Jethro Tull - Stand Up 紹介
概要
イギリスのバンド、ジェスロ・タルが69年に発表した2ndです。
1stの泥臭いブルースロックの要素はありつつも、ハードロックに大きく寄った作風になりました。
クラシックのカバーを収録するなどの試みも見られ、トラッドやフォーク色が出てくるのもこのアルバムからです。
メンバー
イアン・アンダーソン(ボーカル、フルート、アコギ他)
マーティン・バー(ギター)
グレン・コーニック(ベース)
クライヴ・バンカー(ドラム)
本作からギターがミック・エイブラハムズからマーティン・バーに変わり、2011年の活動停止までメンバーとなります。
曲
A面
ハードロックな1は聴きやすく、ギターが炸裂する名曲です。
2は牧歌的で可愛らしい小曲です。タルのこういった曲は、繰り返し聴くほど味が出て、深みを増していきます。
バンドの代表曲でもある3は、バッハのロック風カバーです。その為インストではありますが、怪しいフルートがノリに乗ってて凄い格好良いんです。
4は穏やかな曲ですが、後半で演奏が激しくなる所が良いです。
5はフォーキーで哀愁たっぷりな曲です。
B面
フルートが叫ぶ6では、手数が多く面白いドラムを聴けます。しかし終わり方がもの凄いです。
7はパーカッションが入り民族的な匂いがします。
あの名曲「ホテル・カリフォルニア」の元になったと噂がある8は叙情的かつ激しく、フルート&ギターの泣きの名ソロが本当に素晴らしいです。
2のような温厚な曲調の9は、後にバンドが獲得する、極めて叙情的な感性を感じさせる良い曲です。
ラスト10は、アルバムで一番激しい曲と言えるでしょう。
攻撃性に満ち溢れたフルートが暴れまくるような、凄まじい曲です。
終わったと見せかけたところにダメ押しでフルートが出てくる所はもはや笑っちゃいます。
聴きどころは、
3・8の名曲や、
1・4・6そして10の激しいハードロック的楽曲、
2・5・9も良いです。
ギターを代表する各楽器の演奏もまた魅力的です。
まとめ
タルのアルバムの中でも聴きやすい部類に入るので、ここからタルに入るのも悪く無いと思います。しかし、まだプログレやフォークといった音楽性では無いので、本作を聴いたなら他の代表的なアルバムも聴いてみることをおすすめします。逆に代表作を聴いた後、次この作品を聴くのも良いでしょう。