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Kindle出版で旅館をデジタルに放ちたい。

どうも、富山市の旅館で商品開発に携わったスタッフJと申します。

今回は初めてのKindle出版に挑戦しました。紆余曲折ありましたが、その過程を共有できたら、と思ってこのnoteを執筆いたしました。簡単だよ!といえるほどカンタンではなかったような......。

↑ 完成品です!!
『Ryokan: a Japanese style inn』

販売価格は250円。Kindle Unlimitedに加入している方は、無料で閲覧できます。

なぜKindle出版をしたか

とにかく出版がしたかったからです。それも、旅館としてデジタル化をおこなっていくことはこの先も求められそうだったので、ならばこの機会に挑戦してしまえ、と。

ちょうど2020年はコロナウイルスの影響で、気の向くままに旅をすることも叶わない時期で(現在進行形)。旅館の写真集では、富山の街並みや旅館の和風な雰囲気を少しばかり味わっていただけるかもしれません。
まずはコツコツ写真を撮りためていきました。


Kindle出版するには【ePuBからmobiへ】

さまざまなサイトを見て調べました。

Kindle出版するには、MacBookのPagesをもちいて、普段使っていないePub(イーパブ)ファイルで作成し、さらにmobiファイルへ変換しなければならないのだとか。
聞いたことないファイル形式が2つも登場して、初っ端からあせりました。

聞いた通りに作成したはずなのに、Kindle Previewerにてプレビューを確認すると盛大にズレが生じてしまいました。文字だけの本の場合はこうならないのかもしれませんが。


そこでAmazonにお問い合わせすると、丁寧な回答をいただきました。

◆Kindle Previewerの「変換ログ」の確認
Kindle PreviewerでPagesで作成された本を開いた時に、ずれが生じていたとのことですが、その際、Kindle Previewerの「変換ログ」はご確認いただけたでしょうか。(Kindle Previewerの画面左上の「表示」>「変換ログ」にてご確認いただけます。)
Kindle Previewerの変換ログに「警告」が表示されている場合、お客様の原稿に、Kindleパブリッシングガイドラインに準じていない要素が含まれていることを意味します。
以下のガイドラインをよくご確認いただき、原稿を修正いただけますようお願いいたします。
http://kindlegen.s3.amazonaws.com/AmazonKindlePublishingGuidelines_JP.pdf

ePubをmobiに変換する際は、「電子書籍コンバーターThe Ebook」というアプリを使ってみました。有料アプリですが、最初の1週間は無料で利用できます。しかしそこで変換したはずのmobiファイルが、うまくプレビューに出てこなかったのです。

◆電子書籍の変換フォーマットについて
「電子書籍コンバーターThe Ebook」というアプリで、ePubをMobiに変換したとのことですが、お客様が作成されている本は、文字主体のリフロー形式の本でしょうか。
電子書籍の変換フォーマット:https://kdp.amazon.co.jp/ja_JP/help/topic/G202101750以下のヘルプページに記載のあるとおり、現在、KDPではリフロー形式の本の作成にMobiファイルを使用することを推奨しておりません。
サポートされている電子書籍のファイル形式:https://kdp.amazon.co.jp/ja_JP/help/topic/G200634390#MOBI

したがって、Pagesで作成したePubファイルを、Kindleパブリッシングガイドラインの内容に沿ったものとなるよう修正いただく必要がございます。また、リフロー形式の本は、読者が使用されている各端末において、フォントサイズや行間などを読者の好みに合わせて変更できる仕様となっております。そのためKDPでは、原稿作成時に使用するプログラム(WordやPagesなど)において、全てデフォルト設定を使用することを推奨しております。

◆Pagesの具体的な修正方法についてPagesなどAmazon外のツールを使用して原稿を作成し、何らかのエラーが生じた場合、その問題点や具体的な修正方法に関しては、Amazonではご案内することができかねます。
修正方法は、お手数をおかけいたしますが、Pagesの提供元であるAppleへお問い合わせいただけますでしょうか。
Pages サポート:https://support.apple.com/ja-jp/pages


作成していた本は写真メインなので、文字主体のリフロー形式ではありません。(なので実質後半の回答は不要でしたね)


Kindle出版の反省【PDFに切り替えて】

もうmobiファイルにするのはあきらめて、画像そのままで活かせるであろうPDFであげることにしました。こういうやり方もあるみたい。

mobiが全然機能しなかったことに比べると、ちゃんと写真の形が崩れずに表示されただけマシでした!ようやくここまで。

しかしまたもや挫折。
サイズが合いませんでした。

スクリーンショット 2020-12-13 10.26.54


PDFでアップしてプレビュー画面を見ると、画面の端に隙間ができてしまいました。iPadの画面いっぱいに広がるように表示したいのに、このままでは納得できず、再度お問い合わせしました。

恐れ入りますが、現在のところ、KDPでは日本語のPDFファイルはサポートされません。現在の KDP でサポートされる PDF は、以下の言語で書かれたものだけです。

PDFがサポートされる言語:英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語、スペイン語、カタロニア語、ガリシア語、バスク語

お客様の本が固定レイアウトの本の場合は、Kindle Comic CreatorでPDFファイルをインポートしてKindle本のファイルを生成することが可能です。この場合、固定レイアウトファイルのコンテンツは、印刷した紙面と同じように表示されます。画像、テキスト、段落、および段は、ページ内の固定した座標に配置され、ページサイズも固定されます。

うーむ。日本語メインではないというより、文字メインではないので何とも言えません。ファイル形式にどう関係あるのでしょう。

写真(イラスト含む)の本の場合は、Kindle PreviewerではなくKindle Comic Creatorで確認するのがいいそうです。

また、「横長」の写真集の出版をご検討いただいているところ申し訳ございませんが、固定レイアウト本の場合、推奨される縦横比は縦1.6 : 横幅1と、「縦長」です。
コンテンツの作成におきましては、設定されたキャンバスサイズ(メタデータ)と、実際の画像サイズ(のアスペクト比)が一致している必要があります。双方のサイズが異なっている場合、閲覧する端末の差異によらず、不要な余白が生じる原因となります。この点については、何卒ご注意ください。

Kindle本において横長の写真集を作成する場合、Kindle Comic Creatorを使用した場合ですが、推奨される縦横比の縦長画像を2つ用いて見開きページとすることができます(詳細はユーザーガイドをご参照ください)。Kindle Comic Creator の日本語のユーザーガイドは、こちらからご覧いただけます。
http://kc2.s3.amazonaws.com/KC2UserGuide_ja.pdf

サイズを合わせるのが、難しいです。



     四苦八苦しているうちに新商品開発の期限が迫ります。

ついに初のKindle出版!

出版の認可が出るまで2日かかるかも、エラー出るかも、と心配していたところ、あっさり申請した日に出版まで辿り着いた模様でした。


“画面いっぱいに表示されない”という問題を抱えたままですが、それでもようやく出版できたのは嬉しいものです。iPadの画面では画像が小さめになってしまうため、スマホのKindle画面の方が見やすいようです。

調子のって、翌日にはYouTubeも作成しました。21秒のCM風です。

販売の仕様もYouTubeも、英語オンリーにこだわりました。というのも、「Kindle Ryokan」検索したときにトップに上がってくるようにしたかったからです。

実は「旅館」というコンテンツでパッと見やすい写真集はなかったので、ならば自分で作りたいと思ったのです。おかげでローマ字検索した場合は上位に挙がってくるようになりました。

写真サイズに満足とはいかなかったものの、これにてKindle出版に挑戦した結果報告といたします。閲覧ありがとうございました!


おまけ

イスたち

イスとイスが対話してるみたいで好きな写真です。How are you? - Hi みたいなことを喋っています。

スタッフJ

休んでかれ。