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けんか七夕2024.8.7

いや真っ赤になった。肌は炎天下の陽射しを浴びて、手は綱引きで激しく擦れて。

岩手県陸前高田市気仙町において毎年8月7日に開催される「けんか七夕」という祭りに、ご縁で参加してきました。杉の丸太に、山から切り出した藤づるで山車にくくりつけた山車をつくり、日中は住民でまちじゅうを引き回す。

夕方から夜には、それに200mほどの縄を皆で一気に引っ張りあってぶつけ合う。傾いた台座の中で人々が叫びながら太鼓を狂ったように激しくたたく。人々が願いを書いた赤や青の短冊や、ひとつひとつ手でつくったピンクや紫の鳥の羽のようなこよりが夜空に弾けて舞い散る。数ヶ月かけて準備した山車は、計3-4のはげしい衝突によって壊れ、翌日には解体される。

約900年の歴史を持つと言われるこの奇祭は、いま担い手の半数が20代であり、彼らに先祖からの知恵を教え伝えるのは2011年にも祭りをやめなかった地域の先輩方。

目の前に広野がひろがり、そこにぽつんとあるボロボロのアパートの5階にある赤い線は「TSUNAMI14・5メートル」とあった。
多くが物理的に流されたまちで、「のこる」とか「つづく」というのは、どういうことなのだろうか。その力強さを生み出す要素や条件はなんだろうか。

この度お世話いただいた、またこの文化伝統とそれに関わる全ての皆さまに感謝と敬意をもって夏の京都に向かいます。

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