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【2022年版】コンビニ経営難易度

前回は2022年においてコンビニ経営は儲かるかについてお話しました。

今回は2022年現在におけるコンビニ経営の難易度についてお話します。

以下にコンビニ経営において特に大きなポイントとなる3点について検討していきます。

ポイント
①廃棄管理
②人の管理
③売場作り

■ ①廃棄管理

難易度 ★★☆☆☆

廃棄管理はコンビニ経営で利益を出すための重要な要素の一つです。
売上高にもよりますが、廃棄金額は大体40万円~70万円/月くらいの値になると思います。
月30万円も開きがあると年収ベースで360万円も違ってきます。
そこで廃棄管理はとても重要と言えます。

もちろん、発注を0にすれば廃棄も0円です。
しかし、当たり前ですがそれでは売上も0になってしまいます。
そのため売り上げを予測して適正な数量を発注しなればいけません。
このバランスをとることが中々難しいです。
しかし、コンビニは特殊立地点を除いて時間帯毎の客数がほぼ一定です。
そのため、分析画面を見慣れると入力すべき数量が分かってきます。
また、以前はFC本部からの発注強要があり、廃棄管理ももっと難しかったと思います。
しかしコンプライアンスが厳しくなった2022年現在においてはそういったことも少なくなりました。

そういう意味では、廃棄管理は慣れてしまえばそこまで難易度が高くないと言えるでしょう。

■ ②人の管理

難易度 ★★★★★

ここでいう人の管理とは、「人員確保」「人件費管理」を想定します。
まず、「人員確保」については2022年現在大変難しくなっています。
主な理由は以下の通りです。
・入国制限による外国人留学生の減少
・少子化により日本人学生がコンビニバイトを選ばない
・業務の複雑化によりパート層が敬遠している

こういった事情から、どれだけお金を払って求人広告を載せても人が集まらないというのが現実です。
そのため、既存従業員の待遇を上げていかに離職させないかという点が重要になってきます。

しかし、そちらに注力しすぎると問題となってくるのが「人件費管理」です。
たとえば、過度に労働効率を求めたりシフトを削ったりワンオペシフトを導入すると、従業員は割に合わないと感じて辞めてしまいます。
しかし、人件費はコンビニ経営の中で最大の経費です。

一般的に、売上50万円/日の店なら人件費は120万円~180万円位まで開きがあります。
人件費をギリギリに削った店と、人をダブつかせている店とでは年間720万円も開きが出てきてしまいます。
しかも、最低賃金もどんどん上がってきていることから、人件費管理の意識が希薄な店は今後さらに高騰するでしょう。

このジレンマから、「人材確保」と「人件費管理」のバランスを取ることは非常に難しいです。
しかしこの舵取りが出来ないと、オーナーが過労死寸前までシフトに入りまくるか、人件費が膨れ上がって大赤字という事態になってしまいます。

よって2022年時点では、コンビニ経営においてもっとも難しい点は人の管理になってくると思います。
ただし、立地的に人が集まりやすい駅前や住宅地などは比較的難易度は下がると思います。

■ ③売場作り

難易度 ★★★★★

上記2つは経費管理に関する問題でした。
とりあえず経費管理が出来ていれば短期的には利益が出ると思います。
しかし、第三のポイントである「売場作り」が出来ていないと徐々にお客様の需要に応えられなくなっていき、売上は段々と落ちていきます。

そして、コンビニのFC契約は7~10年であることが多いことから、中長期的な視点での経営が求められます。
そのためには商品改廃を常に行い、売場を新陳代謝・メンテナンスしなければなりません。

もっとも、コンビニは24時間365日営業ですから、オーナー1人では絶対に売場を維持できません。
したがって、オーナーには従業員を動かす能力が求められます。
しかも、②より従業員に多くを求めすぎると離職されるというリスクを常に孕んでいるので、慎重に指導せざるを得ません。

そのため、2022年現在においては人的問題に起因して売場作りはかなりの高難易度であると言えるでしょう。

■結論:コンビニ経営は難しい

以上3項目より、コンビニ経営は2022年現在においてはとても難易度が高いと思います。
もっとも、今後国が小売業に対して外国人の就労ビザ要件を緩和したり、特定技能ビザに小売業を追加すれば少しは経営難易度が低下すると思います。
または、DXが進みセルフレジの標準化や発注の自動化が出来れば改善が期待できます。

しかし、今現在においてはどうしても人の問題がネックになってくると思います。
ここを家族経営等何かしら人員確保に対する目処がある方は、コンビニ経営はとても儲かる良い商売であると思います。

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