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一等星の如く




全部、受け取って


なにがいいかな。
どれがいいかな。
どんなのが喜ぶかな。
そうやって考えてる時が、一番好き。
その時間も好きだけれど
そうやって考えてる時が、あなたを一番好き。
会ってるあたたかさも
会えなくて寂しい月夜も
変わらずあなたを好きだけれど
くしゃりと笑うあなたを想う時間が
一番愛おしい。

贈り物には
いろいろな想いが包まれている。
幸せも、憎しみも、喜びも、怒りも
プラスとマイナスが一緒くたになって
その全部が、わたしからのプレゼント。
全部全部、受け取って。




知っているから


綺麗なだけじゃ
綺麗に気づかないでしょう?
淀みがあるから
綺麗を見つけられるのです。
世界の汚さを知っているから
あなたのあでやかさに見惚れるのです。
あなたの醜さを知っているから
あなたの優しさを感じられるのです。
わたしとあなたの狭間にあるのは
綺麗なものだけじゃないでしょう。
だから
この瞬間の幸せが
トクトクと注がれてゆくのです。




孤独


ある人が言いました
「会えない時間こそ愛を育む」と
わたしは会いに行かなくなり
あなたは離れてゆきました

ある人が言いました
「愛し抜いて生きなさい」と
わたしは絹のごとき優しさで包み込み
あなたは心を浮つかせました

ある人が言いました
「期待せずに接しなさい」と
わたしはあなたを頼らなくなり
あなたはわたしに無関心になりました

ある人が言いました
「自分を信じなさい」と
わたしはわたしだけを信用し
あなたからの信用を失いました

わたしは言いました
「別れましょう」と
わたしは背を向けて歩き出し
あなたは必死に追いかけてきました

わたしは言いませんでした
「愛しています」と
そしたら、わたしは独りになりました




一等星の如く


夜空に浮かぶ星々のなか
いっそう強く光るものがありました。
それを指さし高揚したけれど
あなたは見つけられませんでした。
わたしは思ったのです。
同じ景色が見えてるわけではないのだと。
あんなに轟々と輝いているのに
気が付かないのですから。
こんなに好いている気持ちも
こんなに愛している空間も
あなたには映っていないのですね。
もう一度、夜空を仰ぐと
いっとう光る星は見えませんでした。




泣きなさい、泣ける胸があるうちに


花火のように恋をして
焚き火のように愛しなさい。

手を差し伸べることだけが
優しさだと勘違いしないようにしなさい。

運命には抗えるうちに
とことん抗っておきなさい。

正義の反対は悪ではなく
正義なのだと知っておきなさい。

価値観は合わせるものではなく
寄り添い合うものだと認めなさい。

愛するよりも
愛される努力をしなさい。

夜更かしは
若いうちにしておきなさい。

お金は使いなさい
そのうち時間がなくなるから。

泣きなさい
泣ける胸があるうちに。

愛しなさい
眠れない夜などないかのように。




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