて故障した。辺りは焦げ臭く、自分が何をしてしまったのか瞬時に理解したが、これ幸いとすぐに別のモニターを購入した。転んでもただでは起きないのが我々ゲーマーである

※10:RTA走者
RTAとはReal Time Attackの略で、特に早解きを目指してゲームをプレイする人々。古来より、ゲームの目的はタイムアタックスコアアタックなので、ゲーマーの根源たる欲求に基づく嗜好と言える。RTAは和製英語で、海外ではSpeedrun。極まったRTAは至高の芸術だが、極まり過ぎると何をしているかわからないままゲームが終わる

※11:幸運の賜物
当時のPS5は抽選販売で、筆者も数々の通販サイトの抽選に申し込んだが、全く当たらなかった。ある日、通勤電車に乗っていたところ、目の前に妊婦の方が乗ってきたので、席を譲った。その数日後、某通販サイトを見ていたら普通にPS5が販売されており、普通に注文を確定させ、2日後に普通に我が家にやってきた。この話を奥様にしたところ、筆者が妊婦に席を譲ったのと時を同じくして、彼女もショッピングセンターで迷子を助けていたことが分かった。これらの出来事は筆者が品薄の時代にPS5を買えたこととは何ら関係ない

※12:FINAL FANTASY VII REMAKE
ハーディ=デイトナに乗ったクラウドのフィギュアが同梱する豪華版を購入した。

※13:海外赴任中に死んでいた可能性がそれなりにあります
無論、過言です。

※14:パッケージ版限定で豪華版が発売されるケース
24年1月時点で筆者が困ったのは、”FINAL FANTASY XVI”と”ペルソナ3リロード”の豪華版。それぞれイフリートアイギスのフィギュア付き。

※15:プレイヤーとコレクターの両方の性質を持つ
ガムとゴム両方の性質を持つアレに触発されている。

※16:FPS
First Person Shooting”。一人称視点で繰り広げられるシューティングゲーム。"Apex Legends"や”VALORANT"が有名。筆者はシューティングに食指が向かないのと、一人称視点の場合に画面酔いをしてしまう為、専門外。

※17:光の戦士達
FF14では、プレイヤーの事を”光の戦士”、通称”ヒカセン”という。

※18:ネットワーク
勿論、インターネット回線の事を指しているが、オンラインゲームではプレイヤー間のネットワークも重要である場合が多い。FF14は比較的ソロプレイに向いており、筆者も完全にソロプレイで、他のプレイヤーと協力するコンテンツではマッチングを利用している。

※19:アライアンスレイド
8人×3パーティ、総勢24人のプレイヤーが参加して攻略するFF14におけるバトルコンテンツの一つ。24年1月時点で、"クリスタルタワー"、"シャドウ・オブ・マハ"、"リターン・トゥ・イヴァリース"、"ヨルハ:ダークアポカリプス"、"ミソロジー・オブ・エオルゼア"の5種類。

※20:ノーマルレイド
8人のプレイヤーで挑むFF14のバトルコンテンツの一つ。イベント毎に3章構成になっており、1章につき4体のボスに挑むことになるが、1体毎にパーティを組んで挑む形になる為、参加時間が短く、比較的気軽に参加出来る。24年1月時点で、"大迷宮バハムート"、"機工城アレキサンダー"、"次元の狭間オメガ"、"希望の園エデン"、"万魔殿パンデモニウム"の5種類。

※21:ハイジャンプをしたのにミラージュダイブが実行可能にならない
この文章から見て取れるように、筆者のメインジョブは竜騎士である。その他、イベント攻略用にナイト白魔導士赤魔導士機工士レベルキャップまで育てているが、メインクエストの攻略には竜騎士しか使っていない。

※22:ミコッテ
FF14における種族の一つで、見た目は人間だが、猫耳と尻尾が生えた半獣人。驚くと猫のようなリアクションを取る。余談ながら、筆者の観測する限り、エオルゼアで最も多い種族は2.5頭身のフォルムが特徴的なララフェルだと思われる。

※23:beatmania IIDX
KONAMIの音楽シミュレーションゲーム。DJを模したインターフェースで、ディスクを擦って音を出すスクラッチが搭載されているのが特徴。筆者は5鍵の初代を触り、空白期間を挟み、7鍵のDJ TROOPERSで復帰した。現在はほとんどプレイは出来ていない。最高段位は、SP中伝DP十段

※24:太鼓の達人
バンダイナムコゲームスの音楽シミュレーションゲーム。太鼓を模した筐体が特徴。プレイヤー側の入力が2種類(「ドンッ」と「カッ」)しかなく、かつバチで太鼓を叩くという行為が直感的に理解し易い為、数ある音ゲーの中でも初心者が気軽に触りやすい

※25:クリアランプの保存
beatmania IIDXの新作稼働は年に1回である。旧作のデータを新作に引き継ぐ為には、新作の初回プレイ時にデータ引き継ぎを行う必要があるが、この時の引き継ぎ元は必ず1作前のバージョンになる

例えば、A→B→Cという順に新作が稼働した場合、データ引き継ぎは必ずB→Cとなり、A→Cと言った1作飛ばした引き継ぎは不可能。従い、Aをプレイしていた人が、何らかの事情でBはプレイせず、Cから復帰した場合、プレイデータがBには入っていない為、このままだとCにデータ引き継ぎが出来ない

従い、データを引き継ぐ為には、B→Cに引き継ぎをする前に、A→Bにデータ引き継ぎをしておく必要がある。そして、この引き継ぎをするためにはBが稼働している筐体が必要。しかし、バージョンが変わっても筐体は同じなので、Cが稼働しているタイミングで、Bが未だに稼働している筐体を探すのは非常に困難である。こうなると、Cにデータを引き継ぐことは出来ないので、過去の自分に別れを告げ、全く新しいデータで始めざるを得ない。つまり、古いゲーマーの背筋が凍る表現を用いるのであれば、セーブデータが消える。これを避けるために、筆者はA→Bへのデータ引き継ぎだけをMBKセンターで済ませた。

※26:タイには100円玉に相当する硬貨がない
タイで最も金額の大きい硬貨は10バーツ。10バーツだが、大きさや質感は日本の500円玉に近い。タイの硬貨は、0.25→0.5→1→2→5→10の順で大きくなり、紙幣は20→50→100→500→1000。いわゆるサタンと呼ばれる端数の硬貨は、筆者には見分けがつかない。

※27:最後までお読み頂きありがとうございました
以降、注記が続く。

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